管理者は一応、ン十年前に電気磁気学を履修しました。 今日たまたま学生の頃の教科書を開いたところ、単極誘導の記述に気づきました。 学生の頃に単極誘導を学んだ記憶がなかったのでちょっと驚きです。それに、鉛筆で磁力線をメモ書きしている。 若いときに単極誘導について、読んでいたことになります。それがこれです。
教科書はおよそ370ページありまして、単極誘導についての記述は、たったの1/2ページでした。
これまで、単極誘導について調べたところによりますと
の式に従うとされていまして、第2項がそれにあたります。 で、上記の教科書の記述では起電力をU、磁束密度B、回転体の角速度をω、回転体の半径をaとすると
U=Ba^2ω/2 ・・・・式2
であると書かれています。 教科書の説明において起電力は、第11.9図の接点A1の回転半径aの二乗に比例し、かつ角速度ωに比例するとなっていまして、接点A1の磁極方向の位置に関係ないことになっています。 この起電力の式2はベクトル形式で表した式1の第2項を具体的に記述したものですので、同じ内容を表しています。
一方で発電機はモーターにもなります(管理者は、単極誘導について発電機とモーターが非対称ではないかと疑っていますが、ここでは別の話になります。)ので、管理者が行った単極モーターの実験は、動画サイトにあげましたように単極誘導モーター実験8(あるいは実験8-1)のように
磁極と磁極の間、中央部が一番回転トルクが大きいのです。 発電機に置き換えると中央部分が高い起電力Uを示すことに相当します。これは明らかに式1の第2項や式2に矛盾します。 マクスウェルが20の常微分方程式に表し、ヘビサイドとギブスがベクトル形式にまとめて、ローレンツが現在の4つの方程式にしたのが1800年代後半だと思われます。その頃に単極誘導の現象は式1で表現されるようになった訳ですけれど、これが間違っていたということになります。 いろいろ疑問はあることでしょうが、一度、御破算にする必要がありそうです。
参考に実験8-1もあげておきます。