”電磁誘導” と ”単極誘導” は異なる現象である。 (より高い対称性について)

前回の記事の追記についてです。過去記事の再掲を含みます。
2013年7月に行った実験をまとめた

.

動画1 単極誘導モーター実験4-2

の装置は

CIMG0338写真1

で示す銅線と銅板の小片で作った接点を持つ装置で、アルニコ磁石がアクリル台の上を磁極の方向へスライドするものです。 電位がかかった銅片との接触により細い銅線は、接点に生じる力に比例して弾かれます。弾かれる大きさは

vlcsnap-2014-10-02-10h02m13s141写真2

に示す、目盛りで数値化します。  実験は

CIMG0192写真3

S極とN極の両磁極の位置(ア)(ウ)及び

CIMG0195写真4

磁石中央部(イ)の3カ所を含む9カ所で測定しました。 その結果得られたのが

図03実験4グラフグラフ1

です。(ア)(イ)(ウ)の3カ所の位置付近でピークを持ちます。動画1での3カ所において、銅線の弾かれる様子には次の特徴があります。

  1.  磁極付近(ア)と(ウ)において、弾かれるときに銅線が”たわむ”。
  2.  磁石中央部(イ)において、銅線が弾かれるときに、直線的に弾かれる様子がある。(たわみが少ない)
  3.  (イ)において、弾かれる際、接点に火花放電が生じないときに限って、大きく弾かれる
  4.  逆に(ア)及び(ウ)において、銅線が弾かれる大きさは火花放電の有無に関係ない。

電磁誘導の応用であるLC回路において、力は経路であるコイルに生じますから、(ア)と(ウ)のとき接点に銅線が触れて電流が流れた瞬間、銅線全体に力が生じて弾かれます。そのため、銅線がたわむと考えられます。このとき、銅線に生じる力の反作用は(磁場を介して)アルニコ磁石が受けています。

単極誘導モーターとして機能する(イ)では、銅線が接点に触れて電流が流れた瞬間、接点のみに力が生じ、銅線のたわみが少ないのではないでしょうか。このとき、銅線の接点に生じる力の反作用は、接点を構成する銅片が受けています

3.について、エーテルエンジンの装置で報告されている現象に似ています。

 「コイルから機械的エネルギーを引きだした時の方が、機械出力がゼロの場合よりもコンデンサーの逆充電電圧が上昇するのである。   一部省略   さら に奇妙なことに、この逆転現象が起こる時に限って、スイッチSの接点で生じる火花放電の音が異様に低い音となる。」    (共振回路とフリーエネルギー 井出治:未知のエネルギーフィールドp109:世論時報社刊より引用)

逆に(ア)と(ウ)の位置においては、銅線が弾かれる大きさは、放電の有無に関係ないように見受けられます。

単極誘導の現象にかかる特徴は、他にもありますけれど、管理人の結論として、電磁誘導と単極誘導は、異なる現象だと思います。磁場により一括で説明するにはムリがありすぎます。 上記の特徴は、観察者により印象が異なるでしょうから、説得力に欠ける面はあります。

先日、ご紹介した中川雅仁氏(北海道教育大学 教育学部釧路校)の論文、「単極モーターの動作原理pdf 物理教育 第55巻第2号(2007年)のp141~p144に掲載 において

単極モーターの反作用は磁石に働くとい う誤解を解き,その上に立っ た解釈 を与えた。すなわち,磁石(と流れる電流)の磁場によ り単極モーターの金属板部分に回転軸まわりの力のモーメ ントが働き,それによって回転するが,磁石には,金属板や導線に流れる電流からの力のモーメ ントは働かない 。導線部分には金属板部分に働く回転軸まわりの力のモーメ ントと,大きさは同じで向きが反対の回転軸まわりの力のモーメ ントが働く。

とされています。 理論展開や計算はさておき、単極誘導モーターの現象が接点に生じ、磁石は力学的に無関係にあるということを論文で認めていることで、管理人が2年ほどかけて確認したことに自信を持つことができました。 管理人が実験で確認したことを、中川氏は2007年の時点でご理解だったとしても、より以上の知見を実験で得たことに満足しています。

 


 

さて、多くの教科書や参考書は、単極誘導あるいは単極誘導モーターについて、苦労を重ねつつ磁場(磁界あるいは磁束密度)により説明されてきました。 そこではどうしても、磁場は空間に固定されているのか、それとも磁石にくっついて一緒に運動しているのかが問題になります。  しかし、実験を行った管理人としては、単極誘導は、磁場は関係ないという結論になりました。 それよりずっと前から、電磁気現象は、一つの実体から起きて、より高い対称性を有するものと感じていました。 何年か前、これを記述しようと試みたことがありますが、うまくいかず昨年6月に「弧の力場仮説の提唱」という論文にまとめました。しかし、これも十分でないことは明白です。(注:単極誘導の原因は”力場”ですらありません。この仮説は別のものに置き換えることを考えています。)

そこで、これまでの知見を簡単に

単極誘導と電磁誘導図1

にまとめました。解説を加えて書き出しますと、

磁石は双極単極の性質を持ち。双極は、

  1. 双極は、電磁誘導である。(電磁誘導の説明は省略)
  2. 力の働き方は、吸引と反発であって往復の運動になる。
  3. 往復運動であるから、交流になる。
  4. 働く力は、磁石の原子にあるペアを作らない殻電子と近傍電子との相互作用である。
  5. 電磁誘導は両極間に生じる。
  6. 場は力場であって、トーラスである。力線は閉じており、孤立系を作る。

単極は、単極誘導であり

  1.  回転運動であり、接線方向への斥力の一種である。
  2. 力の働き方は、斥力であり運動が回転であるから、回転方向にかかわらず直流になる。
  3. 働く力は、磁石近傍の電子間に働く相互作用である。
  4. 従って、磁石は力学的に3.の相互作用と無関係にある。
  5. 磁石は3.の相互作用を起こす遠隔的能力であり、触媒の現象に似ている
  6. 力場ではなく、形状は発散トーラスである。場の形状は無限遠に消失する開放系である。当然ポテンシャルではない。

単極の説明5.と6.は弧理論による仮説です。

clip_img166図2

双極の説明6.のトーラスは図2の左で、単極の説明6.の発散トーラスは図2の右です。

電磁誘導の4.は

電磁誘導の原子モデル図3

の様に磁石を構成する原子にある殻電子の内、磁性の元であるペアを作らない電子と導体内にある移動することができる電子との相互作用になります。磁場が介在します。

それに対して、弧理論による単極誘導のモデルは

単極誘導の原子モデル図4

の様に、磁石を構成する原子核が持つ「遠隔的能力」であって、近傍の移動することができる電子間に相互作用を誘起する能力です。この能力の分布は、図2の右側、レンズ状の発散トーラスです。大事なのは、この弧の場(Ark field)が、空間に固定されているのかどうかを気にする必要はないということです。

この発散トーラスは、赤道の半径を無限大にした形状をしており、開放系です。今はまだ詳しいことはわかりませんけれど、「超効率インバーター”デゴイチ”」に基づく第3起電力仮説を弧理論により説明した第3起電力のエネルギー源についての考察により見いだしたものです。 この場は、ポテンシャルではありません。原子核が近傍の電子間に相互作用を誘起する能力の分布です。この発散トーラスがなぜ「超効率」を生じるのか、装置に反作用を生じさせないのか、今はまだ謎です。 インバーターはLC回路を用いたトランスであって「電磁誘導」の応用ですけれど、弧理論による仮説によれば、超効率インバーター”デゴイチ” も単極誘導も同一の原理に基づく異なる現象であると理解します。 LC回路にてフリーエネルギーを実現するには急峻なパルス(躍度:加速度の時間変化)をトランスに印加するという特殊な技術が必要になりますけれど、単極誘導はパルスは必要ないと踏んでいます。時間にかかる次数が一つ低いからです。

二重反転、三重反転、反作用をどの部分が受けているかなど、疑問は幾つもあります。 どうも触媒に近い、かなり遠隔的な能力(反応?)は、いろんな場面で知らずの内に大きな影響を及ぼしているように思えてきました。 平たく言えばこの遠隔的能力は、エーテルです。 このエーテルが装置に火花の放電の有無にどう関係しているのか興味深いです。

こうやって、これまでを俯瞰すると図1に、より高い対称性があると感じていただけますでしょうか。

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磁場は空間に固定されているか

昨日、ネットで見かけた中川雅仁氏(北海道教育大学 教育学部釧路校)という方の論文、「単極モーターの動作原理」というpdfについて、紙にプリントして読みました。 当方、数学ができませんので計算内容は概略しかわかりません。議論の流れのみを見ています。  管理人の解釈に誤りがあるかもですし、ご指摘いただけるとありがたいです。 以下は、氏の論文と対比させながらご覧ください。

単極誘導モーターの特性を実験で確かめてきた管理人の感想です。  論文の結論は、計算結果から「単極誘導モーターの反作用について」、「磁石(と流れる電流)の磁場により単極モーターの金属部分に回転軸まわりの力のモーメントが働き、それによって回転するが、磁石には、金属板や導線に流れる電流からの力のモーメントは働か」 、 「導線部分には金属板部分に働く回転軸まわりの力のモーメントと、大きさは同じで向きが反対の回転軸まわりの力のモーメントが働く。」としています。  管理人には、計算のみから上の結論を得たように思えず、事前にどなたかの実験結果を知った上で計算により実験結果に合う結論を得たのではないかと思います。もしくはご自身で確かめられた上で、計算されたと思います。  なぜなら、管理人は実験で単極誘導(少なくとも単極誘導モーター)の現象において、「磁石が力学的に無関係」だと明確に意識するのに2年ほどかかっており、計算のみにより本件を得ることは困難だと思うからです。 (優秀な方なら最初から気づかれるのかも知れませんけれど、当方の感想です。)

中川氏は、単極誘導モーターを

homo motor02 図の様に

モデル化した上で、「電流の経路」を金属円板の一部C1外縁部の接点から電池を含む回転軸までの経路C2とに分けています。その上で導線(経路C2)の受ける力のモーメントN2、並びに金属円板に働く原点Oのまわりの力のモーメントN1を求めています。 2つの力のモーメントは、大きさが等しく向きが反対であると計算により求めています。

その根拠とされる部分が「2.動作原理」の後半部分「ビオ・ザバールの法則云々」の前後なのですが、管理人には氏の言われることがよくわかりませんでした。 おそらく「実験系全体」では、回転モーメントの計は常にゼロであって、磁石を除く系の回転モーメントの計はゼロであるはずだから

N1=-N2  ・・・・式1

となるはず。 と述べられているように読めます。 では、何が磁石をして金属円板と導線に力を生じさせているのかと突っ込みを入れたくなります。

ところで、管理人が注目したのは次の2カ所です。「3.力のモーメントの計算」p142右側下付近の文章

引用1

導線(経路C2)に働くz軸のまわりの力のモーメントを求める。微少な長さの導線が磁場中にあるときに受ける力は、d2=-Im×ds であるから、経路C2に働く原点Oのまわりの力のモーメント2は、

と p143左側上部付近の文章

引用2

金属板に働くz軸のまわりの力のモーメントを求める。 ・・・・ すると、微少な面積の部分が磁場から受ける力は、d1=-m×idS となり、金属板に働く原点Oのまわりの力のモーメント1は、

の2カ所です。(引用注:青字は管理人による。添え字の大きさや文字の強調が原文と異なります。)

青字の部分は、理解できません。いずれの引用でも、「金属板の部分」や「導線の微少な部分」が磁場から力を受けると「さらっと」書いていますが、氏は、無意識に「磁場が空間に固定されている」ということを前提に書いているということです。2つの引用を簡略化しますと

(1) 導線が 磁場 から力を受ける

(2) 金属板が 磁場 から力を受ける

(3) 1と2の力は磁場を橋渡しとして「大きさは同じで向きが反対」である ・・・・ 式1

ということです。ところが磁場から力を受けるには磁場が空間の何かに固定されていなければ(1)と(2)は成立しません。従って(3)は成立しないということです。 (3)が成立するためには導線と金属板が直接互いに力を及ぼし合う以外に(3)であると言えないということです。

繰り返します。  磁場から力を受けるには磁場が空間に固定されている必要があります。 観測者と当該実験装置は、部屋に置かれています。部屋は地球に固定されています。地球は自転・公転し、太陽は銀河系を自転・公転しています。さらに大きな構造の内を移動しています。 磁場は一体何に固定されているのでしょう。

量子論で考えますと。 これが、電磁誘導ならば、「磁石を構成する原子のペアにならない殻電子」 と 「導体中の移動可能な電子」との相互作用であって、間を光子(フォトン)が行ったり来たりして力を伝えているという解釈が成り立ちます。   しかし、単極誘導モーターにおいて、中川氏の論文を量子論的に解釈するならば、導線内の電子と「何」との間に光子(フォトン)のやりとりをしているのか。また、金属板内の電子と「何」との間に光子(フォトン)のやりとりをしているのか、理解できません。

続 間違いだらけの物理概念 (パリティブックス)」p123~では、「磁力線の速度は定義できない」とされています。管理人は、同じ考えでいます。(だからといって、本の説明に納得していませんが) 宇宙で固定された物などありません。 なぜ、実験の結果を説明しようとするとき、「さらっと」観測者の視点を説明に都合の良い位置へと変えるのかとても疑問を持っています。(おそらく相対性理論が原因だと感じます。)

clip_img170

素粒子加速器もまったく同じに見えます。物理学が天動説に見えるのは管理人だけなのでしょうか。

過去記事に書いたとおり、単極誘導について研究すると、電場・磁場とは何か、ベクトルポテンシャルとは何か、運動とは何か、深く考えるようになります。ステファン・マリノフが地球の絶対速度を測ろうとした理由が単極誘導にあったろうと納得します。

 

追記

上記(1)(2)の「磁場」が「磁石の磁場」だというのであれば、次のように書けます。

(1’) 導線が 磁石 から力を受ける

(2’) 金属板が 磁石 から力を受ける

これだと(3)が成り立ちます。この場合だと、磁場は磁石に固定されていることが前提になります。 量子論的に解釈するならば、単極誘導モーターにおいて、導線内の電子と「磁石内のペアでない殻電子」との間に光子(フォトン)のやりとりをして力のモーメントが働き、また、金属板内の電子と「磁石内のペアでない殻電子」との間に光子(フォトン)のやりとりをして力のモーメントが働く。そして、2つの力は大きさが同じで向きが反対であるということになります。  しかし、これだと論文の主旨である「単極モーターの反作用は磁石に働かない」と矛盾します。(2つの反作用が打ち消し合って、結果的に磁石に反作用が働かないとしても、力が働かないという主張となりません。) ですから、導線内の電子と磁石の間に働く力のモーメントと金属板内の電子と磁石の間に働く力のモーメント、それぞれを実験にて「大きさが等しく向きが反対である」ことを証明する必要があります。

管理人の主張は、「少なくとも単極誘導モーターに生じる力において、磁石は力学的に無関係、孤立している」と考えています。 根拠として、2014年4月28日 の記事「単極誘導モーターに生じる力は経路に関係しない」の後半部分を参照ください。 リンク先記事にあげた

図03実験4グラフグラフ

において、単極誘導モーターに生じる力(イ)では、細い線が弾かれる様子と(ア)(ウ)における弾かれる様子が異なっているからです。 実験のスローによる動画で確認したところ(ア)(ウ)では、細い線は弾かれる際に「たわんで」います。(イ)では、細い線はたわみがそれほど見られません。 説得力に今ひとつ欠けていますけれど、実験をした本人としては、(イ)と(ア)(ウ)は異なる現象であって、2つの現象が重ね合わさってグラフの結果が得られたと感じています。つまり、(ア)(ウ)で細い線が弾かれる反作用は磁石が受けており、(イ)で細い線が弾かれる反作用は、接点にある銅の小片が受けていると考えています。(当該実験で確認したわけでありませんけれど、その他の実験で確認したことを総合して判断ています。)

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「導線には、円板に回転軸まわりの力のモーメントと、大きさが同じで向きが反対の力のモーメントが働く」という論文

ネット上に「単極モーターの動作原理」というpdfがありましたのでメモします。 物理教育 第55巻第2号(2007年)のp141~p144に掲載された中川雅仁氏(北海道教育大学 教育学部釧路校)という方による論文です。 導入部分を引用します。

単極モ ーターの反作用は磁 石に働 くとい う誤解を解き,その上に立っ た解釈 を与えた。すなわち,磁石(と流れる電流)の磁場によ り単極モーターの金属板部分に回転軸まわりの力のモーメ ントが働き,それによって回転するが,磁石には,金属板や導線に流れる電流からの力のモーメ ントは働かない 。導線部分には金属板部分に働く回転軸まわりの力のモーメ ントと,大きさは同じで向きが反対の回転軸まわりの力のモーメ ントが働く。

内容はpdfをお読みいただくとして、導体円板とブラシに働く軸まわりの力のモーメントを計算した結果、単極誘導モーターに生じる力の反作用はブラシに働くと結論づけています。 この結果は管理人が行った一連の単極誘導モーター実験で得た結果と同じです。計算の内容はよくわからないのですけれど、磁石の磁場を用いて計算することで、当方の実験と同じ結論が導かれています。

管理人が参考にしたこれまでのどの資料より詳しく解説さていてます。 パリティブックス丸善(株)の「続 間違いだらけの物理概念 (パリティブックス)」では何が言いたいのかわかりませんでしたけれど、上記論文の論旨は明快です。 「力は接点で生じ、反作用はブラシが受けていることが磁場の計算で求められる」ということです。 残りは

  1. 単極誘導モーターに生じる力は、磁石の磁束密度に比例するとともに質量に比例する。
  2. 水銀を用いた単極誘導モーターが二重反転あるいは三重反転する。
  3. 二重反転型と三重反転型のみ水銀が磁石に乗り上げる。

ことの理由が磁場を用いて計算(あるいは説明が)できればOKということになります。 他にもありますが、1.は実験の結果得た

グラフ3 実験6の振動幅の表1

で読み取れます。磁石の磁束密度より質量の方が生じる力の割合が大きいことがわかります。

2.は

homopolar motor

homopolar motor

写真1

の様に、水銀を二重に仕切ることで、内側と外側で反転して渦を生じます。 さらに水銀を三重に仕切ることによって三重反転にもなります。

3.については、二重反転と三重反転の場合は、写真1の様に水銀が磁石に乗り上げますが、仕切りのないモーターでは

homopolar motor

homopolar motor

写真2

の様に、乗り上げることはありません。 実験の様子は動画サイトへのリンクをご覧ください。

それと、電磁誘導は交番電流が誘導されるのに単極誘導はなぜ直流が誘導されるのかの説明が単極誘導モーターにおいても必要だと思います。 電脳工作室をときおり参考にさせていただいておりまして、ロウソク発電器の記事の中程において管理人様は、単極誘導について

この現象はファラデーが発見し、ファラデーの円板とか単極誘導とか呼ばれていますが、磁石を回しただけでなぜ直流電圧が発生するのか、そのメカニズムは説明ができていないように思われます。
ファラデー自身は電磁誘導現象によって説明しようと試み、こんにちの多くの教科書も電磁誘導で片付けていますが、筆者は納得できません。なぜ直流電圧が発生する(負荷をかけると直流電流が流れる)のでしょうか? 電磁誘導で安定した直流を誘起させることができるのでしょうか? どなたか、解明していただけませんか。

と述べられています。 一般に発電器に電流を流すことによってモーターになります。 電磁誘導と同様の考え方を単極誘導モーターに適用しようとすると、「単極誘導モーターは交番電流を流すと回転モーメントを生じる現象」であってよいと思うのですが。 やはり磁場で計算(あるいは説明)できたとしても、管理人は納得できないでいます。

単極誘導は、物理学の「落とし物 忘れ物」   磁石って何なんでしょう?

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単極誘導 : まるで「触媒」ではないか

前々回と前回で電磁誘導と単極誘導における相互作用の働きの違いと、新しい単極誘導モデルについて記しました。 その続きです。

研究を続ける中で、単極誘導は宇宙の根幹に深く関わる現象だと感じていました。 なぜならあらゆる現象の中で、本質的に回転運動を示す現象は他に見当たらないからです。  レシプロエンジンでもロータリーエンジンでもタービンでも電磁誘導を用いたモーターでもすべて収縮膨張過程(運動)を回転運動に変えているだけです。唯一、マグネトロンが近いです。(マグネトロンにおける電子の回転の反作用を磁石が受けているかどうかご存じの方、ご教示いただけるとありがたいです。)

管理人は、毎日単極誘導の現象について考えてきました。いろいろ確かめた結果、単極誘導は電磁気現象に収まらないとわかってきました。

同じ物事がある日を境にまったく違う印象に変わることがあります。  これまで、どこにも書きませんでしたが、単極誘導モーターの実験を繰り返す内に、「単極誘導」の現象は「化学に近い」という印象を持つようになっていました。

昨日の記事を書き上げてからも、頭の中を整理していると「これではまるで触媒反応ではないか」と思いました。 改めて単極誘導を示すと

単極誘導のモデル図1

の様になります。(簡易な図で申し訳ないです。)

軸対称な磁石近傍に位置する複数の電子が運動するとき、磁石に対して回転する方向に力が働きます。働く力は電子間で起きますので量子力学的には電子間で光子(フォトン)をやりとりしていることになります。(注:磁石と光子をやりとりしている訳ではありません。)そして磁石が原因ではありますが、磁石は力学的に無関係な立場にあります。

何か、似た現象があると気づきませんか。それが触媒です。  むしろ「触媒は、物質の原子核が近傍の電子間に相互作用を起こさせる遠隔的な能力」の一現象なのではないかとさえ思います。言い換えると単極誘導現象の一側面が触媒反応だということです。

触媒について、wikiによれば、「特定の化学反応の反応速度を速める物質で、自身は反応の前後で変化しないもの」とのことで、なぜそのような現象が起きるのかwikiを読んでも理解できませんでした。

前に書いたとおり、単極誘導の現象は、原子核が近傍電子間に相互作用を起こさせる能力(注:むしろ「反応」と表現した方がよいかも知れません。)ですので、強磁性体でなくても、原子核の向きによって起きるのではと考えます。ですから、ある種の結晶で起きるかも知れません。そう考えると、触媒を設計する際には、触媒反応を起こさせる物質の原子核の配置(向き)を考慮すれば、より高機能な触媒が作れるようになるかも知れません。

上記のように考えると、森羅万象:宇宙を複雑なものにしているのは、単極誘導かも知れません。 つまり、「原子核から距離をおいてイベント(相互作用)を起こすこと」が事情(物理現象)を複雑にしている様に思います。 我々は、イベントが雰囲気(周りの環境)により強くなったり弱くなったりしていることに気づかないのかも知れません。

原子核が持つ遠隔的な能力は一体何なのか。電磁場でもない。ポテンシャルでもない。勿論、核力でもない。 弧理論の考え方を適用すると、もっと基本的な空間(M軸)が持つ能力のように感じます。  実に興味深いです。

 

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単極誘導における相互作用とは何か

単極誘導の現象は極小さい微弱な現象です。 特に単極誘導発電機による起電流は、導体円板を回転させる際に出る電気ノイズや接点に生じるノイズなどによって、定性定量のいずれの特性も調べるのが困難です。

そこで、管理人がこれまでに調べた単極誘導モーターの特性をお示しした上で、単極誘導発電機による起電流の特性を推測し、単極誘導における相互作用とは何かというのと管理人の考えを記します。

 

(あ) 管理人が調べた単極誘導モーターの性質の内、主なものは次の通りです。

1.単極誘導モーターに生じる力は磁石からの距離に逆比例する。

vlcsnap-2014-10-02-10h02m13s141写真1

の様に磁石近傍に設けた接点にある細線が弾かれる強さは、磁石を遠ざけると小さくなる。

.

動画1 の実験4

2.単極誘導モーターに生じる力の反作用は接点あるいは電極が受けている

スナップショット 1 (2015-02-09 10-28)写真2

の実験では、上から吊り下げた内側の電極が(-)です。食酢の渦が生じるとき(-)電極が反作用を受けています。 これを放電により確かめたのが

.

動画2

です。 そのほか、外電極が渦の反作用を受けることを確かめたのが

.

動画3 の実験1

です。

3.単極誘導モーターに生じる力(相互作用)は、磁石近傍で生じるが、磁石は力学的に無関係であって孤立している

.

動画4

の様に、磁石が水銀に近づくと水銀は渦を作ります。次いで磁石を水銀に浮かべると磁石は水銀の渦と同方向に回転します。つまり、(2.)で示した単極誘導モーターに生じる力は水銀と電極間で生じ、その反作用は電極が受けており、原因である磁石は「水銀と電極間に生じる力」と力学的に無関係であるということです。

4.単極誘導モーターに生じる力は、磁石の磁束密度に比例するとともに質量に比例する。

動画1の実験6において、単極誘導モーターに生じる力をネオジム磁石(30g、576mT)、アルニコ磁石(205g、200mT)、アルニコ磁石(368g、250mT)の

CIMGblog0346写真3

で比較したところ、

グラフ3 実験6の振動幅の表1

を得ました。  単極誘導モーターに生じる力は、磁石の磁束密度(カタログ値)に比例すると同時に、磁石の重さに比例しています。

 

(い) 上記の実験結果を前回の記事、「電磁誘導における相互作用とは何か」に用いたモデル図を単極誘導に当てはめたものが

単極誘導の原子モデル図1

です。 磁石を原子模型とし、上に同軸で回転する導体円板を設けます。導体円板の回転軸と外縁部にブラシを設けて両端にガルバノメーターを接続します。 このとき

推測1 上記、単極誘導モーターの特性(あ)-(2.)から、単極誘導による起電流は導体円板とブラシの間に生じているのではないか。 つまり、単極誘導にかかる相互作用は、導体円板にある電子ブラシを構成する原子間にある自由に動ける電子との間の現象ではないかということです。

推測2 上記、単極誘導モーターの特性(あ)-(3.)から、磁石は回転運動する導体に生じる起電流と力学的に孤立している。あるいは独立・無関係である。

単極誘導モーターにおける特性を単極誘導発電機における特性に当てはめて考察すると、

  • 単極誘導による相互作用は、回転する導体円板と回路を構成するブラシの間で起きる
  • 磁石は、単極誘導による相互作用の原因である。
  • 磁石は、単極誘導による相互作用と力学的に無関係である。

ということになります。少なくとも単極誘導モーターにおける相互作用は3点を満たしています。

 

(う) 単極誘導の定義は、

tankyoku12図2

端面に磁極が配置された円柱状磁石に対し,同軸上に導体円板を配して軸回りに回転させると,中心軸と円板の外縁部との間に誘導起電力(電圧)が発生します。中心部と 辺縁部を電池と考えて回路を構成しますと,誘導電流が流れます。このとき

  1. 磁石を固定して円板を回転すると誘導電流が流れる。
  2. 円板を固定して磁石を回転すると誘導電流は流れない。
  3. 磁石と円板を一緒に回転すると誘導電流が流れる。

というもので、これまで3番目の項目が不思議な現象として知られてきました。

さて、上記の単極誘導モーターにかかる各種実験は動画サイトにまとめていますのでご覧いただくとして、(あ)及び(い)と上記1.2.3.を比較しますと、3番目が不思議なのではなく、2番目と3番目が同じことを意味していることに気づきます。つまり、図2の現象において、そもそも磁石は力学的に無関係なのです。(あ)と(い)の実験結果並びに結果からの推測に合致しています。

(え) 改めて図1(単極誘導における相互作用)について

前回の電磁誘導における相互作用のモデル図と比較して考えます。

電磁誘導の原子モデル図3

電磁誘導は、図3で示したように、磁石を構成する原子にある殻電子のペアでない電子とコイル内に存在する自由に動ける電子との相互作用でした。 古典的には、磁石とコイルの間に磁場(磁束密度)あるいは磁力線が介在することによって相互作用(作用と反作用)が生じていました

図1の単極誘導における相互作用のモデルにおいて、磁石を構成する原子にある殻電子のペアでない電子回転する導体円板内にある自由に動ける電子との相互作用であるならば、回転軸と外縁部の間に起電流が生じているのは、磁場(磁束密度)あるいは磁力線が介在することによっているのであって、磁石は相当の反作用を受けなければならないということになります。  これが上記の単極誘導の定義3.を不思議に感じることに他なりません。 つまり、単極誘導の現象が磁場によって生じていると理解するならば、動画4において磁石を水銀に浮かべると、磁石は時計方向に回転する水銀の反作用を受けて反時計方向に回転しなければ辻褄が合わないことになります。 ご覧の通り実際は磁石が現象とは孤立しています。

(お) では、単極誘導の現象が図1の磁石のモデル図に示した「ペアを組まない殻電子と導体円板内の電子との相互作用」ではないとするならば、磁石の何が原因で近傍にある電子に「起電流や力」を生じさせるのでしょうか。

物質は分子・原子により成り立っています。原子は原子核と周囲の電子より構成され、原子核は陽子と中性子よりできています。陽子と中性子の質量は、電子の約1800倍あります。つまり物質の質量のほとんどは、原子核の質量であるわけです。

(あ)-(4.)で示したように単極誘導モーターに生じる力は、磁石の磁束密度に比例するとともに磁石の質量に比例しました。 磁石の質量のほとんどが原子核ですので、実験結果と併せて考えると、単極誘導にかかる「近傍の電子に相互作用を起こさせる遠隔的な能力」の原因は原子核にあるというのが管理人の考えです。

磁石の原子核が遠隔的に近傍の電子に相互作用を生じさせる能力は、磁石が「超巨大な仮想的な単原子」であって、仮に磁石が軸対称であるならば、観測者に対して磁石の(原子核)の回転の有無は関係しないだろうということです。 この点も実験結果に合致します。

ここからは余談です。

(か) 2011年10月29日に拙著:弧電磁気論を出しました。単極誘導の実験を始めたのが2013年2月上旬でした。実験を続けるうち漠然と単極誘導の現象が「電気磁気の現象」に収まらないと感じるようになり、超効率インバーター「デゴイチ」のエネルギー源についての考察した結果見いだした

clip_img166図4

レンズ状の力場が単極誘導の現象にもかかわっているのではないかという考えのもと、2014年6月に「弧の力場」仮説を提唱しました。

実験が進んだ結果、実際には「力場」ですらなく、「相互作用を起こさせる何かの遠隔的な能力」なわけですから、弧の力場仮説の名称から変更すべきだと考えています。

それを受けて、2013年9月に弧電磁気論を弧理論(Ark Theory)に改めました。 つまり、単極誘導の現象は、単なる電磁気現象ではなくて「原子力」の一種であるらしいということとともに、ニュートン力学の範疇ですらないという驚くべき結論に至りました。

結局、いかにも微細な単極誘導という現象は、その姿と異なり宇宙の根幹に関わる非常に重要な現象の一端であると感じて、数学者岡潔の述べた「自然科学は間違っている」の次に、「自然科学は終わった」と記したのです。

改めて基本相互作用をながめると核力である強弱相互作用より影響範囲は大きいが、電磁・あるいは重力相互作用より短いことがわかります。ただ、原因である磁石の持つ能力は「相互作用」ではありません。まったくもって奇想天外、奇天烈なことです。

まだ、単極誘導については、幾つもわからないことがあります。弧理論の考え方を適用することによって、いずれわかってくると楽観的に考えています。

追記 電磁誘導では、モーターの軸を回転させると発電機になりますが、単極誘導の現象は発電機とモーターが電磁誘導のように「対」になるかどうか現段階で不明だと考えています。

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電磁誘導における相互作用とは何か

誰も当然のこと営んでいる日常生活は「力の相互作用」で成り立っています。 よく知られているように基本相互作用は、以下の4種類あります。

  • 核力である強い相互作用
  • 核力である弱い相互作用
  • 電磁相互作用
  • 重力相互作用

の4つです。 そのうち電磁気における相互作用の現象を2回に分けて取り上げます。 今回は「電磁誘導における相互作用」について記し、次回に「単極誘導における相互作用」を取り上げます。

.

動画1 電磁誘導における作用と反作用(2014年10月17日)

は、電磁誘導での力学的作用と反作用を示したものです。

vlcsnap-2015-06-03-07h43m10s800写真1

のように、永久磁石を上から吊り下げたコイルに出し入れします。 磁石の往復運動によりコイルを貫く磁力線が時間的に変化します。するとコイルに誘導起電流が流れ、隣のガルバノメーターの針が振れます。

動画1のように、磁石の往復運動をコイルの揺れに同期させることができます。これは磁石の運動エネルギーが磁力線を介してコイルに伝わるからです。コイルに伝わった運動エネルギーの一部がコイルに誘導起電流を生じさせるのです。この実験について、力学的な相互作用を含むエネルギー収支を考えて、等号を用いて表すと、概ね

磁石の運動エネルギー=コイルの揺れ運動+誘導起電流   ・・・・式1

といえます。 ただし、コイルの揺れ運動には、吊り線の機械的抵抗と空気抵抗並びに銅線の内部抵抗による損失なども含んでいます。 磁石の運動エネルギーの一部が誘導起電流に変換されたといえます。 ここで大事なのは、永久磁石とコイルを含む実験系は、力学的な相互作用機構に含まれているということです。

 

ここで、物質の磁性について記します。(注:以下は管理人の理解ですので、厳密でありませんし誤りがあるかも知れません。ご指摘いただければありがたいです。)

 

写真1で用いた永久磁石はネオジム磁石です。ネオジム磁石はオネジム、鉄、ホウ素を主な成分とする希土類磁石です。

すべての物質は物性として「磁性」を持っており、常磁性体、強磁性体、反強磁性体、反磁性体に分けられます。この性質は

mag6図1

の様に、磁石を近づけたときの反応の仕方により区分されます。 物質の磁性の主な原因は

 

fefig01図2 磁性の源は電子にあるより

の様に、物質を構成する原子の中の殻電子の配列により決定します。上記サイトより引用。

 そもそも物質が磁性をもつ原因は、物質中の電子にあります。高校の化学で習った原子の構造を思い出してください。原子核を中心にして、そのまわりを原子番号に等しい個数の電子が回っています。もっと詳しく見ると、電子は右回りか左回りに自転をしていて、これを「スピン」といいます。量子力学的には、右回りの電子を「上向きスピン」、左回りの電子を「下向きスピン」と呼びます。上向きスピンと下向きスピンは、お互いを打ち消し合いますが、打ち消す相手がいない場合、その物質は磁性をもちます。例えば、鉄の中のFe原子は26個の電子のうち、平均として上向きスピンが約14個、下向きスピンが約12個あり、差し引き約2個、上向きスピンが多く存在します(図2)。(注:図番号は管理人が変更)

量子力学では、物質は「質量を持ち大きさがゼロで位置を持つ」いわゆる質点とされます。電子のスピンといっても、何かが回転しているわけでないとされます。なぜなら大きさがゼロの質点が「回転」することに意味はないからです。「スピン」は数学的な演算子だとされています。

 

基本相互作用の話に戻ります。動画1の実験は、電磁相互作用の一例です。電磁相互作用を起こすのはゲージ粒子である光子(フォトン)だとされます。

物理学は、近接作用で組み立てられています。  動画1の実験において、式1の右辺、誘導起電流は磁石を構成する原子にある殻電子コイルに存在する電子の相互作用だと解釈されます。つまり、上記の

  • 磁石 と コイル の力学的な相互作用

量子力学的な解釈として

  • 電子(磁石の殻電子)と電子(コイルの銅線内電子)の間における光子(フォトン)のやりとりである

わけです。 繰り返しますと、光子(フォトン)は電磁気的な「力を伝達する粒子」ですから、磁石とコイルの間に力学的な作用と反作用が生じるのです。  光子(フォトン)は、電気力、磁気力も含むすべての電気磁気現象の担い手だということです。(近接作用として力を伝える粒子)

上記の電磁誘導の相互作用は

電磁誘導の原子モデル図3

の様に示せます。 磁石とコイル間の相対的な運動により、磁石を構成する原子の殻電子(の内ペアを組まない電子)とコイルを構成する原子間に存在する導体内を自由に動ける電子が光子(フォトン)を吸ったり吐いたりすることによって(力を伝達する)というイメージです。 (注:へたくそな図3で申し訳ないです。)

もう一度繰り返しますと、動画1の実験は、電子-電子間の相互作用だということです。その力の担い手が光子(フォトン)ということです。     次回は、単極誘導における相互作用について記します。

 

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アインシュタイン、ステファン・マリノフ、弧理論での単極誘導モーター

先日の記事「誰も単極誘導を理解していなかった」でアインシュタインが出した特殊相対性理論を唯一卓上でデモンストレーションできる実験として紹介されたpdfについて書きました。

そのpdfにあった

fig-1図1

について考えていたところ、ステファン・マリノフの考案したマリノフモーター

マリノフモータ図2

を思い出しました。

アインシュタインは「運動する物体の電気力学」について考察しました。 帯電しないリング状導体が回転しながら運動するとき、観測者には帯電していると見えるとされ、これが単極誘導の起電流に対応すると考えたようです。

ステファン・マリノフはリングの内側に貫く磁力線がゼロ(磁束密度の線積分がゼロ)の場合でも、リングに電流を流すことによって単極誘導モーターによる力が生じることを示したようです。

アインシュタインは考察のみでしたけれど、ステファン・マリノフは実作しました。 二人は単極誘導発電機と単極誘導モーターの違いはありますが、いずれも磁石あるいは磁場(磁力線)は、力学的相互作用の範疇に入ると認めていたと考えられます。

マクスウェルの原方程式(20の変数を持つ常微分方程式群)もギブスの4つのベクトル方程式(いわゆるマクスウェル方程式)も式には明示されていませんけれど、ニュートン力学の作用反作用の範囲に入ると、万人が暗黙の内に了解してきたと管理人は理解してきました。(管理人は例外を知りません。もしあればご教示いただけるとありがたいです。)

例えば

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動画1 電磁誘導における作用と反作用

において、磁石の往復運動により上から吊り下げたコイルに起電流が生じるとき、磁石とコイルの間には力学的な作用と反作用が成り立っており、磁場あるいは磁力線が介在しているということです。マクスウェル方程式に明示されていないけれど、マクスウェル方程式はニュートン力学の内にあるということです。誰も明言しないけど、管理人を含めて全員が当然のことと納得してきたと思います。

 

一方、管理人のアプローチは上記二人と異なります。  主に単極誘導モーターに生じる力の「作用と反作用」はどの部分に生じ、どの部分が受けているかを一つ一つ確認してきました。

まだ、幾つか疑問がありますが、水銀を用いた場合、水銀と電極の間に力は生じ、その際には外側の電極が反作用を受けている。水銀を仕切った場合は仕切り板は反作用を受けず、外側の水銀が反作用を受けていることがわかりました。(右の実験動画の一覧 リンク先を参照ください)

つまり、

.

動画2 水銀の渦に乗る磁石2015/06/01

のように、「単極誘導モーターに生じる力は、磁石が原因だけれど、力は水銀と電極の間に生じるのであって磁石は力学的に孤立している」ということです。

管理人が実験で示したのは、単極誘導モーターに生じる力と磁石の間に力学的関係が無ないなら、磁場あるいは磁力線は、磁石の何を介在しているのかという疑問に置き換わるということです。

ステファン・マリノフの様に磁束密度をゼロにする工夫の必要はありませんし、アインシュタインの様に奇妙な伸縮を考えることもありません。 磁石の遠隔的な能力について考えるべきだということです。

もう一つ大事なことは、物理学の基本である相互作用は、近接作用として組み込まれており、それは、マクスウェルの原方程式に示されるベクトルポテンシャルもスカラーポテンシャルも、電磁気力を媒介する光子や素粒子なども含んでおり、一切の例外はないと理解しています。単極誘導の現象を除いては。

単極誘導モーターの現象が「電子と電極の間に起きる相互作用」であって磁石が持つ磁場あるいは磁力線が介在して相互作用が起きるということを説明する必要があるということです。これは困難なことです。

単極誘導モーターの現象を磁束密度で説明できるのは、磁石が水銀の反作用を受ける場合のみなのだろうか??頭が混乱します。これでは振り出しです。

 

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奇妙な洗濯機

以前の記事「友人、A・B・Cの口論」と同様、以下のたとえ話は役に立たない。

奇妙な洗濯機

その洗濯機は水槽に水をはって電源スイッチをオンにしても水は渦を作らない。衣類を水槽に近づけると水は回転を始める。 水に衣類浸けると衣類は、水と一緒に回り続ける。 今度は洗濯機から衣類を取り出すと水槽の水は回転をやめてしまう。まだ、洗濯機のスイッチはオンのままなのに。

渦を作るエネルギーは洗濯機にある。しかし、衣類がないと洗濯機は渦を作らない。こんな奇妙な洗濯機は衣類の何を感じているのだろうか。

洗濯機と水:水銀と電極と電源

衣類:磁石

 

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単極誘導モーター(水銀の渦に乗る磁石)20150601を動画サイトに掲載

水銀を用いた単極誘導モーターで、水銀に生じる回転力は、磁石と力学的に無関係であることを示した実験を動画サイトに掲載しました。

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動画1

これまで複数のことを確かめようと欲張った実験の動画ばかり撮影してきましたので、ご覧の方には分かりにくかったと反省し、最もシンプルな実験を撮影し掲載しました。

この動画では、水銀に生じる回転力の反作用を「どこが」受けているのか示していませんのでご覧の方は混乱するだろうと思います。様々な実験を総合して判断して欲しいです。

何十回も実験してきましたので、手慣れてきたために撮影は一発ノーカットでOKでした。

 

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地球には、核保有の人も石器時代に近い生活をする人も混在するのに、なぜ宇宙人を認めないのだろうか

意味不明のタイトルですけれど、いつも引用するある科学者は次のように述べています。

この特別な惑星の特筆すべき事実の一つはその初期の発達段階におけるすべての段階の人間状種族が同時にそこで発見できることです。弓矢も持たず、道具や武器は依然として石でできている種族(複数)があり、同じ時期に原子核からのエネルギーの解放を制御して使用することも含めた相当の技術レベルに達した別の種族もあります。あなたも知っているとおり、人類の進化においてこの二つの点は数百世代も離れているのが一般的ですが、この惑星上ではその両方が同時に、しかも隣りあって存在しているのです。

ある科学者が述べた言葉で幾つも気になる言葉はありますが、そのいくつかはこれまでに理解することが出来ました。しかし、まだまだわからないことが多くあります。その一つが上記です。

ある科学者がなぜわざわざこのようなことを伝えたのか疑問に思ったのが始まりです。確かに言われるとおり、教養番組やバラエティー番組で石で作った武器や道具を使う人たちを紹介していることをよく知っています。 このように甚だしい発達段階の違いを持つ人たちが混在していることを何の疑問も持たずに生活していることは事実です。

 

昨日、調べ物をしているときたまたま、やじきた.comというサイトの「江戸時代のUFO!?うつろ舟の真相」という記事に行き当たりました。

以前から

uturobune201501図1 資料は「やじきた.com」より

「うつろ舟に乗ってきた女」の話があるのは知っていました。 江戸時代の戯作者、曲亭馬琴の話に登場することは知っていました。読み進むと、どうもサイトの管理人は元話らしい資料をお持ちのようで

うつろ舟/江戸時代のUFO?

うつろ舟/江戸時代のUFO?

図2 資料は「やじきた.com」より

の様なものです。 詳しいお話はリンク先でお読みください。

管理人の最初の疑問の答えは図1、図2にあります。  多くの人たちは、「数百世代も離れている文化文明を持つ人たちが混在していること」に何の疑問も持たず認めていると同時に、「かなり詳しい宇宙人や乗り物の記録があるにもかかわらずまったくこれを認めようとしない」という事実の間にある矛盾をある科学者は指摘しているのではないかということです。

原始的な発達段階にある人を見守ると同じに、我々が未発達な段階にあるかも知れないという想像がなぜ働かないのでしょうか。

先日の記事「エネルギー保存の法則は天動説」 に記したように、ダブルスタンダードに気づかないというか、知って面倒だから「ない」ことにするのか、管理人としてはどうもやりきれない思いを抱くのです。

どうも人の反応は極端です。非難し拒絶した上で、認めようとする人を嘲る人。狂信的宗教にしてしまう人。 情報を攪乱し思考停止に追い込むことで収入を得る人や団体。  なんで中庸を行こうとする人が少ないのでしょうか。 わからない理解できないことは保留し脇に置いて、いつか理解できるときがくるかも知れない、と待てばよいと思うのです。 ある科学者の言葉には我々を非難する意図が微塵もないのは素晴らしいことです。

 

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