偶たまに井口和基氏のブログを拝見します。興味をひく記事があったのでメモします。
2本ともわかりにくいのですが、要は「現代物理学では、何もわからなかった。だから唯心論物理学を模索すべき」との主張です。 管理人はこの考えに同意です。2番目の記事から一部引用します。
そういうわけで、物理学では、物質空間の次元を10次元に上げたのだが、その結果何も産まなかった。せいぜい超ひも理論くらいで、もはや数学以外になく、現実の実験を全く説明できない。
ということは、
空間次元を単純に上げるのは間違い。
だったら空間次元を上げるのではなく、物質空間+非物質空間というふうに、別の次元の上げ方をしたほうが良くないか?
まさに、次元上昇。
とまあ、そんなふうな主張である。
非物質空間というのは、精神世界。
こうなれば、物理学は物質=モノ=素粒子だけではダメだということになるから、精神世界=スピリチュアル世界=霊性世界=霊界を含めるようなものであるべきだ。
とまあ、そういう結論になった。
下線は管理人による。
「物理学では、物質空間の次元を10次元に上げたのだが、その結果何も産まなかった。」として、「もはや数学以外になく、現実の実験を全く説明できない。」という結論に至ったということです。
これは管理人が云う「第1の心の特性により、すべては抽象へ向かう。」ということの証左です。
図1 人類の全ては抽象へ向かうことにより2つの心は乖離する。だから人類は滅びる。
ただし、井口氏の云う方向ではダメです。まず「10次元などと次元をあげてもだめだったから、精神世界だ」というのではなくて「自然科学の何がダメだったのかを反省する」ところから始めるべきです。
具体的には「岡潔:時間という計量的なものはない。」ということです。「【5】 情の特色」 これを突き詰めた上で、心の仕組みと働きを別の次元軸上に求めるべきです。岡潔の「【5】自然は映像」より一部引用します。
弁栄上人、どういっておられるかといいますと、 自然は映像 である。映像といえばテレビのようなもの、この映像は第2の心の世界の深部—深いところから映写されているのである。自然には阻害性というものがある。つまり自然はテレビと違って、堅さとか、抵抗とかいう阻害性がある。
自然は阻害性のある映像だと云っています。それが第2の心に発するというのです。弧理論は2つ心の仕組みと働きを別の次元軸上に求める理論です。井口氏流に云えば、これが唯心論物理学です。残念ながら、岡潔も2つの心の仕組みと働きを別の次元軸からの投影による映像だという求め方をしなかったようです。
まずは2つの心があって、自然が阻害性を持つ映像として表れてきているのです。これがなければ、一切は存在しません。第2の心(ヲシテ文献のタマ)が時の現在を表し、第1の心(ヲシテ文献のシヰ)が時の過去を表しています。時の現在と過去は一つの実体の異なる面に過ぎません。別の次元軸上にある一つの実体の異なる面が阻害性のある映像として表れているのです。
図2
正直、冒頭の記事にあるような西洋人の考える唯心論物理学など山崎弁栄上人や岡潔が述べる2つの心の仕組みと働きに比べたらとても浅いです。
ここで肝心なこと。別の次元軸からの投影による映像は、第2の心の表れだと書きました。つまり、第1の心と第2の心でわかるのは映像です。それは玉がクルクル回る様子や馬が走る様子です。
gif1
しかし、玉の回る様子を「還元主義により細かくわける」ことにより観測できるのは、離散的、確率的に表れる量子の世界です。
gif2
馬が走る様子もパラパラ漫画です。
gif3 出展:「側対歩」の話
写真1 20枚の静止画を組み合わせてgif3はできている。
しかし、人はパラパラ漫画を動画として認識しています。テレビでもネットの動画でも映画でも、すべての動画は離散的なパラパラ漫画でしか写し得ません。考えてみたらテレビも映画もすべて自然の様子を量子化したものに過ぎません。でも人はすべからくパラパラの映画を滑らかな映像動画として観ます。これは、最初に第2の心があり、次に第1の心があるから可能なのです。なぜ、この簡単なことに気(キ)づかないのでしょう。残像現象などと野暮なことは云わないでください。「【4】 何故見えるのか」より。
医学は、見るということについて、どう言っているかというと、視覚器官とか、視神経とか視覚中枢とか、そういった道具があって、この道具のどこかに故障があると、見えない、そこまでは言っている。
しかし、故障がなければ、何故見えるのかということについては、一言半句も言っていない。即ち、これも物質現象の説明にとどまる。眼をふさぐと見えないというのと同じことです。
自然科学では「故障がなければ、何故見えるのかということについて」まったく答えることができません。ぐうの音も出ない。これが現実です。
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