これまでの考察によって、現在の文明の何処にどのような問題があるのかはわかりました。 全体を眺めると多くの物や事が具体から 抽象 へ向かっています。明らかに、人の脳は 抽象 を受け入れるに限界があります。それがそのまま、現在の文明の限界点です。次図をご覧ください。
図1
横軸に「具体と抽象」をとります。縦軸は、上が複雑としました。管理人が思いつく物や事(1次産業~3次産業や科学、教育、技術など)を図に配置しました。図での位置は、管理人の個人的な判断によります。これまでの考察によれば、時間は物理量ではありません。ですから、五感でわからないもの、かつ、時間を用いている超弦理論などは、右上に配置しました。仮想通貨などはかなり危ないです。
面白いことに、オカルト系と超弦理論や素粒子物理などは、同じ程度に抽象です。複雑さの違いでしかありません。 抽象に流れすぎると心を病むことになります。 何事もほどほどにということのようです。そこで、図の下に中庸と入れました。
先にご紹介した「サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福」を著したユヴァル・ノア・ハラリは、某番組で「多くはフィクションだ。」と述べていました。彼は「文明は、人々が信じているから成り立っているフィクションだ。」との主張でした。
管理人がこれまで記してきた「現代は、神頼み(シャーマニズム)の時代だ。後の時代の人からは、現代文明は信仰の時代と評されるだろう。」と同じです。 フィクションという表現は抽象とは違いますが、云っていることは同じです。 根底が崩れれば、瞬時にちりぢりバラバラになるに違いありません。1991年、ロシア連邦におけるクーデター未遂事件の際に、エリツィンが戦車の上に乗って演説をした瞬間にソヴィエト連邦が崩壊し、連邦職員が失職したのと同じです。皆が信じなくなった瞬間に崩壊します。
以前にもご紹介したように、「世界の富豪トップ8人の資産は、貧困層36億人分と同じ」だとのことです。
図3 出典:世界富豪トップ8人の資産、貧困層36億人分と同じ=慈善団体
異常な世界です。羨ましく思うかも知れませんけれども、皆が信じているからこそ成り立っているに過ぎません。ジンバブエにおけるハイパーインフレも同じです。 このような状態は、人の五感にある非線形性と線形なお金の仕組みとの不整合からきているようです。 行きすぎた抽象は、崩壊に繋がります。どうも、10進数の数に囚われた連中がこの世界を支配しているようです。人類の行く先は自滅のようです。
これまでに、心の仕組みの一部はわかりました。心の働きについて理解が必要ですし、心を優先すべきだと感じます。 数学者岡潔は情操教育の必要性を訴えました。「【6】 日本歴史の概要」を参照ください。
図1に示した「具体と抽象」は、一つの指標となり得ます。これが社会科学の基礎のようです。 平たく云えば、弧理論による社会科学とは、人々の心を健全に保つことを目的とする科学です。
物質的自然がどのように出来ているのかもおおよそのことはわかりました。でも、この次、どうしていけばよいのかがはっきりしません。E軸の側からM軸のことを考えるならば、何かが見えてくる様に思われるのですが、さっぱりです。 これまで次に何をすればよいかわからずにやってきました。「何となく、感じる」方向へ進めてきました。その結果、当初思ってもいなかった事がわかってくることが多かったです。研究は、広く深くなってきました。だからといって、続くとは限りません。それこそ、「何となく、近いと感じる」のですが、どうでしょう。 わかってきたのは、一見、複雑で精緻に見える自然は、かんたんな仕組みによって出来てるらしいことです。
ある科学者は物質とエネルギーの関係を次のように述べています。
君たちの科学の急速な進歩に対する根本的な障害の一つは、科学者たちが物質とエネルギーのかんたんな同一性をまだ十分に把握していないことだ。地球の最大の思索家の一人であるアルバート・アインシュタイン教授はずっと以前に物質とエネルギーの同一性を量的に表した数式を発表した。この式は数学的には全く正しいのだけれども、誤った結論に達している。つまり、物質はエネルギーに転換するし、その逆にもなるというが、本当は物質もエネルギーも一つの実体の異なる側面に過ぎない。
下線は管理人による。情報とエネルギー(弧理論では運動Pと呼ぶ。)の関係も上記の物質とエネルギーの関係に似ているように感じます。言い換えると以下です。
知(情報)と物質の運動Pは、一つの実体の異なる面に過ぎない。
もっと丁寧な説明がいるはずですけれども、現状ではこの程度にしか説明できません。そして、「知」は、「(何となく趣が)わかる」と同義です。たぶん生命の本質は「知」にありそうです。当然のこと「知」はエネルギーと関係するとも言えます。「知」は、物質の間に普遍的に染み渡っている。そんなイメージを持っています。 ただし、この場合の「知」は、意識を通す前で言葉で言えない状態を指します。
情報エントロピーと熱力学エントロピーに同じ数式が現れる背景を(別の次元軸から)考えています。
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Φ さんこんにちは。
ヴァーチャルな世界を支えているのはコンピューターの言語「0123456789ABCDEF(マシン語・魔神語?)」で構築された「バベルの塔」みたいですね、これでは「桁が多くなっても情が伝わらない」のでしょうか、取りあえず「アルファベット26文字」実用的には「50文字」、このくらい有れば崩れる程尖らなくても丸く治まる?。
意味は違いますが、ホツマの序文で「情報に欠損が多くてテニオハが正確に伝わらない」と、「一見50文字ですが、一つ一つの文字にも多重的な意味が込められているので深みは知れず」何だか量子コンピューターみたいな話ですね。
自滅ですか、イースター島の歴史みたいになるのでしょうか。
いつも有り難うございます。
私の場合はもうついて行けない、もうブラックボックスです、でも何かが楽になった気がします、何とかなるでしょう。
>丸く治まる
どうも、自然は映像だから干渉縞が多いようです。言葉はフィルタのようです。フィルタが荒いと何でも(具体も抽象)意識に登ってきます。日本語は具体にマッチしていて、どこかで抽象を切り捨てるように思います。
>自滅です
地続きのところは全てです。
>何かが楽に
そうですね。複雑・混迷から抜け出す糸口になりそうです。やっと弧理論による社会科学の何たるかが見えてきたようです。