クリーンエネルギー研究所の井出治所長が開発した「超効率インバーター(デゴイチ)」[1](※下註参照)は、機械可動部分を持たないトランス[2]であり、その磁気回路と印加するスパイク波などの特徴から、調相結合トランス(テスラ・コイルや冷陰極線管用インバータ)[3]と同種のトランスである。 このトランスは、反発磁場を用いており、冷陰極線管用インバータよりテスラ・コイルに近いものと考えられる。そして、このトランスの反発磁場モードにおける効率は、300%~400%になるという。 井出治氏は、超効率の原理として、「第3起電力」仮説を提唱されている。ファラデーの法則によって誘起される“逆起電力”の方向と“逆方向の起電力:正の起電力”が誘起されるというのが「第3起電力」仮説である。 この“正の起電力”である第3起電力が、なぜ超効率を実現するのか。「超効率インバーター(デゴイチ)」の内部に、どのように電気磁気のエネルギーが生じるのかについては不明である。 そこで、本論では、拙著「弧電磁気論」から見た第3起電力のエネルギー発生機構について考察する。 なお、拙著は、所謂「仮説に基づく概説」であることから、本考察との整合がとれない部分があることを、予めご了承願いたい。また、本考察は、主に幾何学図形を用いて行う。 さらに、量子力学を否定しないけれど、本考察のテーマからして、どうしても19世紀以前に戻る形で考察を進めねばならない訳があるので、予めご了解願いたい。 従って、古典的描像を用いて記述することをお許し願いたい。その理由は、後述する。 2. マクスウェル原方程式 マクスウェルの4つの方程式で表される電磁波[5]の概略を図1に示す。 図1において、ファラデーの法則での、「磁束密度の時間変化」を、ここでは単に「磁場あるいは磁気」と呼び、アンペールの法則での「電流密度と電気変位の時間変化」を「電場あるいは電気」と呼ぶことにする。 電荷を帯びた粒子は単極であるから、「電気」を「電気単極」あるいは「単極」と呼ぶ。また、「磁場あるいは磁気」は、閉じて「N極・S極」2つの極を持つことから、「磁場・磁気」を「磁気双極」あるいは「双極」と呼ぶ (図2)。 図1の電場と磁場は互いに直交しており、左右の図を組み合わせると、3次元空間において、相補的な関係にあることがわかる(図3)。 そして、電場と磁場は、交互に生じることで、電場と磁場に直交する方向へ伝わる。これが電磁波である。 電場は、電磁波の進行方向に対して変化しない「横波」である[6]。 1864年のマクスウェル原方程式にあって、オリヴァー・ヘヴィサイドによって取り去られた要素は「ベクトルポテンシャルA:磁気ポテンシャル」と「静電ポテンシャルΨ(プサイ)」である[4]。 2000年の頃、「ベクトルポテンシャルA」のみによる「アハラノフ・ボーム効果」の実験による検証が行われた[7]。 一方、「静電ポテンシャルΨ」は確かなものではないらしいけれど、「ベクトルポテンシャルA」と「静電ポテンシャルΨ(プサイ)」によるスカラー電磁波方程式が導出されており、「静電ポテンシャルΨ(プサイ)」は、「スカラーポテンシャルΦ」とされて解説されている[8]。 電場をE、スカラーポテンシャルをΦ、ベクトルポテンシャルをAとすると電場Eは、 E=-gradΦ-∂A/∂t である。 上式は、ベクトルポテンシャルAの時間変化とスカラーポテンシャルΦの勾配の和が電場Eに等しいことを示している。 量子電磁力学という電磁気学に量子力学を取り入れた分野では、電場や磁場を直接扱うことはせず、ベクトルポテンシャルAとスカラーポテンシャルΦを基に議論している。しかしながら、電気磁気の現象は、元をただせば、電荷を持った粒子の運動からきている。この考察では、電気単極(自由電子)の運動により生じる電気磁気現象として取り扱うこととする。 電気単極(電荷を持つ粒子:本考察では、自由電子をいう。)には、電気力線という仮想的な線がある。同時に、電荷(q)の周囲にはスカラーポテンシャルとベクトルポテンシャルが重畳する、とする単極のイメージとして扱うのである。なぜなら、後述のとおり、電気や磁気の作り出す位相と方向が重要なので、スカラーポテンシャル・ベクトルポテンシャルを用いるよりも、単極・双極あるいはベクトルのモデルを用いる方が容易に理解できると考えられるからである。 エネルギー保存の法則とは、『ある孤立系の中のエネルギーの総量は変化しない』とする(と主張する)法則である。この考え方は、18世紀のなかごろには提唱されており、当時、マクスウェルやファラデーもエネルギー保存の法則を知っていたであろう。しかし、彼らが、電気磁気の現象が孤立系の現象であるのか、エネルギーの総量が保存しない開放系の現象として認識していたかどうかは不明である。 エネルギー保存の法則は、「現在確認されている全ての現象で保存しており、今までに反例が見つかっていないという経験的事実から導き出された」ものである。 そこで、本考察では、3次元物理空間には、マクスウェル原方程式に示された変数以外に多様な現象が存在(重畳)すると仮定し、かつ電気磁気の現象が「孤立系の現象」であるという制限を設けずに進める。 井出治氏の研究の原点の一つである、EMAモーターについて記す。 1960~70年代、米国ロサンゼルスにあったイブグレイ社が開発したEMAモーター[9]の原理を簡単に示す実験として、コイル・ジャンプテストと呼ばれるものがあった。 開発者のE・V・グレイによれば、コイル・ジャンプテストのシステムには、エネルギー再生機能があり、電源のバッテリーは、実験を繰り返しても放電しないという[10]。 そして、この際、再生されるエネルギーは、「冷たい電流」といわれ、また、感電しないようだ[11]。 そして、このエネルギーは「プラスでもマイナスでもない電流」[12]であった、とされている。
写真 イブグレイ社が開発したスタティック・ジェネレーター
(井出治氏が1974年10月ロサンゼルスのホテルでハッケンバーガー氏より見せられた装置と同型と思われるスタティック・ジェネレーター)[11][13] 電場と磁場は、直交する形状で現れるのであった。(図3) 仮に「電場と磁場が単一の実体」であり、その位相がπ/2ずれる形で出現することによって、「電場と磁場」になると考えることはできないだろうか。 3次元物理空間の「電気と磁気」の実体は、3次元空間に直交する「4つめの次元軸」上にあって、結果として3次元断面に図3の「電場と磁場」として出現すると考えるのである[14:p10]。 図4について、4つめの次元軸上に「電気と磁気の実体」が存在すると考えて、3次元物理空間に「電場と磁場」として現れる。つまり、「高次元空間に存在する電気磁気の実体」は、「電場にも磁場にも直交する」のであるから、3次元物理空間では、図3の電気と磁気の両方に直交する「第3の輪」と等価だろう。 4つめの次元軸である高次元の空間に存在する電気磁気の実体は、3次元空間に「第3の輪」として現れる。そして「第3の輪」は、第1の輪である電場に直交し、第2の輪である磁場にも直交する。 いま、太い実線で示した第3の輪の一カ所を「点ア」とすると、第1の輪の「点イ」に移動することによって、第1の輪に平行に重ねることが出来る。 また、第3の輪の「点ア」を第2の輪の「点ウ」に移動することによって、第2の輪に平行に重ねることが出来る。 結局、3次元物理空間に直交する、4つめの高次元空間に「電気磁気の実体」が存在すると仮定することにより、この実体が、電場あるいは磁場として現れうると考える。
コーシー・リーマンの関係式[15]は、複素関数が正則である条件を実部と虚部が満たすべき条件として表現できる。ある複素関数が正則かどうかを判定するのに使える。コーシー・リーマンの関係式を微分してラプラス方程式を導出する[16]。 そして、ラプラス方程式を物理現象に適用するとベクトル場のポテンシャルを記述できる[17]。 本論では、具体的にはベクトルポテンシャルAである。ベクトルポテンシャルAの空間分布に“渦”があると磁場[7]が生じる。 もともと複素関数の正則性、つまり、ある領域内の任意の点で微分可能であることを条件に導いたベクトルポテンシャルには、コーシー・リーマンの関係式における条件を内包しているのではないだろうか。 言い換えると、今対象としている電気磁気現象の本質に、複素関数が関与しているのではないかということである。 (単に数学技法の一端に過ぎないと誰しも考えるだろうけれど、ラプラス方程式が多くの物理現象に適用できることに、複素数が関与する背景があると感じてのことである。) 「電気と磁気」の本質・実体が3次元空間に直交する「高次元の次元軸上」にあると仮定するなら、この次元軸を「複素数」におけば、「高次の位相空間上での回転」として扱えることになる。 4つめの次元軸として複素数次元軸を導入する手法を用いて、図2と図3をより簡略化して表現し、「電気と磁気の位相の変化」を解析すれば、井出治氏の「超効率インバーター(デゴイチ)」並びにジャンプ・コイルテストの本質に迫れるだろう。 図5は、複素数平面において、点(a,b)を極座標で表すと、原点oでの回転として扱えることを示す。 3次元物理空間にある荷電粒子(電子等)の運動により、高次の複素数空間に存在する「電気磁気の実体」が、何らかの回転変換を伴う投影を受けて、「電場」や「磁場」の変化として3次元物理空間に現れると考える。 いわば、物質である荷電粒子(自由電子)や周囲の電場・磁場、あるいは、「ベクトルポテンシャルA」及び「スカラーポテンシャルΦ」は、高次元に存在する「電気磁気の実体」からの投影された写像とでもいえる存在なのではないか。 そして、「高次複素数空間での回転変換の条件」によっては、電子を加速する方向に「第3起電力」が生じるのではないだろうか。あるいは、条件によっては、ジャンプ・コイルテストで示されるような磁気の方向(コイルの鉄心)に電気が湧き出すような流れが生じるのではないだろうか。 それでは、その仕組みはどのようなものだろうか。
4. エネルギーの相対性と複素数空間 電気磁気現象とエネルギーの関係について、物理学でどのように理解されているのだろうか。 資料[7]「電子波で見る電磁界分布」では、電磁気のエネルギーについて、次のように述べている。 『マクスウェルは、1856年、ベクトルポテンシャルAこそが電気的緊張度を表す量であると考え、電気的緊張度の理論を作る。 B=rotA (1) E=-∂A/∂t (2) この二つの式は、EとBがAを通して互いに関連していることを示している。すなわち、Aの空間分布にRotation、つまり渦があるとBが生じ、Aが時間的に変化するとEが生じるというわけである。 マクスウェルは、Aを物理量と考えた。式(2)によれば、Aの時間変化は、単位電荷を持つ粒子に働く力に等しい。これは、“運動量の時間変化”が力であることを示すニュートンの運動方程式を思い起こさせ、Aが運動量と同じ役割をすることを示している。』 電磁気現象は、ベクトルポテンシャルに注目するなら、ニュートンの運動方程式とよく似ているという。 また、資料[17]「エネルギーと運動量」では、電磁気現象に、運動量の保存則が成り立っているかどうかを理論的に説明している。その結果、電磁波が持つ運動量とエネルギーの間に“ある関係(保存則)”を導けることを示した上で、相対論の「光の粒が持つ運動量とエネルギー」に置き換えられるとしている。いわば電磁気現象をエネルギーの保存則が成り立つ孤立系であるとした。 これは、古典電磁気学から量子論・相対論への接続点について述べていて、かつての物理学者がたどった状況を説明している。 更に、資料[18]「ベクトルポテンシャルとは何ぞや?{その1}」においては、次のように説明している。 『電荷の周りのスカラーポテンシャルが動くとベクトルポテンシャルが発生する』―中略―『ベクトルポテンシャルの変換は相対論における空間と時間の変換、つまりローレンツ変換 x’=γ(x-βt) t’=γ(t-βx) と同じ式になっている(ちなみにγ=1/sqrt(1-β^2)、βは速度。ただし光速度c=1の単位を使っている)。すなわち、 A’=γ(A-βΦ) Φ’=γ(Φ-βA) である。 電磁気学というのは相対論にのっとった作りになっている。正確に言うと電磁気にのっとった理論を考えたら相対論になった。だから、電磁気の法則は相対論的である』 (下線は筆者による。) 資料[19](電磁気)では、 『電場と磁場は、同じものの別の側面である。ローレンツ変換でそれらは互いに変換されることを意味している。』 と述べている。これは資料[18]を直接に述べたものである。 以上、歴史的に見て、古典力学が成立し、古典電磁気学ができて後、「物体の運動」と「電磁気現象の運動」とを考慮して、相対論にたどり着いた訳であるけれど、アインシュタインは、この相対論において電気磁気現象の3次元物理空間での運動を考えた場合に、「空間と時間の変換」と考えた。 つまり、ニュートン力学的な意味での力ではなく、時空連続体の歪みとして説明したのである。 ところで、筆者は、弧電磁気論で物体の持つ運動エネルギーは相対的なものであるとし[14:p8~]、エネルギーの本質は、相対的なものであると述べた。そして、文中「3.ローレンツ変換からの着想」において、「エネルギーの相対性が、光速度に位置する電気磁気の実体に回転変換を伴って、適用される」と結論付けたのであった。 しかし、電気磁気現象は、「空間と時間の変換」ではなく、「高次元の複素数空間」にあり、電気磁気現象の力学的本質を「高次元複素数空間にある電気磁気の実体」の3次元物理空間への「回転を伴う変換、あるいは投影」ではないかと考えた訳である。 弧電磁気論の出発点は、「ローレンツ変換からの着想」であったけれど、到着点は、ローレンツ変換とは関係がなかった。 また、このとき、「高次元の複素数空間」を考える時には、エネルギーの相対性を組み込む必要があることに注意が必要である。つまり、運動の相対性をシステムに組み込む必要がある。 そこで、「4つめの複素数次元軸をエネルギー軸と置く」ことにする。 図6について、電気(物質である単極)と磁気(双極)の位相を考えるために、図2のモデルを簡略化した上で、簡略化モデル(後述の図10。)が複素数2次元平面に存在すると考える。 今、縦軸を(エネルギー軸:E軸)」とし、3次元空間を1次元として扱い、横軸に「質量軸:M軸)」とおく。 E軸上にある電気磁気の実体Sは、点(a,b)で示される。 M軸上の位置aにある物体(単極)が持つエネルギーをbとすると S=a+ib となる。 ここで、S、a、bは実数、iは虚数単位である。また、aは3次元物理空間での位置(x,y,z)である。 実体Sについての数理理論は、いずれ必要であるけれど、実体の位相が重要な意味を持つことから、幾何学的な考察を行う。 実体SのE軸上でのエネルギー値bは、複素数空間での値であり、bは3次元空間へ投影されて物質の運動として現れることから、直接に測定することができない。 我々が測定できるのは、物体である荷電粒子(単極)が、M軸上で持つ運動エネルギーや電気・磁気エネルギーである。 測定できるエネルギーは、E軸上にある実体どうしの相互作用の結果、「実体が持つ座標bの変化」がM軸に投影された結果であると考える。 はたして、「複素数空間上に物理現象の実体が存在する」と考えることについて、これを本当に“物理現象”といえるのかは、疑問であろう。 しかしながら、これまで、物理現象を理解するに、様々な場面でラプラスの方程式が有効に使えたのは、3次元物理空間の性質に、「複素関数的な要素」が潜んでいたが故にであったのではないだろうか。 註)複素数空間で物質とエネルギーについて考えるけれど、図6のモデルが物理数学的な表記として、正しいかどうか、別途工夫が必要かも知れない。(後述するが、回転の中心位置と回転半径を、必要に応じて変更する。) 図6において、我々はこれまで「a(xyz)+時間」を対象としてきた訳で、その範囲においては、エネルギー保存の法則が成り立つし、E軸上に電気磁気の実体をおいて、回転することにより接するM軸上の電気と磁気を変換することができる。
図7について、E軸上の実体アとイが持つM軸への投影角θがπ/2以外は、投影された物体ア’とイ’が互いに運動していることを示す。 例えば、仮に周囲に何も存在しない物理空間において、高次元に存在する実体(ア)と(イ)が相互作用した結果、M軸上の物体(ア’)と(イ’)が運動エネルギーを持つとしたならば、生じた運動エネルギーは、物体(ア’)が持つのか物体(イ’)が持つのかは問わない。つまり、物体の運動の相対性は、実体の相互作用の結果であると考える。 高次の複素数空間での相互作用こそが物体の物性の原因と考えるのである。 特徴的なのは、ローレンツ変換(空間と時間の変換)では、電気と磁気の位相はπ/2までしか変換されないけれど、複素数空間では、どのような角度(例えばπ)でも変換されうるのであり、弧電磁気論[14:p12]でご紹介した、ある科学者の言葉の意味は、このことであったと筆者は理解する。 『一定の物体に含まれていると思われるエネルギーの量は、一定の観測者にとって質量エネルギー軸を中心にそれがどれくらい回転したかにかかっている。』 『物質は、エネルギーに転換するし、その逆にもなるというが、本当は物質もエネルギーも一つの実体の異なる面にすぎない。』[20] 5.複素数空間上の「電気磁気の実体」モデル 仮説の詳細を検討する前に、我々が存在する3次元物理空間にある電気磁気図1及び図2{単極(電荷)と電場あるいは双極(磁場)}と「高次の複素数空間上に存在する電気磁気の実体」モデルとの関係を整理してイメージを明確にしておく。 電気磁気の実体を模型にしたものが図8である。我々が観測できるのは、縦の面に投影された電気単極(イ’)と底面に投影された磁気双極(ア’’-イ’’)である。それぞれの面が我々の空間と考える。我々にとって空間は1つであるから、縦面と底面の区別はない。逆に我々の面(空間)に電気磁気の実体(ア-イ)が、あるときは縦に電気単極(ア’)として接し、ある時は横に磁気双極(ア’’-イ’’)として投影することにより現れる。 つまり我々の面(3次元物理空間)に対して、電気磁気の実体がπ/2回転して接している、または投影していると考える。我々が観測しているのは、その写像であるといえる。図1、図2あるいは図3と比較されたい。 図9の左図のように磁気双極は、電気磁気の実体(ア-イ)がもつ双極の投影であり、周囲に磁場とポテンシャルを作る。電気単極は、右図のように電気磁気の実体の一方の極(イ’)が我々の空間に垂直に接しており、周囲に電場とポテンシャルを作る。
電気単極(イ’)は電気磁気の実体の一端である。では電気磁気の実体のもう一方(ア’)について、どのように考えればよいのだろう。このモデルにおいて(ア’)はやはり単極であろうと考える。 図2(1)及び(3)の単極・双極のイメージを図9に示す簡易なモデルを用いて表す。つまり、2つの丸印(単極)を実線で結ぶことで、2つの単極の間にある実線が双極となるモデルである。 高次の複素数空間にある「電気磁気の実体」を「2つの単極と間を結ぶ双極」として表す、あるいは、「2つの単極を連結する“対”」として表すことにする。そして、議論の中で実体が示す方向を知る必要があるときは、2つの単極の間の双極に矢印を付けてベクトルで示すことにする。(図10) (註:本考察では、ベクトルの長さは磁場や双極の強さを表わさない。示す方向にのみ意味がある。)
物質である単極が、速度vや加速度a、躍度j(加速度の時間変化率:後述する)を持つときに、単極や双極、あるいは電場や磁場がE軸とM軸の間でどのように、変化するか。また、E軸上の実体が変化(接する角度を変えて)して、M軸上へ現れることにどのような意味があるかを検討する。 そのために、古典的な描像である図1・図2・図3に代えて簡易なモデル図10のモデルを用いる。 単極・双極の関係やこれらが作る電気磁気の実体を定義し、E軸上の実体と接する、あるいは投影された写像である我々の空間(M軸)との間に、どのような関係(位相)を持つかを検討する。その後、「第3起電力」及びジャンプ・コイルテストにおける、「磁極へ電流が湧き出す」といわれる現象について検討する。 これまでの議論を踏まえて、4次元複素数空間モデルにおける仮説モデルを、2次元平面として表す。(図11)
仮説のモデルを図11で説明する。図11(1)3次元物理空間(x,y,z軸)を横軸にとり、これをM軸(質量軸)とし、縦軸に複素次元軸を取り、これをE軸(エネルギー軸)とする。そして、原点をEとする。 E軸上のE2の位置に、我々には観測することが出来ない「電気磁気の実体」である単極アと単極イがあり、単極アと単極イは、双極(ア-イ)により連結されている。 次に、破線の矢印に示すように、単極イは、M軸上のFの位置へ来て、図11の(2)に示す写像である単極Fを作り、単極イと単極Fは「対」を形成する。 この場合、単極Fはマイナスの電荷を持つ電子である。単極Fは(イ’)に相当する性質である電荷を持ち、スカラーポテンシャルとベクトルポテンシャルが重畳している。 図11(3)に示すように単極F(電子)が自由電子である場合は、実体(ア)は無限遠といえる位置にある。そして、実体(ア)と双極(ア-イ)は、M軸上の観測者から見て相対的に運動していない場合には、どの方向にあるかは分からない。(観測するという行為によってはじめて、どの方向にある単極アと連結するか決定する。) 図11(1)の双極(ア’’-イ’’)は、原点Eの位置に中性子が存在する場合を想定している。従って、図11(3)の単極Fが自由電子である場合において、単極Fは、原点Eの位置に存在しない。(本考察において、中性子・陽子については省略する。) 図11の状態のときに、以下の仮説を設ける。 ①E軸上のE2の位置に、電気磁気の実体「単極ア及び単極イ」が存在する。 ②E2は、閾値であり、M軸とE2の間は、固定されている。 ③異種の極性を持つ単極アと単極イの間に斥力が存在する。 ④E軸上の実体は、「積分」を伴う投影によりM軸上に単極Fとして現れる。あるいは、写像の投影には「積分」を伴う。(投影角はπ/2であり、「イ-F」の対は、M軸に直交する。) ⑤M軸上の単極Fがある観測者との間に相対的に運動する場合に、(イ-F)の対は「左方向に回転」してE軸上へ「積分」を伴い投影される。 ⑥単極イに由来する性質が、仮説④により積分投影されることで単極Fの物性(質量、電磁ポテンシャル)となる。 ⑦投影④と左回転⑤は重畳し、働く力は合成される。 ⑧投影④と左回転⑤の投影機構には、仮説⑥の質量を原因とする遅延が存在する。(時間の認知・因果性) 註:E軸からM軸へ、そして、M軸からE軸へ仮定する「積分」とは、奇妙な言葉であるけれど、3次元空間に存在するあらゆるポテンシャルの原因を4つ目の次元軸に求めることで合理的に説明できることから用いた。 仮説により、図11は、次のような特徴を持つ。 1.E2上に存在する電気磁気の実体は、π/2の回転(位相差)をもって、M軸上に電気・磁気として現れる。(π/2の回転で電気と磁気は交換する。) 2.実体は、投影に際し積分の作用を伴ってM軸上に単極Fとして現れる。単極Fは、実体である単極(イ)が持つ性質が積分を伴いM軸上に現れることで、電荷とスカラーポテンシャル・ベクトルポテンシャルを持つ。 単極F・電荷・スカラーポテンシャル・ベクトルポテンシャルは、M軸に垂直である。M軸上に垂直に現れたとき、実体である単極(イ)が持つ性質が現れる。 単極Fは、M軸上において古典的な意味で静止できない。 3.ある観測者から見て、M軸上の単極Fが運動するとき、単極Fの位置の時間微分の階数により、E軸上に(イ-F)の写像を作る。その際、写像は、積分を伴ってπ/2ずつ左方向に回転され投影される。 4.E軸とM軸の間には、『エネルギーの落差が存在する訳ではない。E軸とM軸の間には、「M軸からE軸へ向かって左回転の積分投影」と、「E軸からM軸へ向かっての積分投影という機構」が存在する。』と考える。 5.単極Fが自由電子である場合、単極アと単極イとの間の斥力によって、単極アは無限遠にあり、2つの単極の間にある双極(ア-イ)は、無限長ソレノイドである。弧電磁気論では、単極アは、宇宙の大規模構造を形成している暗黒物質の一種としている。超空洞(ボイド)に存在する単極から受ける斥力によって、銀河フィラメントを形成している。[14:p30] 6.E軸とM軸の間の「仮説⑤:左回転・積分と、仮説④:積分」の投影機構には、単極イの質量に起因する遅延が生じ、これが時間となる。(仮説⑧) M軸内での、単極Fの位置の変化を時間で1回、微分したものが速度である。 単極Fが、観測者との間に速度を持つ場合において、仮説⑤と仮説④を各1回適用するので、例えば、1回の{「M軸からE軸への左回転(積分投影)」と、「E軸からM軸への(積分投影)」}の結果、「単極Fがもとの位置から変化する」。 つまり、「位置の変化を時間で微分したものが速度」は、この機構の働きによる結果ということになる。そして、1回の適用に生じる時間の原因は、単極イが持つ性質が、M軸に投影されることによって生じる単極Fの質量である。 1回の適用や複数回の適用は、仮説⑦重畳しており、投影の遅延により、現れては消える、いわゆる過渡現象となる。そして、一連の現象の連続に因果性が生じる。すなわち、高次の空間に存在する実体の相互作用の結果が、物理空間での現象となるから、我々が観測する現象は、結果である。因はすべて、高次の空間にあることになる。 相対性理論は、「空間と時間の交換」によって電気磁気現象を説明したけれど、仮説である高次の複素空間において、電気磁気現象は、E軸とM軸の投影機構が持つ性質として説明され、時間は、機構に組み込まれていて、時間軸は存在しない。 7.(イ-F)の対がM軸となす角度θがθ≠π/2のときに、実体(イ)が、M軸へ投影された結果としての物質(例えば単極F)は、M軸上でエネルギーを持つのと同義である。(物質の基本となる単極「陽子・中性子」についても同様と考えられるけれど、本考察では扱わない。) 仮に、「単極イと写像である単極Fの対」において、単極イが他の実体との相互作用の結果、「対」がM軸に対して傾斜したとする。(図7参照)ある観測者が単極Fを観測した場合、仮説②により、M軸とE2の間は、閾値として固定されているため、傾斜した対「イ’-F」の長さは、作用前の長さ「イ-F」より長くなる。長さの増加分は線分「E3-E2」である。これは定義の上では、「対」の一端である単極Fのエネルギーが増加したことを意味する。(図12) 図で、単極Fが自由電子である場合であり、実体である単極アは、無限遠にあることから省略した。 (イ-F)の対の長さが増した分は、積分を伴う投影により、M軸上の単極Fに現れる。これはM軸内にある単極Fに反映される。この投影が、我々の測定しうるエネルギーに相当する。 このように、M軸上のベクトルは、単極Fの運動を示す場合と、図2で示した電気力線や磁場のループの方向を示す場合がある。 エネルギーとは、物体が物理的な仕事をすることができる能力[23]であり、種類は以下の通りである。 1力学的エネルギー 2化学エネルギー 3原子核エネルギー 4熱エネルギー 5光エネルギー 6電気エネルギー 7静止エネルギー 8音エネルギー 9ダークエネルギー これら、7静止エネルギー、9ダークエネルギーを除く、エネルギーとされているものが、図12に示す単極Fから出ているベクトルに相当する。 但し、弧電磁気論[14:p23~]では、9ダークエネルギーもしくは暗黒物質の一種が単極Aと考えられることを述べた。 8.図11での仮説③「異種の極性を持つ単極アと単極イの間にある斥力」についての説明。 図11(3)において単極Fは、マイナスの電荷をもつ自由電子であるから、古典的半径は約2.8×10^-15mである。 単極Fが存在するM軸は、実体が存在するE2軸と平行であり、かつ、単極アと単極イは、異なる極性を持ち、仮説により斥力が働く。このことから、図11(1)では、線分(ア-イ)は有限であるけれど、単極アは、遠方に存在することを示している。具体的には、宇宙の大規模構造を形成する超空洞の領域になり、数億光年(1光年は約9.45×10^15m)の距離になると考えられ、「単極アと単極イの距離」と自由電子:単極Fの半径との比は10の38乗のオーダーになる。 そして、双極(ア-イ)は、単極F(電荷を持つ自由電子)の位置のE2上から無限長ともいえる双極(ソレノイド)が重畳していると考える。[資料14のp27~30を参照] 電子の半径に比して、およそ無限長といえるソレノイドは何を意味しているのだろうか。無限長のソレノイドの外側に磁場は存在しない。[22] つまり、双極(ア-イ)の中央部分に磁場は存在しないことになるし、そもそも双極(ア-イ)は、E2上に存在するから測定できないことになる。そして、単極アと単極イの部分に磁極が単独で存在することになる。つまり、単極イは、磁気の単極ということになる。ただし、単極イは、E2軸上に存在し、M軸上の単極Fの位置に重畳していて、単極Fの実体の一部であることになる。 図11(1)において、単極Fの形成する磁気双極ア’’-イ’’が単極Fの中心に位置せず、原点Eと単極Fの間に描いたのは、このモデルにおいては、原点Eに単極E(電荷を持たない中性子)が位置するはずであるけれど、これを省略したからである。(本考察では、単極Fが「単極E:中性子」や「単極D:陽子」とペアで水素原子やヘリウム原子等の全ての元素を構成することの議論については、省略する。) 9.仮説④E軸上の実体が「積分」を伴う投影によりM軸上に電気単極Fとして現れることの説明。 図11で、電気磁気の実体である(ア-イ)について、積分を伴う投影によって、E2上にある単極イは、M軸上に単極Fとして現れる。 E軸上のE2とM軸との間には、いわゆるエネルギーの高低差があるのではなくて、単極イが持つ何らかの性質(現在では極性・強さが不明であるけれど)が投影の際に「積分」されることで単極Fの位置に「ポテンシャル」が生じていると考える。つまり、E2上の単極イがM軸に投影される際に、相当する成分の状態が固定されており、これが単極Fのポテンシャルの原因であると考える。 つまり3次元物理空間の性質を4つめの次元軸である複素空間の性質が起源となって生じていると解釈する。 ここで、単極Fの基本的な性質として、M軸上で「静止」することができない。つまり、単極Fは、自転により磁気モーメントを持つことの理由は、高次の複素数空間にある電気磁気の実体が持つ斥力(に相当する何らかの成分)がM軸へ積分投影されることにより、M軸上の単極Fが電磁気的な緊張状態を持つということである。これがポテンシャルとして現れているということである。このとき、単極Fの持つ性質(電荷・ポテンシャル、磁気的性質)は、M軸に直交している。 また、原子に拘束されない単極F(自由電子)が、宇宙の大規模構造から斥力を受けていることは、資料14のp28に説明した。ただし、実体の一方の極である単極アの存在する方向は、観測者が何らかの操作によって、測定するまで決まらない。観測する行為により、宇宙のどの方向に存在する単極アと連結するか決定する。 10.仮説⑦「仮説④と仮説⑤」が重畳することの説明。 図11において、ある観測者から見て、M軸上で単極Fが運動する(E軸上の実体の相互作用の結果ではあるけれど)ことで、(イ-F)の対は、左方向に回転し、積分の上でE軸上に現れる。これは、実体(ア-イ)とは異なるものとする。つまり、仮説④と仮説⑤から、単極Fの運動によりM軸に現れる現象は、複数の電気磁気の現象として重畳することを仮説⑦に明記した。 言い換えると、我々が物体どうしを作用させようとするとき、「M軸→E軸→M軸」という「左回転の積分投影」と「積分投影」の連鎖が重畳すると考える。複雑なのは、相互作用の原因は、E軸の実体にあり、結果がM軸に現れるけれど、物体を作用させる主体は、M軸上の存在であることである。 『 ところで、量子論の確立に貢献したニールス・ボーアは、原子模型について、3つの仮定を設けた。 資料[21]より引用する。 1 定常状態にある電子にはニュートン力学の運動方程式が適用できる。 2 プランクの定数を組み込んだ量子条件により、電子は、ある種の離散的な値に対応する状態しかとれない。 3 定常状態にある電子は、加速度運動をしても電磁輻射をしない。 これに対して、資料[21]に、次のような疑問が書かれている。 疑問A:1ではニュートン力学を肯定しておきながら、何故、2では否定されるのか。 疑問B:3においては、マクスウェルの電磁方程式に関する現象が否定されている、原子の外では成立することが、何故、原子の内部で成立しないのか。 』 確かに、「科学者は電子が粒子で、波動性の二重性をもつものと定義をせざるを得ない状態にある[20]。」わけで、科学者たちは粒子の波動性をもって、3を説明したけれど、何故、電磁輻射しないのか、ポテンシャルの原因は何なのか、本当のところ、よく分からない。この点を明確にできないものだろうか。(本考察においては、仮説④により、M軸へ投影された時点で物質としてポテンシャルを得る。ポテンシャルの原因が、別の次元軸上にあるとする。) ニールス・ボーアなど当時の科学者たちは、仮定の中で、「原子の外でマクスウェルの電磁方程式が成立するが、内部では成立しない」という困難を、電子が波動であるということで理解し、納得した。 一方、本考察において、設定する仮説は多い。荷電粒子の持つ基本的な性質を、不可視である2つの単極と、その間の斥力により形成される双極(無限長ソレノイド)という、宇宙規模の構造に帰するとするという仮説は、納得しがたいものであるけれど、「いかなる物質も静止し得ない」という理解しがたい性質と、井出治氏の実験に見られるように、空間から電磁気エネルギーが湧出することの両方を理解することが可能となるには、あえて19世紀へ立ち返った上で、例え常識的ではなくても、このような仮説を検討する必要があると考える。電磁気現象を開放系の力学として理解する必要がある。 我々は、ある科学者が指摘したように「エネルギー」について、正しく理解していないのではないだろうか[20]。我々は、エネルギーの量を正しく求める方法を知らないらしい。 6.「左回転、積分投影」と「積分投影」のモデル 図11(1)は本来、水素原子やヘリウム原子等を対象としたモデルであるけれど、自由電子を想定した図13を用いて、考察を進める。 E2上に存在する単極アは、単極イの位置から無限遠ともいえる距離にある宇宙の大規模構造を形成する超空洞に位置し、単極アから単極イへの斥力は無視できるほど小さい。ただし、単極アの存在する方向は、観測により決定するまで不定である。単極Fは、自転による磁場を持つとともに周囲にスカラーポテンシャルとベクトルポテンシャルを持つ。(図示していない。)その際に、単極Fの電荷・スカラーポテンシャル・ベクトルポテンシャルは、M軸に直交している。
次に仮説から導かれる単極F(自由電子)が、ある観測者から見て運動する場合について検討する。(図14) ある観測者から見て速度vを持つ単極Fがあり、速度vの方向を(-x方向)とする。前記仮説⑤によれば、単極Fの運動で、進行方向に向かって左方向に回転「積分」の上でE軸に投影される。これにより、単極Fの実体である単極アの方向が決定するとともに、双極(ア-イ)の方向が決まる。(太い矢印)図では、単極アは、-Y方向、遠方E軸上に存在する。 次にE軸上の実体は、仮説④により、M軸へ積分投影されることで、太い破線矢印を生じる。この矢印は、3次元物理空間上にある単極Fの周囲に磁場が存在していることを示している。 これは図1右(アンペールの法則)に示した電場磁場の図と同じものである。ただし、自由電子である単極Fの運動方向と電流の方向は逆であることに注意しておく必要がある。
7.自由電子の運動により生じる磁気の方向 ある観測者から見て運動する物体が描く軌跡がある。図15に示すように、自由電子である単極FがX-Z面内において、それぞれ、速度v(-x)、加速度a(-z)、躍度j(+x)の方向を持つときに、仮説である「高次の複素空間上にある電気磁気の実体」が「左方向の回転積分」と「積分投影」を経て、M軸上にどの方向に磁場(磁気双極)を生じるかを検討する。
この物体がある位置において、持つ速度vは(-x)方向であるとして、加速度aは(-z)方向になり、躍度jは(+x)方向になる。速度・加速度及び躍度は互いに直交している。 単極Fが(-x)方向に速度vを持つ場合は、図14にて検討済みであり、これは、いわゆるアンペールの法則を示したものであった。図15での操作は、M軸上での運動(速度v)によりE軸上の実体(ア-イ)の方向が決まり、続いて、再度E軸上の実体がM軸へ積分投影されることによって、3次元物理空間上に磁場の現象として現れたという説明であった。 つまり、『M軸→E軸への左回転「積分」、そして、E軸→M軸への「積分」』を1回行ったことになる。1回の行程で積分は、2回行われた。 従って、加速度aの場合は、『M軸→E軸への左回転「積分」、そして、E軸→M軸への「積分」』を2行程行う。 そして、躍度jの場合は、『M軸→E軸への左回転「積分」、そして、E軸→M軸への「積分」』を3行程行うことになる。 ただし、注意すべき点として、E軸上の実体である単極アと単極イの対はM軸に常に垂直に接している(E軸はM軸に直交している)のだから、1回の変換の後にも、M軸から見て実体は、垂直に接しているとして左回転積分と積分投影を続ける必要がある。つまり、M軸上での単極Fの微分の回数(速度vは1回、加速度aは2回、躍度jは3回)だけ、M軸からE2へ積分を伴って左回転され、また、E2からM軸へ積分投影が行われる。そして、これらが重なることで、過渡現象となる。 図14の単極Fが速度v・加速度a・躍度jを持つときに生じる磁場の方向をまとめたものが図16である。 速度vを持つ場合は既に説明したけれど、M軸へ投影された磁場に相当する矢印は、図が煩雑になるため省略し、E軸上の実体(ア-イ)が示す方向のみ示した。 1回目の変換後の方向を2回目の変換前の方向として、変換と投影を繰り返すことによって、速度・加速度・躍度を持つ単極Fの周囲に生じる磁場の方向が得られる。得られる磁場Hの方向をまとめたものを次に示す。但し、磁場を記号Hで表すが、ベクトルの長さは磁場Hの強さを表していない。方向にのみ意味がある。
図17は、M軸上に現れる単極(F)の(速度v・加速度a・躍度j)を直交座標にまとめたもので、実線のベクトルが初期の方向であり、太い破線は変換後に生じる磁場の方向である。ここで速度vには磁場H1が、加速度aにはH2が、躍度jにはH3が対応している。 まとめ図を図18に示す。 速度v(-X方向)には、磁場H1(-Y方向:順方向とする)が現れ、加速度a(-Z方向)ならば、磁場H2(+Y方向:逆方向)に、躍度j(+X方向)ならば、磁場H3(-Y方向:順方向)に磁場が現れることを意味している。
8.自由電子の運動により生じる単極・双極の区分と方向 ある観測者から見て、単極F(自由電子)がM軸内で運動(速度v・加速度a・躍度j)する場合に、E軸とM軸との間で、M軸からE軸への左回転積分と、E軸からM軸への積分がなされることで、M軸上に現れる「単極と双極の区分と、それらが示す方向」について検討する。(図19)と(図20)
図19(1)(2)・・・・図13の自由電子モデルにおいて、高次元にある電気磁気の実体である単極(ア)と単極(イ)の対を、単極Aと単極Cとする。(註:弧電磁気論では、陽子・中性子・電子を扱う際に、各単極をアルファベットで示す。) また、単極Aは、無限遠に存在するため、実体である単極Aを省略して、実体の一部である単極Cと積分投影された写像とでもいえる単極を、単極F(自由電子)とする。 このとき、(A-C)の対と(C-F)の対は、直交している。 「M軸からE2へ向けての左回転積分」と「E2からM軸へ向けての積分投影」により、実体(C-F)の向きがどう変わるかを知るために、仮に単極Fから単極Cに向いた矢印を置く。この矢印がM軸上に投影される際に、どの方向か、あるいは単極・双極として現れるかを検討する。 図19(3)・・・・E2上の単極Cと積分投影された単極Fの対は、単極Fが速度vを持つことで、左方向の回転積分を受けて、(C1-F1)となる。次いで、これがM軸へ向けて積分を伴って投影されることでM軸上に(C1’-F1’)の双極として現れる。このとき、図では省略したけれど、単極Aは、左方向の無限遠に存在し、(A-C1)の対は、(C1’-F1’)の対と平行となる。 つまり、(C1’-F1’)はM軸に磁場として現れることを示しており、M軸での方向は、図では判明しないけれど、図16上左図・図17と図18の磁場H1(-Y)のことを示している。自由電子である単極Fが持つ速度v(定常電流)により生じる磁場は、単極Fの周囲に左方向の渦となることを意味する。 これは、図1右、図14右:アンペールの法則のことを示している。 図19(4)・・・・単極Fが加速度aを持つ場合には、(3)の投影後である(C1’-F1’)を更に左方向へ回転積分し、(C2-F2)となる。さらに積分投影されることにより、M軸へは単極(C2’-F2’)として現れる。M軸上に現れるのは、F2を投影したF2’と考えられる。 単極Fは、実体である単極Cの投影であり、単極FがE2上に存在する。つまり、単極Fは、エネルギーを持つことを意味し、かつ、M軸に直交するのだから、持っているポテンシャルもM軸に直交である。 図では省略したけれど、左方向にある単極Aが作る(A-C2)と、(C2-F2)は、厳密には直交ではないけれど、単極Aは、図の左方向の無限遠に存在することから、直交と見なせる。 この場合は、仮説④と仮説⑤をそれぞれ2回適用したことになる。 M軸上に現れた単極が示す方向は、この図では判明しない。M軸に現れる単極の方向は、後述する。 図19(5)・・・・図19(4)の(C2’-F2’)を、左方向に回転積分すると、(C3-F3)の対となる。これをM軸へ向けて積分投影すると、(C3’-F3’)の双極として現れる。ここで、(C3’-F3’)の対は、M軸上に、平行になる。この(C3’-F3’)がM軸に現れる方向は、図からは判明しない。 M軸に現れる双極の方向は、後述する。 図19(6)・・・・図19(2)の状態から単極Fが躍度jを持つ場合、(C-F)の対は、3回の左方向の回転と6回の積分によって、M軸上に(C3’-F3’)として、現れる。これは、単極Fを中心に右方向へ1回の回転操作に等しい。 図19では、△印を示した位置がM軸上の同じ位置を示している。 なお、(C3-F3)が、3回の回転の操作後に(C3’-F3’)としてM軸に現れるまでに、積分は6回行われることに注意。 図19での検討の結果として、M軸上に現れる単極・双極の区分は判明したけれど、M軸上で、それぞれが示す方向は判明しなかった。そこで図16・図18と図19を対比させた図20を示す。
図20(1)・・・・単極Fが初期の方向(-X)の速度vを持った場合を示す。図16の左上図の変換の後、投影によって、M軸上に双極(C1’-F1’)が生じることを示す。 1回の左回転と2回の積分が行われることで、生じた双極は、単極FのM軸上の方向(-X)に対して、左方向の渦(磁場)を示している。つまり、磁場H1と(C1’-F1’)は同一である。 図20(2)・・・・単極Fが初期の方向(-Z)の加速度aを持った場合を示す。図16の右上の図のように、M軸上で生じる磁気は、2回の変換をしたが、E軸上での(単極・双極の区分)は1回の変換の後、投影されることで、M軸上に(+X)方向に単極(C2’)となる。{註:図16右上の1回目の図と図19(3)は同一である。} つまり、2度の左回転と4度の積分を行うことになる。単極F2は、E軸のE2上にある。このとき、実体である単極C2’がM軸上に現れている事になる。 (C2’-F2’)の対はM軸に垂直に接している。M軸上の単極C2’の方向は(+X)であり、磁気の方向(Y軸)と直交している。 E軸上のE2に単極F2’があり、エネルギーを持って(+X)方向に運動していることを示していることになる。 磁場H2は、磁場H1の逆方向に生じるとともに、(C2’-F2’)の対は、-X方向を示し、C2’は単極として、速度vと逆方向の運動として重なることを示している。いずれにしても初期状態である単極F(-X方向)の逆方向であることから、M軸上の単極C2’または、E軸上の単極F2’のいずれかが、自己誘導を示していると考えられる。(逆起電力)別途検討する。 図20(3)・・・・単極Fが躍度jを持つ場合に、磁場H3は、図16の下のように変換される。図20(2)の変換後の(C2’-F2’)を更に左方向へ回転し、(C3-F3)となる。(図19(5)に示すとおり。)これが投影されることによりM軸へは、(+Y)方向へ(C3’-F3’)として現れることとなる。{註:図16下の1回目の図と図19(5)は同一である。}この場合は、3度の回転変換と6回の積分を適用することになる。 図17において、単極Fが持つ躍度jの初期の方向が(+X)であるとき、変換後の磁場の方向はH3(-Y)であるとともに、図19(5)に示すように双極として現れる。単極Fが持つ躍度jにより生じるH3は、速度vにより生じるH1と同方向の磁気を強める方向であるから、単極Fが持つ速度v(定常電流)を強める働きを持つものと考えられる。更に、M軸には双極(C3’-F3’)として現れる。但し、H3の方向は、(-Y)だが、(C3’-F3’)のM軸で示す方向は、(+Y)となる。 この(C3’-F3’)は、本来の位置である(C-F)とはπ/2右方向へ回転して、M軸に平行である。(左方向に3回で右へ1回と同じになる。)M軸上では双極であるけれど、双極としては、機能していないのではないだろうか。仮説では「実体である単極Cと投影である単極Fの対」はM軸に直交している。すなわち単極Fの持つ電荷・スカラーポテンシャル・ベクトルポテンシャルや自転による磁気モーメントは、M軸に垂直であったことで生じたと考えられる。これらが3回の回転変換の後で、M軸に平行になったのである。平行のベクトルポテンシャルが何を意味するのだろうか。実体である磁気の単極CがM軸に平行に出現することの意味は何であろうか。 最初、単極Fは、M軸に垂直であるから自由電子であるわけで、M軸に平行な単極F3’は、M軸上で次元軸を持たなくなることで、観測者からは消えて、位置は持ち存在するが、観測できなくなるのではないだろうか。 M軸上に単極C3’が、磁気の方向(H3の逆方向:+Y方向)に現れていることになる。このことがどのような意味を持つかは、別途検討する。 9.自由電子の運動により生じる力の強さ 図20に示した方向に電気や磁気などが生じるとしても、これらの現象はどれくらいの強さで現れるのだろうか。強さの検討をするには、単極Fが躍度を持つことで、仮説④と仮説⑤にある「左回転積分」の回数と「積分」の回数の関係を、まとめる必要がある。
高次元複素数空間に存在する実体(A-C)は、M軸に物質である単極Fを投影する際に、積分※1を受ける。最初の積分※1により単極Fが、M軸内で持つ性質(電荷・電磁ポテンシャル他)が決まる。その後、M軸内で単極Fが躍度jを持つことで、3回の左方向回転を受けるけれど、1回の左回転変換の間に、2回の積分投影が行われるので、都合、躍度jにより、(C-F)の対は、6回の積分を受けることになる。(図21) 左回転と投影の際に、受ける積分の回数に留意しながら、単極F等がM軸に現れる際の強さについての検討の結果を次表(積分の回数と力)にまとめた。 上の行から、積分の総回数、M軸上でのベクトルの名称、時間での微分の階数、図15で示した単極Fが持つM軸でのベクトルの初期方向、E軸へ向けての実体の微分の階数(M軸上での微分階数)、回転変換後の投影された磁場の方向、M軸へ投影されるまでに受ける積分の総回数、M軸へ投影される際に受ける積分の階数から導かれる力(F)を示す。*1と*2は推測である。(↓記号で下を見る。) そして、M軸上に生じる単極・双極の区分及びM軸上に現れると予想される実体等(単極・双極)の名称と方向を示す。 表(積分の回数と力)
物質は、速度を持ちその力は距離の二乗に逆比例する。一方、電気磁気現象において、時に放電現象に見られる非常に強力な現象は、*1や*2に原因があるのではないか。高次元にある電気磁気の実体は同極、あるいは異なる極により相互作用を行うと考えられるが、そのまま投影されて力Fになるのではなくて、「積分を伴う回転・投影」と「積分を伴う投影」を経てM軸に現れているのではなかろうか。
上記の「左回転・積分・投影」と「積分・投影」により、力Fとなるのであれば、荷電粒子の集合体である物質もこの仮説モデルによる速度・加速度により力が与えられていると考えられる。 10.弧電磁気力の機構(エネルギー湧出の仕組み) さて、これらの現象にかかる「M軸→E軸への左回転・積分・投影」と「E軸→M軸への積分・投影」の仕組みの上で、本当のエネルギー源は何なのかが、これまでの解析では不明である。単極Fが持つ躍度jが結果的に超効率という、特異な現象を示す本当のエネルギー源はどこからくるのだろうか。 図19の(2)(3)(4)(5)をまとめ、かつ、前記の表(積分の回数と力)を参考に、図20(3)の双極(C3’-F3’)がM軸上に、どのように現れるかを考察した。(図22)
(1) M軸上に単極Fがあり、E2上に実体、(A-C)の対がある。単極 Aと単極Cの間に双極A-C(無限長ソレノイド)がある。基本の形として(A-C)と(C-F)は直交している。単極Aと単極Cは斥力により、無限遠に存在して、単極Cと単極Fの対は、安定している。 (2) 単極Fが速度vを持つとき、M軸に(C1’-F1’)が投影される。 (A-C)∥(C-F)であり、かつ(A-C1’)と(C1’-F1’)は、平行であるために、(C1’-F1’)の対は、M軸に直交する状態に戻ろうとする。(C-F)の図は省略。 (3) 単極Fが加速度aを持つとき、(A-C2’)と(C2’-F2’)は、厳密には直交にはないけれど、単極Aが無限遠にあることから、基本形と同じと考えてよい。このとき、(C2’-F2’)は、M軸に直交しているけれど、基本形から転倒した形になっているので、(C2’-F2’)は、向きを逆転しようとする。(C-F)の図は省略。 (4) 単極Fが躍度jを持つと、図16下図、及び図19の(4)に示した、左方向に3回の「回転・積分のあと積分・投影」がなされて、M軸上に(C3’-F3’)が現れる。 3回の左方向の回転と投影で、(C-F)は、時計方向にπ/2回転した上で投影されるに等しい。 (C3’-F3’)は、「単極Cと単極Fの対の長さ」を半径として、M軸に「平行」に現れることになる。 一方で、実体である(A-C)は、基本の位置が(A-C)⊥(C-F)である。結局、3回の「左回転・積分と積分・投影」を経て、(C3’-F3’)は、M軸に半径rの“円弧”を描いてM軸に接しようとする。 E2からM軸への投影について、半径rは、1階の積分・投影に相当する。しかし、M軸とE軸の間には仮説④があり、単極Fは躍度jを持ち、前記の表からわかるとおり、磁気の性質を持つ実体である単極Cは、都合、6回の積分を経なければM軸に接することができない。E2上の単極CとM軸上の単極Fの間を「r」とするならば、半径「7r」が描く弧とM軸が交叉する位置に「C’’」が現れることになる。そして、(C3’)は受けた積分の回数に応じた半径5rの弧を描いてM軸には「単極C’」として現れる。このとき、コイル上に存在する単極FはF3’としてM軸に平行となることで、観測できない。即ち物性を失っている。 実体の一端であるC’’は元の位置(C)に戻ろうとすることから、「単極C’」を伴ってF3’から無限遠へ遠ざかることになる。このときの力は「距離の7乗に逆比例する」、非常に強いけれど、到達距離は非常に短い。(図22の①) 図22(4)の単極C’は、図22(3)に示す単極C2’と同一である。前表(積分の回数と力)の加速度aに対応する単極C2’は(F=ma^5/5!)であると推測したけれど、幾何学的には半径5rで円弧を描いてM軸に接することに等しいが、図19(4)と図22(3)から分かるように、(C2’-F2’)の対は、基本形から反転した形であることから、半径5rの円弧を描くことはない。 結局、コイル上の単極F(自由電子)が、躍度jを持つ場合は、電気磁気の実体である単極C3’と無限長ソレノイドの一端C’’ がM軸上に生じるということになる。 平行な二直線は、交点を作らない。一端C’’は、基本形の一部である(A-C)の状態に戻ろうと、M軸上を無限遠へ遠ざかることで消失することによって、(A-C)⊥(C-F)に戻る。 そして、単極C3’は、一端C’’から「距離の7乗に逆比例して弱まる力」を受けることになる。これが、3次元空間にエネルギーが湧出する機構である。 11.弧電気磁気力の物性(3次元形状と強さ) 電気と磁気の現象は、常に直交して現れる。この現象が、4次元の複素数空間にある実体の3次元空間への写像であるとして考察を進めてきた。次元軸を一つ増やことで、電磁気現象は複雑な構造をしているらしいことが分かった。 また、仮説の機構によって、3次元物理空間に電気磁気の実体が現れ得ることも示した。そこで、複素数空間へ拡張された「電気磁気」が3次元空間に投影されるときの方向と形状を考察する。 図18・図19・図20と前表(積分の回数と力)を次のとおりまとめた。 表(単極Fの運動)
(1) 静止状態とは、ある観測者から見た単極Fの状態である。高次の複素数空間にある電気磁気の実体である(単極A-単極C)は、最初の一回の積分を受けた上で右方向に回転してM軸に投影されることで、電子の物性が決定される。そして、ある観測者が単極Fの状態を観測した瞬間に、宇宙のどの方向にある単極Aと連結するか決定する。 (2) 速度v 図15の直交座標をとるとき、ある観測者に対して単極Fが-X方向に速度vを持つ場合において、磁場H1が観測される。 (3) 加速度a ある観測者に対して単極Fが-Z方向に加速度aを持つ場合において、H1を打ち消す方向に磁場H2が生じるとともに、(C2’-F2’)の対が、M軸に垂直にかつ+X方向に生じる。このとき単極F2’はE軸上にあり、単極C2’はM軸上にある。そして、受ける積分の回数を考慮すると、図22(4)の単極C’と同一と考えられ、「距離の5乗に逆比例して弱まる力」を持つと考えられるが、(C2’-F2’)の対は反転して基本形に戻ろうとする。(図22の3、図24参照) (4) 躍度j (C3’-F3’)の対は、M軸に平行にある。受ける積分の回数により、実体(無限長ソレノイド)の一端である「C」は、M軸上にC’’として「距離の7乗に逆比例して弱まる力」として現れ、単極C3’は、一端C’’より力を受ける。そして、図12を考慮すると、単極C3’はM軸上で大きな運動エネルギーを持つ状態にあると考えられる。 表(単極Fの運動)で分かるのは、コイルにパルス波を印加したときに、出る磁場H3は、H1と同方向であり、電流を加速する方向であり、第3起電力の補助的な説明になるけれど、コイルの導体内部に電流方向と直交する単極C3’が生じるとともにコア内部においても、別の流れが存在しているかも知れないことである。むしろ、単極C3’とC’’の流れを直接利用する方が理にかなっているのではないだろうか。 自由電子(単極F)の3次元物理空間での運動についていえば、高次元の複素数空間にある電気磁気の実体が投影面であるM軸にある単極Fとの間で、積分を伴う左回転・投影と、積分・投影を繰り返すことにより、M軸へは、複数の磁気・電気的性質の何かが重ねて生じ、これらが互いに強めあったり、弱めあったりしていることになる。過渡現象には、複雑な要素が含まれていることになる。 それでは、M軸に垂直に反転して現れる(C2’-F2’)の対や平行に現れる(C3’-F3’)の対が、3次元空間内で物性を持つのかを検討する。
図23について、単極Fの運動は、図のようにコイルの一つのループ上にあって、加速度aを受けることで、基本形から反転した状態に(C2’-F2’)の対が生じる。
図24について、単極Fが、加速度aを受けることで生じる(C2’-F2’)の対モデルと、コイルのコアと導体断面を示す。 (C2’-F2’)の対は、回転して基本形に戻るけれど、回転の方向は単極Fが持つ初期の方向(-X)と逆方向である。これは、単極Fの運動を妨げることになる。 次に、単極Fが躍度jを受けることで、実体「単極C3’と一端であるC’’」がM軸に現れる方向と3次元空間での形状について考察する。
単極Fは、ある観測者から見て、躍度jを持つことで、M軸内に(C3’-F3’)の対が平行に生じる。これはトロイダルコイルの内部の磁場と同じ様なトーラスを形成すると思われる。(図25左) 単極F3’は、M軸に平行であることから、3次元物理空間から見えなくなる。つまり、次元を失っている。単極C3は、受ける積分の回数に応じて、単極C3’および高次の実体である無限長ソレノイドの一端であるC’’として現れる。このC’’はトーラス状の力場を形成するが、π/2回転して、無限遠に消失する。つまり、C’’の形成する力場はトーラスの外周を無限遠に引き延ばしたレンズ状になると考えられる。単極C3’は、レンズ端を消失点とする力場に沿って、π/2回転してM軸上から消失し、単極F3は単極Fに戻る。その際、単極C3’はコイルの巻き線方向、つまり、電子の運動方向に螺旋を描くと考えられる。但し、実体の一端であるC’’は、距離の7乗に逆比例して弱まる力を持つことから、到達距離は短く、消失点は、コア内部の原子の距離程度に留まるだろうし、単極C3’もコイル導体内部の原子の距離程度の範囲において、回転して消失するとともに、安定な単極F(電子)に戻ると考えられる。(図25・図26)
図26で単極C3’の受ける力の方向は、コイルの巻き線方向に直交しているから、観測にかからないと思われる。 コイル電池とスイッチを直列に接続した回路を例に、回路に生じる電気と磁気とともに、速度v・加速度a・躍度jによって、生じる単極・双極の方向を座標をあわせて図示する。(図27)
図27(1)・・・・コイルに電池とスイッチを直列に接続し、スイッチを開閉する。導体中を単極F(自由電子)が電池のマイナス極より出てコイル内を移動する。直交座標を図15に合わせた。 図27(2)・・・・コイル内の1つのループにおいて、単極Fが持つ速度vによって磁場H1が生じる。これは、双極(C1’-F1’)である。 図27(3)・・・・単極Fが持つ加速度aによって磁場H2がH1を弱める方向に生じるとともに、E軸上にある単極F2’が、単極Fの速度vの逆方向に重なる。これは自己誘導に等価と考えられる。 このとき(C2’-F2’)の対は、M軸に垂直に接して、+X方向にある。M軸上にある単極C2’は受ける積分の回数から図22(4)の単極C’と同一と考えられる。 そして、この単極C2’は、「距離の5乗に逆比例で弱まる力」を持つとともに、単極Fの初期方向と逆向きであるから、これが逆起電力に相当すると考えられる。 図23(4)・・・・単極Fが持つ躍度jによって磁場H1と同じ方向に磁場H3が生じる。 このとき(C3’-F3’)は、M軸上にあり、M軸に平行である。単極C3’は、受ける積分の回数に応じて+Y方向に生じる。そして、単極C3’は、基本形である「C」の位置へ戻ろうとする一端「C’’」から無限遠に向かって力を受ける。 この力は、「距離の7乗に逆比例して弱まる力」であると考えられるけれど、単極C3’とC’’の形成する力場は、微視的な大きさをもって閉じているし、電流の方向(コイルの巻き線方向)と直交していることから、観測者には捉えられないと考えられる。 (C3’-F3’)の対は、M軸上で双極であることから、磁気的性質を持つと考えられ、かつ、実体の一端であるC’’と磁場H3は同じ+Y方向である。従って、C’’が持つ力を、単極C3’を経由して磁場H3が受け取るならば、磁場H3は過渡現象の一部として減衰振動を超える強さで現れることになるだろう。更には、磁場H3の増大は、ファラデーの法則により単極Fを加速する。 よって、超効率インバーター「デゴイチ」の1次側・2次側入出力の電流増大に繋がる。 第3起電力のエネルギー源は、高次の複素数空間に存在する電気磁気の実体が、「円弧を描いてM軸上に現れ、基本形へ戻る際の力」と考えられる。
図28 単極Fが運動しているときのM軸とのなす角度はθである。 単極Fに印加されたパルス波により、M軸に(C3’-F3’)の対が現れる。このとき、「対」は、M軸との角度θ=0である。単極F3’は、M軸と平行であるから、3次元空間では、次元軸を持たなくなる。つまり、電子は存在するけれど物性を失う。では、「対」である単極C3’は、どうか。 もともと、(A-C)⊥(C-F)であったものが、円弧を描くことで、単極C3’がM軸となす角度はθcとなり、ゼロではないことから、何らかの物性を持つと考えられる。それも、3次元空間ではレンズ状のトーラスを形成するのだから、おそらくは磁気的な性質を持ち、単極として振る舞うと思われる。これはスタティックジェネレーターの内部で起きていただろう現象に近いものである。 結果的に、スタティックジェネレーターによる「冷たい電流」や「プラスでもマイナスでもない電流」が、コイルのコアから電流が湧き出すように現れるのは、E2上の実体である(A-C)の一端であるCが「C’’」としてM軸に現れることで生じる力が原因だと思われる。この単極Cは、弧電磁気論においては「磁気単極」であると結論付けたものである([14]p19図9参照)。 この実体(A-C)の一端である「C’’」と単極C3’が、単極Fに加えられた躍度jを原因としてM軸上に現れ、元の位置に復元しようとする際の力が、コイル導体内とコアに生じるエネルギー源であると考えられる。 M軸に現れる単極F3’と実体の一端であるC’’が「垂直から平行」・「平行から垂直」に移行することで、「物性を失ったり」逆に「物性を現す」ことによって、スタティック・ジェネレーターに電気的エネルギーが現れたのではないか。 単極F3’と単極C3’並びに実体の一端であるC’’が、M軸に平行であるが故に、「感電しない、プラスでもマイナスでもない、冷たい電流」であったのではないだろうか。一方で、このような「冷たい電流」が白熱灯を灯せるのは、理解しがたいことであるけれど、これまでの考察のとおり、単極C3’が物性を持つと考えるならば、あり得ることではある。
写真 スタティック・ジェネレーターからの 「冷たい電気」で水に漬けた白熱灯を点灯している[11] 初期の条件である、単極Fが持つ速度の方向と、結果的に生じる「単極C3’と一端であるC’’の力の方向」は、常に直交しており、単極Fに与えられたエネルギーと生じる力の間には、直接の関係はないと思われる。通常、物理現象としての作用には、必ず反作用を伴うけれど、この単極Fが持つ「躍度j」によって引き起こされる「力」には、「作用と反作用」が成立していない。これが、超効率の特異な点である。また、図22(4)に示した「電気磁気の弧」は、周囲に物体がない状態でも作用する。これは冒頭に述べた孤立系ではないシステムである。ある科学者が、内部にエネルギー発生装置を積まなくてよい帆船を例えに述べたのは、このことであった[20]。 図28の角度θに着目するとローレンツ変換に酷似している。ロケットのように燃焼ガスを後方に噴射したり、粒子加速器のように外部からエネルギーを注ぐ方法では決して角度θをゼロにすることはできないことに気付くと、単極C3’がM軸上に現れることが、これまでと異なる物理的意味合いを持つことが分かる。 存在するのは、E2上の実体である単極Aと単極C、間に存在する双極(A-C)、並びに「積分を伴って投影された」単極Fであり、E2とM軸の間には、『左方向の回転・積分・投影』と、『積分・投影』の機構が存在するだけである。 筆者は、この機構に、M軸上での運動の相対性を包含していると考えている。本考察では、うまく表現できていないけれど、M軸上の物体の運動は、E軸上の実体どうしの作用の結果にすぎないからである。つまり、E2上の実体が他の実体と作用した結果、M軸上の物体どうしの相対性が成立するならば、実体が作用しないときにも、積分を伴う投影時に、物体(F)は静止できないと考えるのである。 12 ポテンシャルの機構 拙著、弧電磁気論に掲載した「渦とサイホン」の模型[22]を掲載する。
薬品等を攪拌するマグネチックスターラーを用いて、渦を作ることが出来る。 作った渦の中心と外縁の間にできる落差を利用してサイホンを作る。(図29)
写真 自作スターラーによる渦とサイホン スターラーによる攪拌子の回転が続く限りサイホンの水流は続く。 我々の3次元空間をこの模型の水面に例えると図30のようになる。
本考察における仮説によれば、高次元にある電気磁気の実体である単極Cが3次元空間に投影されることによって単極Fと周囲に電磁ポテンシャルができる。 図30と「渦とサイホン」模型を比較すると、スターラーの攪拌子による回転が水面の「渦と落差」の原因であるように、3次元物理空間に存在するあらゆるポテンシャルは、我々の空間に直交する余分な次元軸に原因を求めることにより説明することができる。 我々は3次元空間に存在するから、丁度「渦とサイホン」模型の水面上に存在することに等しい。 「渦とサイホン」模型は、水面と直交する方向、鉛直方向(重力の方向)にサイホンをセットすることで、水流を続けることができる。 言い換えれば、電気磁気現象について、我々の3次元空間に直交する電気磁気の実体に着目し、3次元空間のポテンシャル面から直交する軸方向へ抜け出る(註:図22の4に示すとおり、高次元の実体を操作する)ことで空間からエネルギーを取り出し続けることが可能となるわけであり、これがフリーエネルギーの物理的意味合いになる。 電気磁気現象について、拙著:弧電磁気論において、ローレンツ変換から着想を得たのであるけれど、「渦とサイホン」模型の水流を眺めれば、そもそも3次元物理空間のポテンシャルは、別の次元軸に原因を求めるべきと気付くはずあった。 13.ポテンシャルと引力・斥力 これまで、高次元の複素数空間に存在する実体と3次元空間のポテンシャルの関係について考察した。ここでは、ポテンシャルと生じる引力と斥力の関係について考察する。 1円玉とアルミホイルの実験をご紹介する。[23] 浅い容器に水を入れる。1円玉2個と、5cm角のアルミホイルを軽く丸めて、直径1cm程度のボール状にしたものを2個、用意する。
1円玉を水面に置くと、水をわずかに押しのけて、1円玉は浮かぶ。これは表面張力であって、1円玉が押しのけた水の重さと釣り合うことで浮かんでいる。 水面を押しのけた状態をマイナス(-)とする。2枚の1円玉を浮かべると互いに引き合う。この引き合う力をプラス(+)とする。
次に、丸めたアルミホイルを浮かべる。アルミホイルは、わずかに水面を吸着して浮かぶ。水面を吸着した状態をプラス(+)とする。図32では、水面を吸着する様子を分かりやすく拡大して描いてあるけれど、実際の吸着はほんの少しである。 2個の丸めたアルミホイルを浮かべると、互いに引き合い、力はプラス(+)であることが分かる。
次に、丸めたアルミホイルと1円玉を浮かべると、互いに反発し合う。この力をマイナス(-)とする。 以上の実験をまとめると次表になる。 表(表面張力)[24]
表面張力による水面の状態は、ポテンシャルに置き換えて考えて差し支えないと考えられる。 資料[24]によれば、粒子(物質)のエネルギー状態に応じた引力と斥力を示している。つまり、上表の左2列が物質のエネルギー状態であれば3列目の重力にプラスとマイナスが生じることになる。 一方、電気磁気現象で引力と斥力の関係を示す。 表(電気力)
表(磁気力)
電磁気力として働く力の向きは、エネルギー状態(表:表面張力)により働く力の向きと逆方向である。 E2のエネルギー状態にある電気磁気の実体は単極Cであり、M軸へ投影されたものが単極F(電子)であった。(図13参照) 単極Fの持つ電気磁気やポテンシャルは、表(電気力・磁気力)に従い、一方では、資料[24]より、実体である単極Cは、表(表面張力)に従う。単極Cの持つ性質「エネルギーE2の状態」を原因として、M軸上に表(表面張力)の力、即ち重力が働く。 しかし、単極F(電子)の実体は、高次元にある単極Cだから、電気力・磁気力も重力も単極Cの持つ性質が投影されたものであることになる。 また、重力は、「距離の二乗に逆比例して弱まる力」であるから、エネルギーE2の状態にある単極Cは、M軸に投影される際において、1回「積分」されていることになる。 つまり、電気磁気の現象も重力の現象も高次元の実体である単極Cが持つ性質にあることになる。 そして、いずれの力も「積分を伴う投影」によって、M軸上に現れるけれど、働く力のどちらか一方の極性が反転されて投影されていることになる。しかも、電気力・磁気力は、「交換する単極と双極」として現れ、重力は「単極」としてのみ現れている。 高次元の実体である単極Cのエネルギー状態E2がM軸へ「積分を伴って投影」されると重力という「単極」の性質を持つ。 同じく単極Cの「電気磁気的性質」がM軸へ「積分を伴って投影」されるけれど、電気磁気は「単極と双極」を交換する性質を持つのだから、M軸に現れる「力の向き」も交換すると考える方が自然といえる。 E軸からM軸へ投影されることによってできるポテンシャルの凹凸は、M軸内では区別がつかないけれど、もしかしたら、電気磁気的性質の「積分を伴う投影」によってできるポテンシャルは、E軸方向への凹凸が反転しているのかも知れない。 弧電磁気論では、余分な次元軸を設けているのだから、例えば、M軸に平行なポテンシャルと垂直なポテンシャルが存在するのかも知れない。ポテンシャルに自由度が増すという考え方があり得る。 ポテンシャルに自由度が増すと考えるならば、EMAモーターに見られる、「プラスでもマイナスでもない」「冷たい電流」の様子と合致する。 高次元の実体にかかる表(表面張力)がM軸にそのまま投影されると重力場になり、反転されて投影されると電磁場(電磁気現象)になるのではないだろうか。 重力と電磁気力は、異なるように見えるけれど同種の現象ではないか。 言葉を重ねると、実体のエネルギー状態E2が、そのまま積分投影されたものが重力ポテンシャルであり、仮説④により積分投影される際に反転されたものが電磁ポテンシャルではないか。しかも電磁気は実体が回転することにより、2種の状態(電気・磁気:単極と双極)が生じる訳である。 資料[24]によれば、異なるエネルギー状態にある物質どうしに働く力は、斥力であった。 次に、高次元に存在する電気磁気の実体がM軸上に現れた(C3’-F3’)の対が持つエネルギーについて図28により考察する。 電気磁気の実体である単極C3’は、本来エネルギーE2の状態にあるべきであった。それが、単極C3’として、我々の存在する3次元空間へ現れたのであるから、我々M軸の存在、つまりエネルギーE0の状態にある側から単極C3’を見れば、異なるエネルギー状態にあることと推察される。 つまり、表(表面張力)から、我々の身体や、机、その他の物体から見て、トランス内部に生じた単極C3’との間には、斥力が働いていると考えられる。 拙著、弧電磁気論では、高次元の実体は、3つのエネルギー状態、E1・E0・E2を持つと述べた。(E0はM軸上の観測者から見て静止したエネルギー状態をいう) つまり、E1あるいはE2のエネルギー状態にある高次の実体がM軸に現れた場合において、M軸上の物体との間には、斥力が働くことになろう。 本考察では、陽子と中性子は扱わないけれど、陽子と中性子のエネルギー状態を操作することができれば、所謂、物体に斥力を生じさせることができると考えられる。これには、電気磁気現象の利用による高次元の実体へのアクセスが必要であることは言うまでもない。 因みに弧電磁気論では、陽子はエネルギーE1の状態にあり、中性子はエネルギーE1とE2の状態を重ね合わせて持つと考えられることを示した。(註:弧電磁気論では、エネルギー状態を表すにE0等の記号による表記はしていない。) 14.弧電気磁気論から見た素粒子群 素粒子物理学は、基本的な力(強い力、弱い力、電磁力)を記述できる標準模型により構成されている。標準模型は、量子力学と特殊相対性理論の両方と整合している。 特殊相対性理論は、アインシュタインが1905年に発表した理論であり、広く認められている。しかし、インターネット上において、特殊相対性理論には論理的な誤りあると複数のサイトで指摘されている。[25] また、相対論が検証「実証」されていないとも指摘されている[26][27]。 相対論の計算の誤りは、資料[25]に詳しい。資料[26]に「cを中心に据えてしまった相対性理論」として易しく解説されているので一部引用する。 アインシュタインの論文の一部を掲載後、サイト管理者は、次のように述べている。 『「光の伝播法則の上に時間の概念を樹立し・・」という意味は、簡単にいえば「真空中の光速度cを用いて時間を定義する」という意味です。致命的に誤っているのはここです。 ”c”とはなんでしょうか? cとは、光の”速さ”であり、「1秒間に光が真空中を進む距離」として定義されるものです。 つまり、 c=299863381m/s・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・① ですね。昔から”速度”というのは、 速度=[距離]/[時間] で表されてきました。 それを、アインシュタインは、”時間”を速度cを用いて定義したのです。(ここで「はっ」と気づいた人もいるでしょう)おかしいと思いませんか? 時間を光速度cを用いて定義するには、その前に時間というものが分かっていなければならない。 なぜならcとは①の距離/時間で求められるものだからです。 アインシュタイン出現以前の素朴な時間概念で認識されていた光速度cを用いて時間を定義するという決定的論理ミスをやっているのです! ・・・・一部省略・・・・ 今回、指摘したことは、哲学者の千代島雅氏がさかんに主張されている内容と同じと思います。「アインシュタインの時間の定義は循環論で意味がない」というものですね。ただ哲学者だから見つけられたというほどのものでもなくて、いま言ったようにちょっとの指摘で誰にでも理解できるものです。』 相対性理論の誤りは、一言でいうと、「循環論」である。相対性理論は、何も説明をしていないに等しいということである。しかも、実証されていない。 では、量子力学に相対性理論と整合性を持たせた「標準模型」で作られた素粒子物理学にも論理矛盾が含まれているのだろうか。 2012年7月31日に、CERN(欧州原子核研究機構)よりヒッグス粒子(質量約125GeV)を発見したと発表された。ヒッグス粒子とは、ヒッグス場の粒子であり、ヒッグス場は、素粒子に質量を与える理由を説明するヒッグス機構の理論である。以下、Wikipediaの「ヒッグス粒子」より引用する。 『宇宙の初期の状態においてはすべての素粒子は自由に動き回れて、質量を持たなかったが、ヒッグス場に自発的対称性の破れが生じ、宇宙全体に真空期待値が生じた(真空に相転移が起きた)と考える。これによって、ほかのほとんどの素粒子がそれに当たって抵抗を受けるようになった。』 つまり、ほとんどの素粒子の質量はヒッグス場が原因であるということである。そして、ヒッグス場が励起されることによってできる素粒子であるヒッグス粒子の質量は、約125GeVであるという。では、ヒッグス粒子の質量は、どこからきたのだろうか。なにより、「場」とは何なのかの説明が求められる。 (註:GeV=10^9電子ボルト、エネルギーの単位。GeV/cなら運動量の単位。GeV/c^2なら質量の単位を示す。但し、質量の場合はc^2が略されていることがある。) 筆者は、標準模型が、精緻というか、むしろ複雑過ぎる理論と実験による検証を経てきていることは了解している。「ヒッグス粒子の質量とは何なのか」「“場”とは何なのか」を説明していないのだから、標準模型は、「ヒッグス粒子の質量がより微細な構造からできている」「“場”とは何なのか」ということを示す超理論を、今後も要求し続けると考えられる。つまり、標準模型は、何も説明していない「循環論」なのである。 科学の発達史に、よく似た事例があり、理解の一助になるのでご紹介する。 「色」は、可視光の組成の差によって質の差が認められる視知覚である。 色の性質は、「色光の三原色」(図34)や「分光スペクトル」(図35)として説明される。 図34[28] いま、「色光の原理は、白色を起源とする。」という仮説を設ける。すると「白色はあらゆる色に分解できるし、相補的な関係にある3つの色を混合することで白色を作れる。」 (註:仮説では、スペクトルの暗線・輝線の説明ができないことは、無視する。) この仮説は、一部分正しい。しかしながら、「白色」が何故白色を呈するかを説明していない。何も説明していないことに等しい。つまり、「白色起源」の仮説は、一種の循環論である。 ご承知の通り、マクスウェルは、主にファラデーの研究に基づいてマクスウェル原方程式を導き出した。マクスウェルの方程式から波動方程式を導き、波動方程式に真空の透磁率と誘電率を代入して得た伝搬速度cが、実験で求められた光速度と一致した。 だから、光は電磁波の一種であり、横波である。分光スペクトルは、電磁波の波長の違いで説明できるとともに、波の一種である電磁波の重ね合わせによって、色光の三原色が説明できる。色光の原理は、「ある特定の(色)に現象の根源を求めること」で説明できない。より根源的な現象なり理論で説明すべきである。 実は、ある程度現象を説明し得る「白色起源の仮説」と「光は電磁波である。」という正解の間には、理論の連続性は無い。歴史的に見て、不連続な発達があったのである。 現象を忠実に辿っていくことでは、正解が得られない。人間の感覚器で得られる「色」という現実感と物理現象の本質に不連続、あるいは乖離とでもいう開きがあるということである。 翻って、素粒子物理学において、「素粒子(場)の質量等の性質の根源をある特定の素粒子(場)に求めること」では説明できないし、今後も標準模型の積み重ねで説明しきることはできないと思われる。 素粒子物理学の「循環論」を抜け出すにはどうすればよいのか。 我々はどのようにすれば、物質の現象の真理に迫れるのか。 弧電磁気論で引用した、ある科学者の言葉を再掲する。 『物質は、エネルギーに転換するし、その逆にもなるというが、本当は物質もエネルギーも一つの実体の異なる面にすぎない。』[20] ヒッグス粒子の質量は、約125GeV/c^2である。 結論は「質量とエネルギーは同等である。」とする点が誤りなのである。 質量とエネルギーを混同しているからなのである。(補遺1.参照) 相対性理論の「循環論」の誤りが、どのような論理展開で質量とエネルギーの混同に達したかは、未確認である。しかし、エネルギーの単位がGeVで、質量の単位がGeV/c^2であり、光速度cが入っているのだから、素粒子物理学においても質量とエネルギーを混同していることになる。 だからといって、量子力学は誤りではない。ヒッグス粒子(に相当する素粒子)は存在する。けれど、素粒子に質量を与えるものではない。ヒッグス粒子の説明を聞いてどこか不自然さを感じる読者も多いだろう。筆者もその一人である。 では、正解はどこにあるのだろうか。 弧電磁気論という、一見、奇妙な空想理論は、質量とエネルギーを別の次元軸に分けることでできあがっており、本質的に量子力学とは不連続な理論である。より根源的な現象もしくは原理により説明されなければならないのである。だから、冒頭述べたように、どうしても19世紀以前に戻らねばならないのである。 では、素粒子群が弧電磁気論からは、どのように説明されるかを見る。 弧電磁気論では、原子模型の基本形は、複素数空間上に存在する6種の実体(単極A・B・C・G・H・I)と原子を構成する3種の基本粒子(単極A:陽子・B:中性子・C:電子)並びに、双極6種の合計15種類からなる「田の字型:実際は“まんじ”型」をしている。仮に、陽子(単極D)と単極E(中性子)の高次の実体である単極Aと単極BをM軸に投影してできた素粒子・単極アと単極イが存在するとする。単極アは、図12に示すように、接する角度θから、M軸上において大きな運動エネルギーを持っており、従って寿命は短いことを示している。同じく、単極イは陽子Dと中性子Eの中間に位置し、M軸との接する角度から、寿命が短く、かつ運動エネルギーを持っていることを示している。微視的領域では、不確定性原理によりDとEの2つの粒子が仮想粒子を交換してもエネルギー保存の法則を破らない。そして、この仮想粒子が原子核を結びつける力を生じているというけれど、弧電磁気論の原子模型においては、単極イは、単に不安定であって2つの基本粒子の間を振動しているに過ぎないことが分かる。(註:図36の原子模型で、陽子どうしの斥力に打ち勝って原子核を構成する仕組みは、残念ながらまだよく分かっていない。) 図36の原子模型を理解しやすいように、X線回折の現象を例えに説明する。
X線回折は、X線が結晶格子で回折を示す現象である。この現象を利用して物質の結晶構造を調べることが可能である。 標準模型を使って素粒子物理学が行っていることは、例えていえば、写真フィルム上にできたパターンの大小や配列と間隔の規則性を見出すことに相当する。そして、より強いX線を試料に照射(巨大粒子加速器で粒子を衝突)することで、中心点からより離れた位置に出来るだろうパターン(素粒子)を探し続けていることになる。写真フィルム上のパターンの一つ(素粒子)に多くのパターンの規則性の根拠を見出そうとしている訳である。仮に、試料である結晶を他の結晶体に交換すると、今までのパターンに見出した規則性は全く意味がないことは当然である。結晶の構造にこそ意味がある。
図38は、弧電磁気論で用いる原子模型・図36をX線回折の現象に模したイメージ図である。高次元の複素数空間にある物質の実体である単極A・B・Cは、我々が存在する3次元空間(M面)に直交する単極D(陽子)、単極E(中性子)、単極F(電子)を形成する。但し、図において実体である単極G・H・Iは省略した。3つの単極は安定している。そして、高次元の実体は、M面にπ/2以外で接するあらゆる不安定な素粒子を生じる。 さて、図36を眺めて、あることに気づく。高次元の実体は6個ありE軸上に存在する。弧電磁気を用いることでM軸に現れ得るけれど、基本的には、個別に観測することはできない。 素粒子のグループの一つであるクォーク(6個)とよく似ている。クォークの閉じ込めと呼ばれる現象で単独では取り出せないという点も似ている。しかし、標準理論では、陽子の電荷は、電荷(2/3)のアップクォーク2個と電荷(-1/3)のダウンクォーク1個でできているという。負の電荷を持つ電子の電荷が+1の単独で、陽子の電荷が何故、分数の寄せ集めなのだろうか、理解できない。 15.あとがき 導入部分で、『はたして、「複素数空間上に物理現象の実体が存在する」と考えることについて、これを本当に“物理現象”と言えるのか疑問である。』と述べた。結論的には、複素数空間上の実体が、3次元物理空間に現れ得る事を示した。 井出治氏が開発した「超効率インバーター(デゴイチ)」のエネルギー源は、順方向に生じる起電力ではあろうけれど、むしろ、スタティックジェネレーターやコイル・ジャンプテストに用いたコイルのコア部分(磁気の方向)には、(原子の大きさレベルの距離においては、)非常に強い「距離の7乗に逆比例して弱まる力を持つ単極の」電気のような流れが生じているのではないかという結論である。 「超効率インバーター(デゴイチ)」内部にも、コアの方向に同様の流れが生じていると考えられる。 この流れを用いることができれば、より大きなエネルギーを取り出しうるだろう。つまり、「超効率インバーター(デゴイチ)」内部の第3起電力は、M軸上に現れた順方向に現れたH3を用いているのであろうし、直接的には、コアの方向に現れていると思われる単極C3’や実体の一端であるC’’を用いた方が、より大きなエネルギーを取り出しうるというのは、合理的な考えであるように思える。 磁気回路の方向に現れるだろう実体の一端C’’、またはコイル内に生じる単極C3’を検出する方法は、分かっていないし、現在では、EMAモーターやスタティック・ジェネレーターは、失われてしまった[13:p154]。 幾枚かの写真や特許図が残されているだけである。 井出氏は、この「超効率インバーター」を6種類、計7台試作し、これらすべてについて、同様の動作(超効率)が確認されていて、再現性に問題はないと述べている[1:p307]。 コイルの導体上に現れるだろう単極C3’や磁気回路上に現れる電磁気の実体(無限長ソレノイド)の一端であるC’’の形状からして、通常、検出することはできない。何故なら、例え単極C3’がコイル上に存在しても、運動方向が磁気回路方向であるからである。 補遺1.図40に示す弧電磁気論の原子模型において、原子の力学的構造がまだ十分に理解できていない。冒頭、「定常状態にある電子は、加速度運動をしても電磁輻射をしない理由を明確にできないだろうか。」と述べたけれど、本考察では答えになっていない。原子核を構成する陽子や中性子を含めた考察の途中であり、不完全なものである。さらに検討を続ける必要がある。 本考察において、文章が重複したり、記述や概念が曖昧であったり、論理的な繋がりが切れている部分など、複数の疑問点があることは理解しているけれど、弧電磁気論がカバーすべき分野は、余りにも広くて深いために、筆者が、論理をうまく展開することができないことをご理解いただきたい。特に、弧電磁気論全体との整合性に考慮しつつ、「単極Fが自由電子である場合についての考察」を進めなければならず、マクスウェル原方程式や図1、図2に示される電気磁気現象と、「超効率」という特異な現象の根源を、4つめの次元軸に求めることは、対象とする現象が重畳して複雑で、幾何学図形を用いなければ、とても無理と思える。 拙著、弧電磁気論の「弧」は、図22(4)の「C-C’’」の“円弧”の「弧」からきている。弧電磁気論では、基本となる粒子「中性子・陽子・電子」の配列から、M軸へ接する「4種類の弧」ができ、中央に「まんじ図形」を持つ紡錘形を形作っている(図40)。「まんじ図形」が重力制御の本質であることを述べたけれど、本考察における、自由電子の「弧」は4種類の弧の内の一つであり、これがエネルギー源(自由電子の描く弧)であると思われる。これがフリーエネルギーといわれる現象の本質といえるのではないだろうか。やはり、弧電磁気論で述べたとおり、エネルギー保存則に従う現象と、保存則に従わない現象は、併存すると思われる。 現代の科学は、19世紀以前に戻る必要がある。開放系の力学を十二進法の数体系(補遺1.)をもって目指すことが望ましい。 高次元の実体と我々の3次元物理空間の関係(図36)は、例えていえば、夜、水銀灯が立ち並ぶ道路に立って、水銀灯によってできる数多くの自分の影を見ているようなものである。全ての物理現象は結果であって、その“因”は、高次元の実体にあることが分かる。まして、影に滲みがあれば、現象は複雑に見えて惑わされることになる。 実際のところ我々は、物理現象のあまりの複雑さを前にとまどっているようだ。図37X線回折の例えのように、フィルム上に投影された現象を緻密に辿っていくと近似になってしまう。決して正解へたどり着くことはできないだろう。 言い換えると、近接作用の考え方から生まれた「場の理論」は、近似であるし、本質的に何も説明していないことになる。 弧電磁気論で引用した、ある科学者は、「正しくながめれば基本的な真理は常にかんたんで理解が容易なのだ。」と語った。 なお、本考察について、クリーンエネルギー研究所に問い合わることは、ご遠慮願いたい。 補遺1. 「ゼータ関数との類似性」と数体系 数学上の未解決問題のひとつにリーマン予想がある。リーマン予想とは、「ゼータ関数の自明でないゼロ点は、全て一直線上(x=1/2+i*t)にあるはずだ。」というものである。 素数の現れには、何かの規則性があるはずだと考えていた18世紀の数学者オイラーは、次のような式(3)を考えた。 (3) (4) 素数という、一見ランダムに出現するかに見える数を無限に掛けていくと、円を表す円周率が現れる。素数に何らかの規則性があり、それが円周率と関係しているらしいことが分かる。 そして、数学者リーマンは、オイラーのこの式を拡張してゼータ関数を定義した。 リーマンのゼータ関数は、 (5) (6) で定義される。式(3)の2乗をx乗に代えたのが式(6)で、式(4)の2乗をx乗に代えたものが式(5)である。 「整数の和」が「素数の積」に変換されている。 式(5)にx=2を代入したものがオイラーの式(3)である。実際は複素数まで拡張されている[30]。 「ゼロ点」というのはゼータ関数ζ(x)=0となるような複素数のことであり、実部が1/2である。 ゼータ関数のゼロ点の分布を複素数平面に表したものが次図39である[31]。
20世紀に入って、1972年ヒュー・モンゴメリーと物理学者フリーマン・ダイソンが、ゼータ関数上の零点の分布の数式(7)が、原子核のエネルギー間隔を表す式(8)と一致することを示し、素数と核物理現象との関連性が示唆された。
ここで、弧電磁気論の主題である原子模型を示すとともに、ゼータ関数のゼロ点の分布図を重ね合わせた(図40)。 弧電磁気論の原子模型は、「田の字型」をしており、各交点をA~Iで表す。このうち、M軸上の単極は、左からD(陽子)、E(中性子)、F(電子)であり、いずれも、高次の実体からM軸に直交して投影されていることで安定している。
単極F(電子)が自由電子である場合は、図22(4)で示したように、単極C3’及び実体の一端であるC’’としてM軸に現れ得ることを示した。 仮に、原子模型がヘリウムである場合は、単極Dの位置に2個の陽子、単極Eの位置に2個の中性子、単極Fの位置に2個の電子が入る。電子殻を形成する2個の電子が持つエネルギーを合成したベクトルをC4で表すと、対応する2個の陽子が持つエネルギーを合成したベクトルはG4で表される。 このように、ある観測者から見れば、原子の持つエネルギーは、陽子と電子は等しいエネルギーを持っており、C4は、円弧を描いてM軸に接するし、G4は、円弧を描いてM軸に接する。(G4の描く円弧は省略。) 円弧の中心点は、陽子・中性子と電子の質量の差により、原点EとFの間に位置するので、ゼロ点の分布図の原点0を原点Eに、実部t=1/2を円弧の中心に合わせて配置する。 C4がM軸となす角度はθになり、ヘリウム原子の電子にかかるエネルギー準位はC4’に相当することになる。 次に、Fを中心に、C4を半径として反時計方向に回転させてE軸に平行な点C5を得る。すると、ゼータ関数のゼロ点の一つ1/2+(37.58・・)iの位置にくる。但し、ヘリウムのエネルギー準位が具体的にC5のゼロ点に対応することを示すものではない。 図は、一例を示すものであり、虚部の縮尺は適当に合わせたものに過ぎない。また、現時点において、原子構造の全てを解きおえた訳ではない。 弧電磁気論の原子模型は、原子の電子殻が持つエネルギー準位(C4’)をベクトル(F-C4)の回転という操作を通じて、ゼータ関数上の零点の分布に関連づけることができる。 つまり弧電磁気論の原子模型は、素数と核物理現象との関連性をより具体的に示すものといえる。 弧電磁気論でご紹介したある科学者は、次のように述べた。 「十二進法を基礎としたシステムがもっともかんたんで有用で、本質的により可分性がある。」 「知ってのとおり十二は、二、三、四、六で割り切れるが十は二と五でしか割れない。」[20] ここで、筆者が述べたいことは、より少ない素数を持つ数体系をもって、宇宙を探求すれば、今よりはるかに簡単に、深く理解が得られるだろうということだ。リーマン・ゼータ関数も異なる見方をすれば、より直接的に原子核エネルギーを記述しているのかも知れない。 我々も近い将来、十二進法へ転換すべきだろう。 少なくとも我々は、エネルギーの量を正しく求める方法を知らないと自覚すべきだろうし、数式E=mc^2が数学的には正しいけれど、物理的には誤りであると認識すべきである。
補遺2. 弧電磁気論から見た量子もつれ 量子もつれは、量子力学の基本原理である不確定性原理から導かれ、量子絡み合い、量子エンタングルメントとよばれる。量子もつれは、光量子や電子で研究されている。 WikipediaからEPRのパラドックスの一部を引用する。 『スピン0の素粒子が崩壊して、二つの電子になる場合を考える。重心系で見れば、二つの電子は互いに異なる方向に飛んでいく。従って、十分時間が経てば、二つの電子が空間的に十分離れている状態になる。この時、一方のスピンを測定したとする。この時、波束の収縮が起きるはずであるが、その影響は光速を超えて伝わることはないと仮定する。従って、短い時間ならば、他方への影響を無視できるはずである。 角運動量保存則より、(和が0でなくてはならないので)二つの電子のスピンの方向は正反対でなくてはならない。従って、他方のスピンは、必ず測定結果と逆の値を返すことになる。』 絡み合った2つの電子が、空間的に離れた状態で、一方のスピンを測定すると、他方の状態は、必ず測定結果と逆の値を返す。情報が瞬時に伝わることは、理解しがたいことであるけれど、量子もつれの現象を利用した量子暗号ネットワークが研究され、100km程度の通信が実用化されようとしている。 量子もつれの現象は、直観的に理解することは困難であるけれど、弧電磁気論での考え方を図41に示す。 これまで、高次の複素数次元軸に電子の実体として、単極Aと単極Cを設定し、2つの単極を双極(A-C)という無限長ソレノイドが結合するとした。 そして、電子の運動を測定することによって、瞬時にどの単極Aと連結するか決定するとした。これは常識的に理解できない設定であるけれど、次図を見れば、量子もつれ現象について、説明が不要なほどに直観的に理解が容易となる。
本考察において、単極F(電子)の運動方向を観測することにより決定すると、瞬時に、宇宙の大規模構造を構成し、あらゆる方向に存在する単極Aのどれと連結するか決定する。 弧電磁気論の仮説は、一見荒唐無稽に思えるけれど、単極F(電子)の高次の複素数空間に存在する実体・単極Cが、無限遠に存在する実体・単極Aと連結するということが、不確定性原理を考慮すれば、あながちあり得ないことではないと感じられる。弧電磁気論と量子力学との接点が、このような所にあると思われる。
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