前回の記事で、負のエネルギーという考え方を捨てたことを記しました。運動Pが相対的であるならばエネルギー[ML^2T^(-2)]も相対的であって、「正と負の境界」という閾は存在しないと考えました。
宇宙のすべてが相対的であるならば、何をもって区別あるいは識別しているのかと考えてしまします。 実は、研究の原点資料である
図1
の元情報はネガフィルムであり、
図2
の元情報は靴の足跡です。 図1は上下左右反転しても本来の意味は変わらないはずです。 図2について、地面に付けられた図ですから、靴面を見たならば反転しています。
図1図2いずれの情報も、主な違いは「左右」の区別であることは最初から気付いていました。 乾電池の「電流は(+)から(-)へ流れ、(-)から負の電荷を持った電子が出ている」のは、最初の定義によりたまたま決めたことによります。上下左右表裏、全部対称であったなら「すっきり」するのに現実の宇宙は微妙に「左右」を区別しています。
分子の世界の右と左には、「分子の世界にも左利きと右利きがあります。そしてこれは現代有機化学の最も重要なテーマ」であると記されています。 また、物理の世界で云えばCP対称性の破れの起源の解明には、「自然のもつ対称性には深淵な意味がある。が,対称性の破れには,さらに深淵で根源的な意味がある」と記されています。 これらの性質のことを総称してキラリティーというようです。
図3 出典:キラリティー 鏡像と重ね合わすことができない性質
図1、図2において重要なのは、恐らく「右と左」を注意深く識別していることだと考えます。すべてが対称であるならば、その深みを出すには「右と左」に拘るしかありません。 因みに弧理論の考え方において、図1は原子模型、図2は宇宙の構造図です。 そういえば、第3起電力のエネルギー源について(第2版)の考察において、物質の起源について、『E軸上の実体がM軸に「積分を伴う回転投影」されることによる』と定義しました。 回転と云えば右か左しかありません。その意味では、完全な対称からずれていることになります。 余談ながら、図1は「ウ」。図2は「アワ」と呼んでいいと思います。全体で「アウワ」です。
図4
次回は、「回転運動する物体は、E軸にアクセスできるかも知れない」ということについて検討します。ここで、左右が関係してきます。勿論、「回す」ではなくて「回る」である必要があると思います。
追記
宇宙のすべてが相対的であることを気付かねば、なぜ宇宙が微妙に対称からずれていることを理解できないかも知れません。
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