文明は火を起こす方法と同じ数だけあるだろう

車輪や道具あるいは言語を使うことは、文明を持つ要件であるように、火を使いこなすことも文明の要件と考えてよいでしょう。

火を起こすには以下の方法が考えられます。1.森林火災より火種をとる。2.木を擦る。3.太陽光を虫眼鏡で集める。4.火花放電を使う。5.マッチ。6.火打ち石。7.オイルライター。8.ガスライター。9.レーザー。10.圧電素子。11.原子力などで、それらの組み合わせもあります。

数学者の岡潔は「自然科学者は初めに時間、空間というものがあると思っています。絵を描く時、初めに画用紙があるようなものです。そう思ってます。時間、空間とはどういうものかと少しも考えてはいない。」と述べ、「自然科学(という思想)は間違っている」と言いました。空間・時間という要素を持つ自然科学の内、時間が誤りであるとして、仏教思想に基づいて彼の考えを述べています。 自然科学者は、自然・宇宙の実体が絵を描く画用紙(空間・時間を要素とする)に正しく写されていると決めてかかっていると言っているのです。

管理者は仏教思想については分かりませんけれど、これまで他の資料や複数のインターネットサイトで誤りが指摘されている特殊相対性理論の誤りのポイントが“時間”の取り扱いであることと、岡潔の指摘する内容が同じであることに気付きました。

特殊相対論で扱う光速度cは速度ですから、次元は[速度v] =[L]/[T]です。ところが時間Tは、岡潔の指摘するように、元々「運動」を用いて時間を決めています。 岡潔は、「運動は時間に比例して起こると決めてかかって、そういう時間というものがあると決めてかかって、そして、時間というものはわかっていると思っています。」と述べています。

特殊相対論から E=mc^2 により、 m=E/c^2 ですから、素粒子の質量mは、何GeV/c^2 と表されます。 ここでcには、時間が分かっているという前提が含まれています。 運動の規則性、例えば振り子の等時性などを用いて決定した(と思いこんだ)時間を使って光速度cを求めています。しかし、本当に運動は時間に比例するのかどうか、時間というものが存在するのかどうかも含めて議論はなされていないと思います。 [宇宙の実体]≠[自然科学という画用紙]ということです。

物理学の大枠は、素粒子により説明されています。標準模型という理論により説明されており、先頃発表されたヒッグス粒子の発見により、ひとまず標準模型のピースが埋まりました。

1900年代初頭から量子力学が構築され、特殊相対論が組み込まれて素粒子物理学が発達しました。その中で、40年近くヒッグス粒子は探求されてきました。 ヒッグス粒子の質量は、125.3GeV/c^2 とされます。

恩師のA先生から、既存の理論を100として、その上に新しいことを1加えて納得してもらうことがどれ程大変なことか、厳しくご教示頂いています。

今、仮に自然科学の思想を8.ガスライターだとします。既存の理論を100として、その上に新しいことを1パーセント積み上げることを凡そ100年続けてきたことになります。 はたして、ガスライターは、レーザーや圧電素子になるでしょうか。100年の間、改良・改善を続けたガスライターは超高級ブランドのガスライターになることしょう。

文明は、火を起こす方法と同じ数ほどもあるのではないでしょうか。

これまで論文やレポートに「特殊相対論は循環論だ」「場の理論は近似だ」と書いてきました。また、拙ブログでも「私たちはエネルギーの正しい測定方法を知らないらしい」と書きました。これらの疑問の本質が“時間”に関係しているようです。

ドイツの作家、ミヒャエル・エンデの作品に「モモ」があります。 「時間貯蓄銀行」と称する灰色の男たちによって人々から時間が盗まれてしまい、皆の心から余裕が消えてしまうというストーリーです。

エンデが世の中に訴えたかったことは、「時間」を「お金」に変換し、利子が利子を生む現代の経済システムに疑問を抱かせることが目的でした。 本当に鋭いと思います。 (因みに利子の大元は負債です。)

科学者のパトロンである金融資本家が科学に「エネルギー保存の法則」という足枷(孤立系の力学)をはめたのは、「お金」という数学上の概念でしかない事実上、無限大を許容する(お金の力)を維持したかったからのようです。自然科学に無限大(開放系の力学)を認める訳にはいかなかったのです。 その結果、肥大化したお金が実体経済を振り回しています。 彼らに都合のよい理論や思想を必要以上に持ち上げてきたようです。

管理者は、長年の間持ち続けた漠とした疑問が漸く溶解しました。言葉は悪いですが、量子力学はどこか胡散臭い。

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Φ について

2010年より研究しています。
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