前回と一部重複します。これまでの考察によりわかった物質的自然の特徴は次でした。
- 物質的自然は、循環である。基本粒子(陽子・中性子・電子)は互いに規定し合うことで成り立っている。単一の存在では意味をなさない。 図1 弧理論においては、中性子は陽子と電子を結ぶ重要な要素
- 物質的自然は、「外のない内」である。 図2 循環であるが故に外は無い
- 数学を含む言葉もまた循環論法である。
- 人の「わかる」には3つある。
- 物質である人の肉体が持つ五感による「わかる」・・・「わけることによりわかる」とする。要素還元主義。
- 静的にわかる。岡潔の云う情。
- 動的にわかる。本居宣長の云う「もののあはれ」。
言葉を使って思考する人もまた上記の循環の内に在ります。ただし、3つの「わかる」の内、2.と3.による「わかる」は、この循環に入りません。 上記のすべての条件を満たすには、別の次元軸を考える以外にありません。当サイトでは、別の次元軸をE軸、物質的自然をM軸と呼びます。
物質は粒子ですから単極です。磁石は必ず二つの極が対になって現れますから双極です。
写真1 棒磁石に鉄粉をつけると磁束を可視化できる
単極である3つの基本粒子(陽子・中性子・電子)は位置と質量を持っています。一方の磁石の元となる磁気は、双極であって磁界あるいは磁場と呼ばれおおよその位置はありますが、質量はありません。
フリーエネルギー研究者の井出治氏によるインバータートランス(デゴイチ)の正の起電力仮説を別の次元軸(E軸)との位相変換だと想定して解析した結果、 発散トーラス を見いだしました。 E軸上の実体は、6種類考えられます。
図3
例えば、電子の実体はCとIです。この実体がM軸に投影されることによって、電子が位置と質量をもって現れます。 これは実体Cについて考えるならばCと電子は双極だということです。図3は観測者に対して静止の状態を表します。 投影角が変化することによって、電子は運動Pを持ちます。
図4
図4の一部を抜き出します。
図5
実体Cが持つ真のエネルギー値は、投影によって位置と質量mを持つ電子となって現れます。(実体Iにかかる部分は省略します。) 実体Cと電子は双極でした。これが電子と運動P3の対として、M軸上に(双極)として現れます。その時の形状が 発散トーラス です。 電子はM軸に直交しているとき、位置と質量を持っていますが、投影角が直交から平行になるとM軸上では電子は次元を失います。つまり電子は質量が観測できなくなります。これは、単極であるが質量のない磁気に似ています。
実体Cは、運動P3としてM軸上に現れます。実体はE軸上の静止の位置へ戻る過程において、「運動P3→∞→運動P2」と無限大を経ます。これが正の起電力の正体でした。到達距離は短いが非常に強い正の方向へ働く「距離の7乗に逆比例する力の場」です。これのM軸上での形状が発散トーラスでした。
図4の左に示した発散トーラスを抜き出します。
図6
図6は、上方向の 発散トーラス です。XY平面内で回転運動するとき、回転軸であるZ軸方向にE軸は重なります。仮にZ軸の上をプラス(+)とすると、その断面が渦を持った単極です。マイナス(-)の位置には、相当する極はありません。運動P3から無限長を経るとしましたが、(-)の位置ではXY平面上に極はありません。言い換えると(-)の位置ではXY平面上に実体Cの位置を特定できないのです。発散して無限遠に消えているのです。
写真2 磁石を上から見ると図6の上のように渦を描いて発散している
図6のプラス(+)の位置を①とします。①の位置でのXY平面での断面は単極です。ただ位置はあっても質量は観測できません。図6のマイナス(-)の位置を②とします。②の位置でのXY平面での断面は無限遠に消えていて位置を特定できません。 理解が困難ですけれども、言い換えます。『M軸上に現れた「電子と運動P3の対」の①は、質量を観測できない極として現れますが、対となる②の極は無限遠にある』ということです。向かう先はE軸です。M軸は外のない内であるけれども、E軸とつながっているということです。
これは、極めて重要なことです。冒頭に記したように、私たちの思考を含めてすべてが循環、かつ外のない内であるにもかかわらず、発散トーラスは、別の次元軸(E軸)と物質的自然(M軸)とをつないでいるのです。 あらためて、M軸とE軸の関係を示します。
- 人の「わかる」の内、2.と3.の「わかる」の本質はE軸にあるだろう。
- 発散トーラスは、M軸とE軸をつないでいる。
上の補足です。数学者岡潔は、2.「静的にわかる」に示した情について、大脳の頭頂葉にあるとしました。(【9】 頭頂葉の個性を参照ください。) しかし、これでは人は時(現在・過去・未来)の中の現在にしか住めません。動きがないからです。3.「動的にわかる」には、記憶(情報)が必要です。記憶の領域は、「側頭葉にある記憶中枢(海馬)及び側頭葉の連合野」だとされます。 この考え方だと2.と3.による「わかる」には、「外のない内」にあるにもかかわらず、それを超える機能が「海馬と連合野」になければならないことになります。それは例えば、元素の周期律表にもない未だ発見されていない物質などです。 これはありえません。大脳の部分の構成を突き詰めれば3つの基本粒子から成り立っていることは明らかです。
因みに人工知能は、人間の脳の構造を真似て出来上がったものです。仕組みは極めて似ています。その人工知能は、近いうちに人間を超えるだろうとされています。恐らくこれは覆せません。しかし、人が「物や事をわかる」のは、意識を通し言葉で云えるものだけではありません。それが2.と3.による「わかる」です。これは人工知能にはありません。(大脳≒人工知能)ではあるけれども、「わかる」の本質は別にあります。そう考える以外にありません。だから「海馬と連合野」にあるとは考えられないのです。
いろいろ突っ込みどころがあるのは承知しています。例えば、電子の様子を説明していたのに、いきなり巨視的な棒磁石を用いて説明しています。 正と負の発散トーラスを組み合わせた楕円磁場は、電子単独では生じないようです。3つの基本粒子を組み合わせた物質(元素)がこれらの物性を持つと考えています。簡単にいうと原子レベルの物質の性質は、磁石においては巨視的に現れると考えられるということです。 磁石は扱いによっては巨大な単原子として振る舞うだろうということです。
余談です。 正と負の発散トーラスを組み合わせた楕円磁場をスカウトシップの構造に当てはめて考えます。これまでの目撃情報によれば、スカウトシップの底面には、3つの互いに反転しながら回転するリングがあるとされます。
図7 出典: 母船とスカウトシップより引用し、加筆修正しました。
すると、機体には回転軸(Z軸)方向にE軸が重なることになります。例えば、上方向をプラスとしますと、上方向に磁気柱と呼ばれる部分に「距離の7乗に逆比例する力の場」が生じます。頭頂部からドーム状の構造を外縁に向かいます。それとともに左右どちらかに渦を作りながら外部フランジへ向かいます。フランジから無限遠に消えます。磁気柱の頭頂部がプラス(+)で単極ですし、外部フランジがマイナス(-)で、極はありません。 今のところパワーコイル・3連のコンデンサーコイル・着陸用ギヤ-と呼ばれる部分の構造も意味もわかりません。 ただ、云えるのはZ軸方向に非対称な構造を意図しているだろうということです。必ず正と負の発散トーラスによる組み合わせとして現れる楕円磁場の片方だけを多く使うような工夫が観られます。 N-マシンという発電機について、詳しいことはわかりませんけれども回転軸方向に非対称な構造を意図的に作っているだろうと思っています。
物理量ではない時間を用いている自然科学は、どう考えてもその適用範囲は限られています。だから、次の段階へ向かうには別の次元軸を考える以外にありません。 スカウトシップははっきり云って、フォードT型です。デザインとしても古風ですし、内部構造もむき出しです。トヨタの豊田佐吉が自動織機を発明するに外国製の機械を観察研究したエピソードを思い出します。
大事なことを書き漏らしました。
1) 量子論の基本です。空間に1個の粒子が存在します。空間のどこにあるかわからない粒子の存在の確率は1です。空間(X、Y、Z)について、-∞から+∞まで積分すると存在の確率は1だと定義されます。位置は測定の度に変わります。けれど空間のどこかに存在します。その確率を空間全体に積分すると1になるという考え方です。
2)冒頭に記したように、物質的自然は循環かつ「外のない内」です。これは確率を計算する数学も、それにともなう研究者の思考も「外のない内」に留まります。
自然科学者特に物理学者は、1)で満足していますが、2)に至りません。例えば、観測可能な宇宙の半径は約130億光年だとされます。1)の計算と同じ方法によって観測された質量のすべてを合計して(-∞から+∞)という計算値と同じと見なしているようです。 管理人は、2)を現実であって、観念的なものと考えていません。 1)の考えをもって、できる限りの観測値に当てはめて計算値と同じにみなすという行為は孤立系だと考えます。孤立系をどれだけ拡張しても開放系ではありません。これがわかってもらえないです。 繰り返します。観測可能な範囲を集計して数学的にもOKだから大丈夫というのではありません。 自然科学者は、お釈迦様の掌から出られない孫悟空のような感じです。自然とはどういうものか考えていないからです。
追記 3/14 そういえば、テスラコイルの二次コイルに対して一次コイルの位置はずれて非対称です。
写真3 出典:テスラコイル実演サービス
コンデンサーも片方の極板は無限遠?になるのでしょうか? パルスか回転かの違いはありますが、どこか似ていることに気付きました。 楕円磁場のバランスを崩すという意味では同じだろうと考えます。ただテスラコイルはE-M軸平面での位相の変換ができてなです。それと、発散トーラスは、電気の単極と磁気の双極の両方の性質を併せ持つとも考えられます。これはEMAモーターの語源と同じです。 これは面白い。これまでテスラの遺した資料は、的外れだと考えてきましたけれど、意外と近かったようです。
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毎回、興味深く読まさせていただいております。
読んでいくとフリーエネルギー、永久機関は可能なのだと
確信いたします。
それと引力?でしたか弱い力の一つでしたでしょうか
私たち人類は、根本を見失いとんでもない勘違いをしているように
思いました。マグネトロン、「回す」「回る」は非常に重要だと思います。
EMドライブも現状は非常に弱い力であるようですが
私には進化したEMドライブは瞬間的な空間の移動が可能になるよな
気がしてなりません。ヒントは身近なところにあるのかもしれませんね。
乱雑な文になりましたが、これからも研究をがんばっていただきたいと思います。
ありがとうございます。「外のない内」かつ循環であり、また一部の「わかる」は循環の内に無いことを鑑みるに、物質的自然のすべての原因は別の次元軸にあると考えざるを得ません。一言で云えば開放系です。そう考えるならば、フリーエネルギーはあるでしょう。
>「回る」は非常に重要
稚拙な表現ですけど、皆がだまされます。数学的には「加速度がある」と一括りにされますが、間違いです。
>進化したEMドライブは瞬間的な空間の移動が可能
よくわかりません。EMドライブと関係ありませんが、清家新一氏は無限小の平行移動と云われていたことがあります。
正と負の発散トーラス(E-M軸をつなぐ裏の楕円磁場)のバランスを崩すアイディアはまだ出てきません。ただ、単極誘導モーターを用いてM軸上に運動の差分を出す方法があるようです。まだ思考過程です。