単極誘導モーターにおける水銀の盛り上がりについて 追試

水銀を用いた単極誘導モーターの内、同軸二重反転の単極誘導モーターでは、同軸二重反転の水銀の渦ができるとともに内側の水銀がネオジム磁石に乗り上げることを報告しましたが、今回、以下の通り追試を行いました。

先般報告しました実験

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動画1

においての条件は次の通りでした。

電極は、中心軸(-)、外側電極(+)としまして、銅仕切り板には無接続です。 そして、内側の水銀をA、外側の水銀をBとしたとき、二重反転で水銀Aが盛り上がりました。 これを二層型とします。

これでは、一層(水銀A)のみのときの状態がわからないので、今回、下記のとおり追試を行いました。

まず、動画1と同様、二重反転で水銀が盛り上がることを確認します。

vlcsnap-2015-10-02-09h06m35s202写真1

中心軸(+)、外側電極(-)、銅の仕切り板(無接続)  水銀Aは時計方向、水銀B反時計方向  ネオジム磁石は渦と同方向に回るとともに、水銀Aが乗り上げました。

次に、電源を逆につないで試しました。

vlcsnap-2015-10-02-09h19m47s264写真2

中心軸(-)、外側電極(+)、銅の仕切り板(無接続)  水銀Aは反時計方向、水銀B時計方向  ネオジム磁石は渦と同方向に回るとともに、水銀Aがネオジム磁石に乗り上げました

 

電流の方向によらず、水銀Aがネオジム磁石に乗り上げるというのは、逆にネオジム磁石が沈んでいると考えた方が本当らしいと気付きました。  渦は、回転とともに中央がへこみます。すると水銀の上に乗っているネオジム磁石は、自重を支える面積が小さくなり落ち込むことによって、沈み込むと同時に、仕切り板に盛り上がった水銀がオネジム磁石を越えているということです。結果、水銀が乗り上げているように見えるということのようです。

そこで、動画1では比較していなかった、中心軸(-)、銅仕切り板(+)という組み合わせで実験しました。

vlcsnap-2015-10-02-08h42m06s428写真3 水銀Aの回転とともに仕切り板(+)を乗り越えて外側(水銀Bの領域)に溜まった

その結果、ネオジム磁石は水銀Aの渦と同方向に回るとともに水銀が乗り上げました。 正確にはネオジム磁石が水銀の渦のへこみに落ち込むということが分かりました。

考えてみれば当たり前の結果なのですけれど、一人で考えていると中々わからないものです。思わぬことから長い期間停滞していたのだと感じました。 昨日の記事のとおり、改めて仕切り直すことにします。

追記

複雑な仕組み(システム)は構築や維持・管理が困難です。事故の確率も高まります。既に進歩は止まりつつあると言わざるを得ません。 どう考えても簡単で容易なシステムに移行すべきだと感じます。そのような切り口があるように思います。

 

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Φ について

2010年より研究しています。
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