前々回の「宇宙はすべてが「相対的」であるが故に「左右」の対称性に拘るのだろう」という記事において、宇宙の対称性には深い意味があると述べました。 その理由として、左右の対称性に拘るのは回転運動が宇宙の中で重要に違いないからです。 ここでは、前々回の記事に続いて弧理論の考え方の骨子である別の次元軸(以下、エネルギー軸:E軸という。)を仮説に据える理由を示すとともに物体(物質)が持つE軸上の値(真のエネルギー値)を制御できるかも知れないという理論的背景について述べます。
本題に入る前に、これまでの考察の過程をおさらいします。
(1) 電気と磁気と電磁気力は、常に直交して現れます。この電気磁気現象について、管理人は、云十年前から次のように考えていました。
余分な次元軸上にある何か(以下、実体という。)が、90度位相をずらして我々のいる3次元物理空間(以下、M軸という。)に「積分を伴う回転投影」されることにより現れるのではないか。 この仮説の元に井出治氏の超効率インバーター「デゴイチ」による第3起電力仮説の説明を試みたのが第3起電力のエネルギー源について(第2版)でした。 その結果として得たのが
図1
右に示す「発散トーラス」でした。弧理論の考え方は、G・アダムスキーが遺した
図2
紡錘図形を原子模型に見立てたものです。図1右の発散トーラスは、図2の②の弧(Ark)がM軸上に現れたときの3次元形状を意味します。そして、図2の②に示す弧が、「距離の7乗に逆比例する力」を示しています。
(2) 少々長いですが、ある科学者の言葉を引用します。
君たちの科学の急速な進歩に対する根本的な障害の一つは、科学者たちが物質とエネルギーのかんたんな同一性をまだ十分に把握していないことだ。地球の最大の思索家の一人であるアルバート・アインシュタイン教授はずっと以前に物質とエネルギーの同一性を量的に表した数式を発表した。この式は数学的には全く正しいのだけれども、誤った結論に達している。つまり物質はエネルギーに転換するし、逆にもなるというが、本当は物質もエネルギーも一つの実体の異なる面にすぎないのだ。 (下線は管理人による)
これまでの考察によると、ある科学者はエネルギーという言葉を2つの意味で用いています。別の次元軸上にある一つの実体が持つ値が「真のエネルギー」であり、我々がエネルギーと呼んでいるのは運動を時間で表した物理量です。
E=mc2 ・・・・式1
Eの次元は[ML2T-2]であり、右辺の光速度c2の次元は[L2T-2]ですから、右辺と左辺は等しい次元を持っていることがわかります。ここで、1.時間とは何かという考察により、時間[T]を使えないことが分かりました。すると物理学上のエネルギーとは物体の運動を時間を使って定義しているということになります。(補足 我々は時の中に住んでいます。時とは現在、過去、未来です。時間とは過ぎ行く運動の過去の記憶を観念化したものです。運動が時間に比例して起きるかどうか誰も確かめたことはありません。当然のこと時間が時の現在と未来に適用できるとは限らないのです。)
以上をまとめると
図3
に示すE軸上の実体がM軸上に投影されることにより、物体(質量m)が位置を伴って現れます。投影角が90度の時、観測者に対して物体は静止しています。 その投影角度が90度以外の時には、
図4
に示す運動Pとして現れます。これがある科学者が述べた「物質もエネルギーも一つの実体の異なる面に過ぎない」という言葉の意味です。 これは、(1)で示した電気磁気現象が一つの実体から現れるという仮説とまったく同一だとわかります。
(3) 我々が持つ時間という観念に対応する次元軸は存在しないということを考慮すると、宇宙はXYZにE軸を併せた4次元空間であるということになります。 4次元空間は、
図5
のように、4つの3次元空間に分けられます。xyz空間とxyE空間、yzE空間、zxE空間の4つです。
図3に示すように、M軸上においてE軸は物体(物質)に直交しています。物体が運動Pの状態にあるときも概ね90度に近い角度にあります。(補足 物質が光速度にあるときは、投影角度はゼロとなりM軸から質量は見えなくなります。質量は不定となる。) ある物体が直線運動Pするときは、E軸がどの方向にあるかを特定することは不可能です。
唯一の例外は、図5左に示すように、XY平面内で物体が回転運動Pにあるときです。このとき回転軸方向(Z軸)にE軸は重なります。 これはとても重要なヒントです。
ここまでがざっとのおさらいです。本題です。
(4) E軸上の実体が持つ真のエネルギー値をM軸内にある物体の回転運動Pによって制御するには、次のように考えます。
図6
右下の凡例について説明します。回転を識別するには、左右を区別します。右手の手指を回転方向(反時計方向)とすると親指は上向きです。左手の手指を回転方向(時計方向)とすると親指は下向きです。上方向を(+)、下方向を(-)とします。するとE軸の方向は次の4つに分けられます。
図6(1) 右手系の右回転ならば、Eは(-)。 図6(2) 右手系の左回転ならば、Eは(+)。 図6(3) 左手系の右回転ならば、Eは(+)。 図6(4) 左手系の左回転ならば、Eは(-)。
単に回転させるにしても右手系と左手系で結果が異なることを意味しています。
(5) 図2と図4を見比べると
図2 再掲
の②の部分についてのみ議論をしてきたことが理解できます。つまり、電子の運動です。 ある科学者は、実体が持つ真のエネルギー値、質量、運動Pについて次のように述べています。
技術的に言えば関係位置を変えたのだ。一定の物体に含まれていると思われるエネルギーの量は、一定の観測者にとって質量エネルギー軸を中心にどれくらい回転したかにかかっているのだ。
また、次のようにも述べています。
彼らはエネルギー軸を中心に全質量を回転させることを知った。
引用文中の「エネルギー」という言葉に注意が必要です。上の引用文において、「一定の観測者にとって質量エネルギー軸を中心にどれくらい回転したかにかかっている」というのは、図4に示す内容を述べています。 それに対して下の引用文において、「エネルギー軸を中心全質量を回転させる」というのは、図2における陽子、中性子、電子の各々をエネルギー軸、つまりE軸を中心に回転させることを意味します。
物質が持つ真のエネルギー値は、図2に示す4つの弧(①~④)による値の合算です。紡錘図形の上下の厚みが別々に変化しなければ原子が持つ真のエネルギー値を変えることはできないと考えます。 東北大学の早坂氏の独楽のように、物体をただ回転させるのとは異なることに注意が必要です。
ここで、図6と図2を見比べます。図6の(2)と図6の(3)はいずれもEは、(+)です。これは図2の②に対応しているように見えます。同時に、図6の(1)と図6の(4)は、いずれもE(-)です。これは図2の④に対応しているのではないかと考えます。
物質を構成している原子の内、電子の回転については概ね理解できます。恐らくは、単極誘導モーター
図7
の同軸三重反転を用いればよいかと考えます。 根拠として、管理人による仮説、「単極誘導の現象は、磁石の原子核と近傍にある電子の相互作用」を用いれば、「回す」ではなくて「回る」を実現できるからです。 過去記事二重反転型単極誘導モーターにみる「運動の相対性」についての
図8
により説明しましたとおり、単極誘導モーターの回転は、地球上の如何なる回転装置とも異なる特性を持っているからです。 ある科学者が云うように、観測者の「関係位置を変える」ことができそうです。その具体的な手がかりが、図6にあるように感じます。
・
紡錘図形に取り組んで6年半以上経過しました。やっと図2の④の部分が如何なるものなのか、一端を垣間見ることができました。(負のエネルギーなるものではなかったようです。) 正直、上記(5)は、まだよく分かりません。 図6について、最初着想したときには、「出来過ぎ」だと感じました。 フレミングの右手の法則は、誰しも美しいと感じます。図6は、それ以上に美しいと感じますけれど、自然宇宙がこのような仕組みを選択するかどうかは別の話です。仮に図6が本当であったら、大きな転換点になると感じます。 続きがあるのですけれど、4次元空間が複雑で理解が追いつきません。まだまだ分からないことだらけです。
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