実験を行いたいのですが、ここのところ理論的なことを記さねばならないようで、なかなか進めません。 今回は、南アフリカのバシル・バン・デン・バーグという人が1960年頃に発明したというモーターの話しです。
(あ) 弧理論は、3次元物理空間(M軸)に直交するエネルギー軸(E軸)を加えた4次元の理論です。(なぜ、このような設定をするのかについては、右リンク:第3起電力のエネルギー源の考察と「自然科学から弧理論へ」を参照下さい)
弧理論によれば
ある観測者から見て運動Pを持つ物体(質量m)のエネルギーE’は、静止したときに持つエネルギーE2より下がります。このとき物体がE軸に接する角度は90度から θ に変化します。因みに弧理論では、E軸は複素数次元軸です。 物体は直線運動だけでなく、回転運動すれば観測者に対して空間を移動する必要はありません。具体的な例では
原子などがあります。原子の構成要素である陽子・中性子・電子の回転によって系のエネルギーレベルが決まります。 そして、弧理論による原子模型は、ファラデーの単極誘導によく似ていることに気付きました。(右リンク、弧電磁気論による中性子を含まない原子模型と単極誘導についてを参照下さい)
(い) このとき、原子の周囲に
レンズ状の力場ができるようです、この力場を「弧の力場」(Ark field)といいます。この力場は、双極でありながら「発散」を伴います。(右リンク、「弧の力場仮説」を参照下さい)
(う) 運動する系のエネルギーレベルに応じて
物体どうしには、表面張力に似た力が(引力や斥力)として働くと考えられます。
(え) 2013年から2014年3月にかけて行った単極誘導モーターの実験の結果、単極誘導モーターに生じる力は
- 磁力線あるいは磁束密度とは関係がない。
- 接点あるいは接触する面に生じる。
- 電流の経路には関係がない。
- 磁石との距離に逆比例する。
- 磁石の中央部分、重心付近が最も強い。
- 磁石の質量に比例する傾向にある。
- 火花放電が起きないときの方が強い。
ということでした。 2.や7.について疑問はありますけれど、概ね正しいと思っています。
一連の実験の動画が
であり、5.をわかりやすい形にしたものが
の実験でした。
ようやく本題です。
バシル・バン・デン・バーグが開発したモーターは、
写真のようなもので、
拙著弧電磁気論(現、弧理論 Ark Theory)に考察したものがありますので一部引用します。
南アフリカの研究者がU字型の永久磁石を複数個丸く配置したモーターを含む2つの静電気エンジンを開発したとされる。残されたいくらかの資料によりこのモーターがどのようなものであったかを推察した。
・通常、永久磁石の磁力線を阻害しない配列とし、保管するときは磁力保持用に鉄片を吸着させる。しかし、このモーターは、磁力線が弱くなることを意図しているようだ。
・まるで偏りを意図的に作り出そうとするような配列を行っている。周知のとおり、永久磁石をどのように配列しても偏りを実現することはできない。
・弧電磁気論からこのモーターを検討すると、U字型磁石に鏡像が現れた場合に、補完できそうな配列となっている。磁石は多結晶であり、結晶は微小な磁石となっている。条件が整い、U字型磁石付近に鏡像が現れようとする場合に、磁双EF(この場合U字型磁石)の磁気が、現れようとする鏡像・磁双DFの邪魔をしない配列となっているのではないか。 例えば、このモーターにフェライトブロックを密着させて、フェライト内部に磁双EFの鏡像である磁双EDが文字通り鏡に映した様にできるのではないか。
・結論的には、このモーターは単独では意図した機能は持ち合わせていず、他の機構と併せて機能するものか、単に概念を示すモデルであると考える。
単極誘導モーターによる実験の結果得た(え)の「1.磁力線あるいは磁束密度に関係がない」ことと、弧電磁気論を執筆した時点でのバーグのモーターに対する考察の結果は、一致しています。
バーグのモーターは、単極誘導モーターの用件を備えた部品だということです。 単独で動作するものではありません。回転運動を提供する部品が不足しているようです。(拙著弧電磁気論を参照下さい)
弧理論によれば、単極誘導モーターの現象は、電子と原子核の相互作用です。だから、両磁極ではなく磁石の中央部が強いのです。 ですから、単極誘導モーターは「単一の原子と同じ振る舞い」をする可能性を持っているということです。 それを実現したものが
スカウトシップだということです。宇宙船は、自らの回転(原子レベルでの回転)を制御することによって、惑星に対するエネルギーレベルを変化させ、(う)に示した引力と斥力を制御するようです。 このような宇宙船に強力な磁力線は必要ありません。単極誘導の現象に磁力線あるいは磁束密度は不要で、ブロック全体の原子の向きが揃っていることが重要なのです。 ただ、単極誘導モーターによってこのような機能(装置内の乗員を含めて単一の原子として振る舞う)を実現しても実用的ではありません。極性を切り替えたり、姿勢を制御する必要があります。
単極誘導モーターの極性を反転させるには、①磁石の極性を切り替える(磁石を裏返す)②近傍に配置する回転電極の回転を反転する(あるいは回転電極の極性を反転する)、などが必要になります。
回転電極の回転方向を変えたり、磁石を裏返すことは出来ません。 磁石の極性を切り替えたり、回転電極の極性をスイッチで切り替える方が実用的です。 で、磁石を裏返す代わりに磁石の極性を切り替えるには、バーグのモーターのような構造が有利だと思われます。
バーグのモーターの上部に弱いコイルを配置します。コイルの極性を反転させることで、下部のモーターの極性が変わります。大事なのは「原子の向きが揃って切り替わる」事であって、磁力線は必要ではありません。 極端な話し、磁性を持たない原子の方向が揃った物質が単極誘導モーターの性質を表すかも知れません。(過去記事を参照下さい)
このような小型宇宙船の構造に関しては、弧電磁気論を参照下さい。 本記事では、重力は「引力と斥力」の2種類しか出てきませんけれど、弧理論では引力である重力が2種、斥力が2種の合計4種類あります。 わかりやすい表現をすれば、論理学の 「正 反 合 対偶」のような関係があります。
そういえば、EMAモーターも本体に大きく何ターンか太いケーブルが巻かれていました。 電極での放電もグロー放電のようです。EMAモーターも(い)や(え)の要素が含まれていたのでしょうか?
学生の頃の考察では、EMAモーターの回転軸の端につけられたケーブルが問題だと考えていた時期がありました。もし、EMAモーターに単極誘導の要素があるならば、回転軸からケーブルが出ている意味もあるような・・・。EMAモーターは、今考えても複雑な要素が多すぎます。
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