弧理論の考え方に辿り着くまで、これまでの経緯を簡単に記した上で、他と比較して似ていることを示したいと思います。
数学者岡潔は、自然科学は間違っているとして、「時間に問題がある」と述べました。この手がかりを元に考察した結果、我々が観念的に持っている「時間というのは存在しない」ことが分かりました。何故なら「時間は運動から求め、運動は時間から求めている」からです。我々がやっていることは、時計と呼ぶ装置の運動と対象物の運動を比較しているだけで、そこに時間は存在しません。 その上で、「時間とは、過ぎ行く運動の記憶、あるいは記録である」と結論づけました。右リンク「時間とは何か」を参照ください。
また、岡潔は顕微鏡などを使ってもよいが最後は、「肉体に備わった五感で分かるものでないといけない」と述べました。 先頃、発表された「重力波の検出」というトピックも100年あまり前に行われたマイケルソン・モーレーの実験を大規模に行ったものです。 五感で分かるのは、
図1
に示す赤い括弧で括った範囲であって、あらゆる素粒子も重力波も到底この範囲にありません。宇宙の構造や原子殻内部の様子を知る必要はあるのでしょうけれど、本質的な問題として「五感で分かる範囲を越えている」のだと認識しています。自然科学者は、宇宙自然のことを「分けることによって分かる」と思い込んでいる所が誤りだと気付くべきです。ここに自然科学の限界があると考えます。 語弊はありますが、究極的にはどうでもよいのです。 「分けるによる分かる」に代えて「シル:知る」を提唱しています。過去記事を参照ください。
時間に問題があるということは、基本物理量である時間[T]は使えないことになります。 我々がエネルギーとする物理量の持つ次元は、[ML^2T^(-2)]です。かみ砕くと(質量×面積×(時間の)加速度)とでもいう物理量ですからエネルギーとは「物体の運動」を時間という存在しない観念で表したに過ぎないことが分かります。存在するのは物体の質量と、その位置と位置の変化、即ち運動だけです。
岡潔は、「どうすればよい」という解決策を用意していなかったようです。では、どうするのかが問題です。 いつも引用するある科学者は、次のように解決策を示しました、
物質はエネルギーに転換するし、その逆にもなるというが、本当は物質もエネルギーも一つの実体の異なる側面に過ぎない。
ある科学者は、アインシュタインの特殊相対性理論にでてくるE=mc^2の式が示す内容の意味について、アインシュタインが誤って解釈したと述べました。 彼の言葉に出てくる一つの実体が持つエネルギーを「時間を含まない」真のエネルギー(E軸)だと理解した上で、3次元物理空間を一次元に代表しM軸としました。このE-M軸平面という本来、時間を含まない4次元空間を2次元平面に置き換えたのが
図2
です。これが弧理論の考え方です。 E軸上に実体があり、この実体が持つ(時間を含まない)真のエネルギー値は、M軸に投影されることによって物体の質量となります。同時に位置が定まります。 そして、3次元物理空間内において、物体が運動するとき
図3
のように、投影角が変化し、実体の持つ真のエネルギー値の変化分(E2-E’)が物体の運動Pとして現れます。
現在の技術において、電子を単独で閉じ込めることが出来るようです。 勿論のこと、単独の電子は波の性質を表しますが、仮に電子が観測者に対して静止した状態(図2の様に投影角が90度)のとき観測者の視点をE軸上の実体に置くならば、
図4
の右図に示すように、実体の持つ(真の)静止エネルギーE2を半径とする円になります。実体から見るとM軸は、曲線に見えるということです。逆に言えば3次元物理空間に居る我々からすると、E軸上の実体は、3次元空間内で位置を特定できないということです。(3次元物理空間に直交するのがE軸であると定義したのですから当然です。)
ところで、過去の記事に、次の5つのことは全部同一のことを示していると記しました。
- 大本や日月神示にある○+点=ス(身魂)
- ヲシテ文献にある ○+点=ア アモト アウワ タマシヰ 縄文哲学
- 聖書ヤハウェ 在りて在りたる者 αでありω →無始無終 無辺
- 宇宙哲学 宇宙の意識(因)と結果(物質は結果である) 想念
- 弧理論(Ark Theory)の考え方 E-M軸平面 物質科学モデル
改めて記しますと
1. 大本教と日月神示では自動書記により数字あるいは記号で書かれた文字に「○+チョン」があります。これを「ス」と読みます。 日月神示では「○」が身体で あり、点が魂であるとしています。現代は身体である「○」だけがあり「魂」が無い状態であって、○に点を入れる必要があるとされています。これを身魂とい います。
2.ヲシテ文献には、五七調の「アワのウタ」があります。特に文字「ア」の形が○+点であって、アで始まる用例が非常に多いです。(アメ、アマ、アモト、アウワなどすべて宇宙を意味します。) ○に点の「ア」を漢字で示すならば宇宙と表現してよいと思います。
3.聖書に登場するヤハウェは、自らを「在りて在りたる者」あるいは「αでありω」としています。他とは異なる表現ですけれど、言い換えるならば無始無終かつ無辺とでも表現できます。
4.G・ アダムスキーによれば宇宙哲学では、まず宇宙の意識があり、それが全ての原因である。この「因」から物質ができ人が出来ているといいます。物質は結果であ り、人は結果だということです。 そして、宇宙の意識(因)から2つのマインドができます。ソウルマインドとセンスマインドです。ソウルマインドが心の本 体で、センスマインドが五感にある「感覚器官の心」です。 (因)と2つのマインドを「想念」が結んでいます。 当然のこと物質は結果ですので、原子単位で想念は「在る」ということになります。ちょっと受け入れがたいですけれど理論的にはそうなります。
5.弧理論(Ark Theory)の考え方は、上に示した図2,3,4です。
こうしてみますと5.の弧理論の考え方は、1.の日月神示にある
図5
と同じですし、2.のヲシテ文献に出てくる「ア」の文字は、図5右に同じです。
図6 こちらより拝借
1.日月神示 2.縄文哲学 5.弧理論の考え方 は、全く同じ形をしています。 弧理論の考え方は、宇宙に最初も終わりもありません。かつ投影された物体が存在する所が宇宙ですので、自然科学が示すところの宇宙の外という意味不明の概念もありません。 つまり、1.2.5.に加えて3.の聖書に登場するヤハウェ「在りて在りたる者」={無始無終かつ無辺}も同じと考えてよいようです。
4.のG・アダムスキーが残した宇宙哲学のキモは、【宇宙は「宇宙の意識(因)とソウルマインドとセンスマインド」の3つから出来ている】でした。 これは、2.の縄文哲学に驚くほど似ています。 縄文哲学の骨格は、アモト(宇宙の中心)とタマ+シヰで出来ており、丁度、宇宙哲学の3つと同じ形をしています。 総合すると1~5は皆同じものを示していると考えてよいようです。
弧理論の考え方である図4は、E軸上の実体6種類を代表したものですので、これを詳しくしたのが
図7
になります。実体のABCとGHIは、位置を持ちませんので注意が必要です。実体を図4右に当てはめますと
図8
右の様になります。 実体の3種類は上下2つの点で代表されますので、図の様に2つの円になります。重なり合った部分が我々の存在するM軸ということです。そして、この重なりあった部分がG・アダムスキーが残したネガフィルムにあった
図9
に示す紡錘図形でした。 つまり、G・アダムスキーの残した宇宙哲学とネガフィルムにあった紡錘図形は、基本的に同じものだったのです。
先日来、フトマニ図について、記しましたけれど
図10 フトマニ図
の中心にあるのが「アウワ」です。 ヲシテ文献では、宇宙の中心ことを「アモト」といいます。アとウとワは、図6のホツマ文字表と合致しません。図10のアウワは、それぞれが特殊文字に分類されています。「ア」は左渦巻きの「ぐるぐる」、「ワ」は右渦巻きの「ぐるぐる」、そして、中央の「ウ」は鼻のような文字です。 これまでの考察で、アウワはアモト(宇宙)をもう少し詳しくしたもののようです。
「ア」と「ワ」は、図8右に示した様に、E軸上の実体に符合しそうです。 従って図8の「ウ」が我々のM軸ということになります。
弧理論の考え方においては、宇宙の構造は
図11
の様になります。右図の上部にあるのが紡錘図形です。右下にあるのが紡錘図形の内側だけを描いたものです。 まだ、はっきりしませんけれど、拙著弧電磁気論(現弧理論)において、この左右の図形が宇宙の大規模構造だとしました。
弧理論の考え方では、宇宙の力は主に「斥力」によりできています。図7左において、E軸上の実体で真のエネルギーレベルE2を持つA、B、Cと真のエネルギーレベルE1を持つ実体G、H、Iは互いに斥力を及ぼし合っているようです。そしてそれぞれの実体はM軸上に巨大な構造を作ります。
図12
右の様に示すように、宇宙の約5%に過ぎない物質は残り95%ほどの暗黒物質と暗黒エネルギーと呼ばれるとらえどころのない存在がそれです。 原子(陽子、中性子、電子)から見てそれぞれの実体は、事実上の無限遠に投影されているのが宇宙の大規模構造だと考えられます。それを象徴的に描いたのが図11だということです。我々(紡錘図形=惑星・銀河系など)を2種類の大規模構造が取り巻いているという図です。
観測された構造は
図13
のようなものです。 少し漫画的に描いたのが
図14 こちらから拝借
です。 図8右に示しましたように、上方の実体が「ア」で、下方の実体が「ワ」であり、かつ、図11の右が「ア」で左が「ワ」に相当するのではないかと考えています。
それが、図14に「ア」と「ワ」の構造、つまりアワ(泡)構造になっているようです。 ヲシテ文献では、宇宙をアモトと呼び、アウワが宇宙の構造を示しているようです。
ある科学者は、「精神科学、社会科学、物質科学の3つの内、前の2つが基礎になる。基礎がない物質科学だけの文明は、いずれ崩壊する。」という主旨のことを述べています。 そして、基礎に立ち返ってやり直すならば、「まず、精神科学と社会科学が出てくる」と言いました。 「この3つの科学の間には、明確な分離線は引けない」と述べています。 まさに、上記のことがそれです。
ヒッグス粒子や重力波が発見、検出されても何も分かっていないと感じるのは管理人だけでしょうか? 管理人の妄想に過ぎないのですけれど、このように符合するのは面白い。あまりにもよくできています。 7000年以上に及ぶ壮大な計画の一部のようです。
追記 本来当サイトは、物質科学(弧理論:Ark Theory)の研究の為に書いておりますけれど、上記の理由により、精神科学並びに社会学の基礎と融合した内容となっております。サイトのカテゴリーも今のところ分類できない状態です。ご了承ください。
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