リポ電池の安全管理の必要から GOOLRC B6 バランスチャージャー を買いました。即分解したのでメモします。
2018年11月21日の記事「農薬散布 RC プロペラボート自作 ラジコンエアボート」で使うリポ電池はこれまでに使った電池で最大容量の3セル11.1V2200mAhあります。リチウムポリマー電池はとても怖いので、長期保管に気をつかいます。保存の際の放電にはセル単位の電圧を均等にすべきなどとあります。管理人がこれまで使ってきた充電器・放電器は古いものです。
写真1 京商FETチャージャー スワローチャージャー
スワローチャージャーはセルごとのバランスを取りながらの充放電はできません。そこで放電中に手動で各セルの電圧を均等になるようやってみたのですが、手間がかかりすぎます。仕方なく安くて評判が比較的よい GOOLRC B6 バランスチャージャー を購入しました。使い勝手はスワローチャージャーに近いです。以下写真です。
写真2 箱
写真3 各種コネクタケーブル
写真4 取説
写真5
どうもIMAX B6チャージャーというのが本家のようです。これと比較して、興味深い点に気付きました。本家はファームウエアが更新できる! 取説を見ると別売りでキットがあると書いてあります。よく読むと GOOLRC B6 バランスチャージャー にも「PC based analysis using USB Communication」とあります。でも本体には何処にもUSBコネクタはありません。あるとしたら本体の左サイドあたりにあるはずです。
写真6 温度センサー用コネクタの窓はある
無くても、基板にUSBコネクタ用のランドがあるかも知れません。で、早速分解しました。
写真7
やはり基板左端に何かあります。液晶はハンダ付けされておりはずせませんでした。
写真8
怪しい部分を拡大すると。
写真9
左下から温度センサー用のコネクタです。その下にあるランドも同じ温度センサーのようです。その上が何かわかりませんでした。一番怪しいのは電源コネクタの右隣の6個のランドです。でいろいろ調べて動画がありました。貼っておきます。
動画1
因みにネット上を探すと動画1用のファーム(らしきもの)で「B6mini_Firmware_Update_V1.13.rar」というのがあります。またPC用か何か「chargemaster_V2.04 (LIHV).rar」というのもありました。 こういうのを見るとやってみたくなるのですが、もう少し情報不足です。人柱でどなたかお願いします。ダチョウ倶楽部の上島を思い出します。
追記12月5日
調べたらB6チャージャーをアップデートする動画がありました。
動画2
説明のリンク先にあるソフト PROGISP(Ver1.72) はAtmel社のマイコン用の書込ソフトでした。書込ボードはUSBasp が使えそうです。動画2と写真9を比較して写真9のピン配置は不明です。
写真10 出典:USBasp
因みにB6チャージャーのマイコンは液晶の下にあるため何が使われているか確認できません。また、PROGISP(Ver1.72)からAVRISP mkII は認識しません。
追記12/6 かなり詳しい解説です。
TUTORIAL: How to flash the Imax B6 Charger to get the Calibration Menu 1 Back
動画3
動画から基板上にあるランドは左から「SCK、MISO、MOSI、RST、GND、+5V」だとわかります。写真9の上部にある6個のランドもこの順だと思われます。手持ちのUSB-serial-FTDIインターフェイスにて繋げられるはずです。 「B6チャージャー - USB-serial-FTDI - PC」と接続してバッテリーをモニターするソフトがあるようです。LogView-2.7.6を参照ください。寄付ソフトです。使う場合は気をつけましょう。
写真11
ダウンロード後インストールして、USBの相手先としてIMAX B6を選択できます。
写真12
RS232C として管理人のPCから COM4 USB Serial Port -FTDI が表示されて選択できました。 その前に、コピー品であるGOOLRC B6 バランスチャージャーをIMAX B6として認識させる必要があります。GOOLRC B6 バランスチャージャーの取説には温度センサーのこととプログラムフローに書かれていますが、接続方法は書かれていません。でも端子はあります。クローンだからハードは同じでも、ソフトは異なるということでしょうか。 だからファームウエアはどうかです。B6 based chargersには関連のフォーラムへのリンクとフリーのファームウエアに関する記事があります。人柱がちらつきます。
1)6端子を調べてArduinoのICSP端子もしくはUSB Serial Port -FTDIを経由してB6チャージャーの6端子につなぎます。
2)動画3で示されるソフトを使ってB6チャージャーのファームウエアをアップデートします。
3)その後キャリブレーションで完了ということです。 ただ動画3で紹介されているPCはマックのようですからWin版を探す必要があります。
4)そうすればGOOLRC B6でLogView-2.7.6を使えるようになるはずです。
因みに手持ちの Arduino uno を接続した場合において、IMAX B6の接続先は以下の通り表示されました。
写真13
別にバッテリーの温度管理ができるようにしたい訳ではないですけど、やってはいけないと思うとやりたくなります。もう少し調べればできそう。どなたかやってないかな。
こちらの写真も貼っておきます。 https://github.com/stawel/cheali-charger
写真14 B6オリジナル
写真15 B6クローン
追記12/7 以下の資料があったのでやってみました。 GOOLRC B6にて、LogView-2.7.6を使ってPC - USB Serial Port -FTDI - GOOLRC B6(温度センサー端子)経由で3セルリポ電池のログがとれるか試しました。結果、ダメでした。Log ViewからPort -FTDIは認識するも、温度センサー端子からデータが出てないようです。オシロで確認しました。見つかった資料です。
写真16 ある動画のキャプチャ
写真17 某サイトより
本家のチャージャーは、リポ電池充電の際には温度センサー端子のTXからデータを垂れ流ししているようです。GOOLRC B6ではデータが出てませんでした。 むしろ、USB Serial Port -FTDIをつないだ状態でリポ電池の充電をしようとすると、バッテリー温度過熱の警告が出て充電停止します。ちょっと解せません。ファームウエアを入れ替えねばうまくいかないようです。
写真14と15を参考に写真9にある6ピンがどれに相当するかあたってみるしかないようです。 GOOLRC B6のピン配置の情報はどこかにないかな。
写真18 https://www.rcgroups.com/forums/showthread.php?2611346-Imax-B6-mini-charger-DC-IN-TOO-HI-Fail
これが近いかも?
追記12/12 ファームウエア(cheali charger)書込の動画です。ソフト(eXtreme Burner)の場所も紹介されています。後はピンの配置だけわかりません。残念にもUSBaspを持ってませんので試せません。
動画4
写真19
追記12/13 写真9に写っている6個のランドはいずれもGNDでした。液晶の下に縦に5個のランドがあることに気がつきました。
写真20 中央右辺りに5個のランドがある
写真21
ハンダ付けされた液晶表示器を押し上げて基板表面を撮りました。画面一番下のランドがGNDで、一番上が+5Vでした。他のピンからは信号は出てないようでした。 どうもこの製品でのアップデートはムリのようです。
更に、CPUは「NUVOTON NUC029LAN」と読めます。
写真22
検索するとNUC029シリーズの解説をするpdfがあります。わからないので諦めです。
追記2019/05/23 先日、RCプロペラボートによる除草剤散布を行うにあたり、B6チャージャーで3セルリポを充電しました。充電はバランス充電で行おうとしたところ、”CONNECTION BREAK”のアラーが出て充電できませんでした。
写真23
幸い普通の充電はできましたので、農薬散布は問題なく行えました。でもバランス充電・放電ができないのは困ります。意外にこの故障は多いようです。まだ修理できてませんが、調べたことをメモします。 以下は参考にした動画と説明です。Googleによる自動翻訳を付けておきます。ご参考まで。
Basically if you connect the balance plug upside down by forcing it into the balance socket you appear to blow one or more of the printed connector wires that allow the charger to register the individual cell voltage. With no voltage registered, the charger software prevents charging. You can check for this if you plug a multi-cell battery in and select “Battery Meter” If one of the cells shows zero voltage but checking the battery with a meter across the balance plug shows all cells do actually have a voltage then one of the charger balance connector printed wires has blown. The fix is fairly easy in that you need to find which printed conductor has failed and then bridge the blown section by soldering in a wire between the balance socket pins that the blown section originally connected. In detail….
基本的にバランスプラグをバランスソケットに差し込んで逆さまに接続すると、チャージャが個々のセル電圧を記録できるようにする1つまたは複数の印刷されたコネクタワイヤを切断するように見えます。 電圧が登録されていないと、充電器ソフトウェアは充電を防ぎます。 マルチセル電池を接続して「電池メーター」を選択した場合、これをチェックすることができます。セルの1つがゼロ電圧を示しているが、バランスプラグを横切るメーターで電池をチェックすると、実際に 充電器バランスコネクタのプリント配線が切れている。 どの印刷導体が故障しているのかを見つけてから、吹き込み部分が最初に接続していたバランスソケットピンの間にワイヤをはんだ付けすることによって吹き込み部分をブリッジする必要があるという点で修正はかなり簡単です。 詳細に….
1. The 5 balance sockets – 2 cell, 3 cell, 4 cell, 5 cell and 6 cell – are mounted on a small printed circuit board
1.2つのセル、3つのセル、4つのセル、5つのセル、および6つのセルの5つのバランスソケットが、小型のプリント基板に取り付けられています。
2. The small balance socket printed circuit board connects to the main charger printed circuit board through 7 soldered connections clearly visible when you take the top off the charger. The soldered joints are at the 90 degree junction between the two boards.
2.小型天びんソケットのプリント基板は、7つのはんだ付けされた接続を通してメインチャージャのプリント基板に接続されています。 はんだ付けされた接合箇所は2枚の板間の90度の接合点にあります。
3. The LEFT HAND pins of all 5 sockets (PIN 1)(looking at the socket from the INSIDE of the charger and which usually connects to a black battery balance wire) are connected together by printed conductors. The conductor trace connecting all the left-hand pins (PIN 1) is clearly visible on the back of the balance socket board.
3.すべての5つのソケットの左手のピン(PIN 1)(充電器の内側から見た、通常黒いバッテリーバランスワイヤに接続している)は、プリント導体で互いに接続されています。 すべての左側のピン(PIN 1)を接続する導体トレースは、天びんソケットボードの裏側にはっきりと見えます。
4. Ditto the next pin in – 2nd from left. PIN 2
4.次のピンを左から2番目のピンまで入れます。 PIN 2
5. Ditto the 3rd pin in EXCEPT that some of the connector wires are on the other side of the board and so not visible – designed this way as the conductors cannot cross!!
5.一部のコネクタワイヤがボードの反対側にあり目に見えないことを除いて、3番目のピンには触れません。導体が交差できないようにこの方法で設計されています。
6. And on and on to the 7th pin – which is only for a 6 cell LiPo
6.そして7番目のピンまで – 6セルLiPo専用です
Somewhere one of these trace wires connecting the pins has burnt out. To find out where….
ピンを接続するこれらのトレースワイヤの1つが焼けています。 どこに…
With the top of the charger off and everything disconnected (Obviously!!. No mains and no LiPo’s!!) check for continuity between the balance pins and each of the 7 soldered connections located between the 2 boards. In detail……
充電器の上部をオフにし、すべてを切り離した状態で(明らかに!!本線もLiPoもありません!!)、バランスピンと2つのボード間にある7つのはんだ付け接続のそれぞれとの間の導通をチェックします。 詳細に……
1. Set a multimeter to measure ‘Ohms’ and touch one lead to LEFT HAND blob of solder as looking from the INSIDE of the charger (corresponds to the left pin in all the sockets) at the 90 degree junction between the two boards.
1.マルチメータを「オーム」を測定するように設定し、2つの基板の間の90度の接合部で充電器の内側から見て、はんだの左塊に触れる1本のリードに触れます。
2. Touch the other lead to each of the left hand pins (PIN 1)in each of the balance sockets in turn. Each should register zero resistance i.e. no break in the printed connector. If any show an open circuit solder a fine wire between the back of that PIN 1 and any other PIN 1 that shows zero resistance.
2.もう一方の導線を各天びんソケットの左側の各ピン(PIN 1)に順番に触れます。 それぞれがゼロ抵抗、すなわちプリントコネクタの破損がないことを記録する必要があります。 開回路が見られる場合は、そのPIN 1の裏面とゼロ抵抗を示す他のPIN 1の間に細線を半田付けします。
3. Repeat the above for PIN 2, PIN 3 etc
3.PIN 2、PIN 3などについて上記の手順を繰り返します。
I do have photos if the above is not clear but no idea how to post them. Good luck
上記の内容が明確ではないが投稿方法がわからない場合、写真はあります。 がんばろう
要は、バランス充電のコネクタ付近にハンダ割れがあるはずとの事ですけれども、バランス充電コネクタに接続した状態(”CONNECTION BREAK”が出る状態でも)各セルの電圧を表示できます。各セルの電圧は正常でした。
写真24
目視でもハンダ割れはないようです。 何がエラーの原因なのか。どう修理すればよいのだろうか。
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