2013年頃より単極誘導モーター並びに単極誘導による起電流を調べる実験を断続的に行ってきました。 起電流については余りにも微弱であり、ノイズも凄くて定性的かつ定量の条件を満たす実験が十分できませんでした。 数学ができませんので方程式をにらみつつ実験を行ってきました。 少しずつ理解と経験を積んできた中で、単極誘導モーターについて気になることをメモします。
(1) 単極誘導モーターでのブラシの当て方について
写真1
のモーターは、時計方向に回転します。このとき外側のブラシをいろいろな角度で当てて、最もスムースに回る当て方を試してみた結果、Aの方向から当てています。 最初の頃は、それほど気にしていませんでした。
(2) 放電型単極誘導モーターの回転方向による違い
写真2
直流高電圧を用いた単極誘導モーターの実験は幾つか行いましたけれど、動画サイトに揚げた実験は
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動画1
に示すように反時計方向の回転でした。これとは別に時計方向に回転する実験も行いましたけれど、回転はスムーズではありませんでした。これは放電の際の電子が飛ぶ方向の違いによるものの様です。この事実は、記事にしていないと記憶しています。 これと前後して
.
動画2
の実験を行ったように記憶しています。
知られているように物理学は「対称性」に非常に重きを置いています。一方で古典電磁気学において、電磁気現象は対称だと理解してきました。例えば、
(3) DCモーターの進角について
直流モーターは電磁誘導の現象を用いたモーターです。時計方向に回転するDCモーターの場合は、
図1 出典:ハイパワーモーター
のように、ブラシの位置を少しずらして進角を付けます。これが仮に反時計方向に回転するDCモーターを作る場合においては、反対方向に同量だけ進角を付けることになるはずです。その意味ではDCモーターは「対称」であるといえます。
(4) コイルの極性について
図2 出典:LC回路
LC回路において、コイルに極性はありません。 ただし、直流駆動リレーにおいて、リレー内部に永久磁石を使用したリレーには、コイルに極性はあるようです。当然です。
(5) 陰極線管について
図3 出典:陰極線管
は、カソードから電子が放出されます。
写真3 出典:陰極線管
電子は物体の表面に現れ、表面の曲率が小さい箇所に集まりますし、先の尖った部分から放電する性質を持っています。 ですから陰極線管は、(-)極から電子が放出されやすい構造を意図的に作っています。つまり、意図して非対称に作られています。 クルックス管の電極の疑問を参照ください。
ベクトル表記されたマクスウェルの方程式は、空間に対して対称です。これには単極誘導の現象も含まれています。 電磁誘導については、疑問はありません。 ところが本質的な回転運動である単極誘導の現象は、空間に対して非対称なのではないか?という疑問が残っています。 このことは、どこかで利いてくるように感じます。 公式だけで理解し切ったとお考えの方には気づけないことだと思います。
どうも、(4)と同様の理由から、(1)と(2)の単極誘導モーターにおいて、回転方向によっての違いが生じているようです。 このことは、物質の運動と空間が持つ性質の間には密接な関係があることを示唆しています。 素粒子物理学における「対称性とその破れ」などは、本質から離れていると直観します。むしろ回転の左右を空間が区別していることの方が重要だと認識しています。
ところで、同軸二重反転型の単極誘導モーターは、
写真4
2個のミニチュアベアリングを用いることによって製作し、実験手前の状態にあります。ただ、ブラシの接触を適切に保つために必要な材料がなくて、止まっています。 銅板を切り出してブラシにしても柔らかすぎて接触圧を保てません。ブラシの個数も問題です。 また前回、記事に示した同軸二重反転型で「差動」をつけるアイディアについても、基本的な確認を直ぐにでもできるのですが、やはり生来の実験嫌いがでてきています。
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