これまでの考察の流れを次に示します。
1.ホツマツタエにある「ヰクラムワタヲ ネコヱワケ」の「ネコヱワケ」は音声である「コヱ:声」を要素に分けること(48音「ヨソヤコヱ」)であるとともに、心の内の「思考」そのものも示している。つまり、ネコヱは「想念」も示しているのではないか。 ほつまつたえ きつのなとほむしさるあや【東西の名と蝕虫去る文】
2.想念は伝わる。弧理論の考え方では、想念は物理現象の一旦を担っている可能性がある。
3.古より天皇の役割は、「天の恵み(宇宙からの叡智)を受け、民を導く」ことにあった。 その手法がネコヱに依ったのではないか。でなければ文明の発祥時の過程が成り立たない。 いつまでも「タミクサノ アナニスマエハ ヒトナラス」を抜け出せない。 これを抜け出したのがクニトコトチだったのではないか。
4.時代が漢字文化に至ってからは、ネコヱワケの意味は忘れ去られ、シラス・ウシハクのシラスと解釈されるようになった。 天皇は、国並びに民草を「シル:領る」であると。 だから尊敬語の「シラス」になった。
5.しかし、「シラス」の本当の意味は、「シル:知る」ことにより民を導くことにある。
6.歴代アマカミの「シル:知る」をまとめたものが、アウワやアモトあるいは、タマ+シヰの構造であった。
というものです。まとめますと
「シル:知る」は、想念をしてヒトとヒトとのコミュニケーションをとり、あるいは宇宙の叡智を知ることができるのであって、天皇のみならず民草(万人)が行えることです。 これが人に本来的に備わる能力です。 そして、人の肉体に備わる五感による「分けることにより分かる」の限界を越えることができるのです。
この万人に備わった能力は、G・アダムスキーによればテレパシー(精神感応)だということになります。 ついでながら、G・アダムスキーによるsoul mind と sense mind がタマとシヰに相当します。
一般に「シル:知る」は、個別のイメージを「streaming」するように考えられているようです。 個人的なことながら管理人の「シル:知る」のほとんどは、zip file の様な圧縮形式になっています。そういうのもありだと思っています。
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