数学者の岡潔は、自然科学者が 空間 について何も考えていないと述べています。「【2】自然科学者の時間空間」より。
自然科学者は初めに時間、 空間 というものがあると思っています。絵を描く時、初めに画用紙があるようなものです。そう思ってます。時間、空間とはどういうものかと少しも考えてはいない。これ、空間の方はまだ良いんですが、わかりますから。時間の方はわかりませんから。
当サイトでは、これまで時間とは何かについて、岡潔の言葉を参考に考えてきました。角度は量ではありませんので、角度から作った時間も量ではないことは確かです。すると時間[T]を含む基本量と組立量はすべて量ではないということです。参考まで、当サイトでは時間を含む量?を運動Pと呼んでいます。「SI基本単位」 因みに時間を含む速度[LT-1]や加速度[LT-2]、力[LMT-2]、圧力[L-1MT-2]などの運動Pは、量ではなくて、「事」の質です。これらはすべては質である運動Pに単位をつけた数に過ぎません。「物理量」
また、岡潔は空間について次のように述べています。【5】情の特色より。
情は分かつべからざる全体である。やはり部分として分かつべからざる全体である。無量のそういう部分がある。情の中には時間も空間もありません。時はありますが時間という計量的なものは無い。また、空間は量的に質的にありませんが、時については2種類、2つですね。過去と現在、それだけですが、新しい現在が古い現在に変わる。その古い現在が過去になっていくということは限りなく繰り返される。そういう意味で未来は無い。
では、空間とは何でしょうか。自然科学者は 空間 とはどういうものか考えていないといいます。物理学では「場」とは空間の部分だといいます。wikiから。
場(ば、英: field、工学分野では[1]電界・磁界など界とも)とは、物理量を持つものの存在が、その近傍・周囲に連続的に影響を与えること、あるいはその影響を受けている状態にある空間のこと。
物理学では、質点として考えます。質点は、量はあるが大きさはなく位置を持ちます。この質点が持つ量が近傍・周囲に連続的に影響を与える、あるいは影響を受けている状態にある空間のことが「場」です。
管理人は近頃、この「場」に疑問を持っています。場を細かくわけていくと物理的意味合いがなくなる距離になるとどうなるのか、思い描けないのです。
表1
余談です。ここから、量と質は別の次元軸上にある一つの実体の異なる面であろうと考えました。この考えから、何となく不確定性関係に行き着きます。つまり、物質と運動Pの関係が極小の世界では不確定性原理に至るという考えです。極小の世界では量と質を同時に決定できない。あるいは物質と運動Pは同時に決定できないということです。
また、運動Pには熱力学的側面と情報理論的側面があります。(両方とも同じ「事」です。) 極小の世界では、熱力学的にも情報という意味でも理論的な限界がありそうです。表1の左端では、如何なる理論も破綻しそう。すると”場”の考え方自体に疑問が湧いてきます。『近傍・周囲に連続的に影響を与える』とは何なのでしょうか。
補足すると、理論的に破綻するとは、行き着くところ全ての理論は抽象に至るということです。当サイトをよく読んでいただく方はおわかりのことでしょうけれど、理論の複雑さに限界がないということです。その理論は、矛盾はないけれども循環に過ぎません。その理論は私たち人が住む具体の世界とは無縁の抽象に過ぎません。実験で確かめることなどできない理論に意味はありません。
さて、いろいろ考えた末、2020年に境界空間という仮説を出しました。 2017年9月5日「空間とは何か?真空とは何か? 五感でわかる空間が3次元と認識される理由」、2020年9月28日『空間 とは境界であり、そのまま「場」である。』、2021年1月6日「空間 とは何か? 場とは? 位置と点から考える」など、サイト内を”境界空間”で検索ください。
境界空間は、人の五感でわかります。この仮説の最大の特徴は、別の次元軸の存在が前提であることです。
例えば、一次元がわかるためには、二次元平面が必要です。二次元平面を説明するには三次元空間が必要です。
図1
同様に、境界空間を説明するためには4つめの次元軸が必要です。これを説明するために二次元の境界面を用いた模型を作ったのです。
写真1 境界面の模型
gif1 境界面は量も質もないが、泡と波紋はできる。
gif2 逆さの渦
別の次元軸から見ると空間は境界ですから、量も質もありません。もっといえば、空間が持つあらゆるポテンシャルは、別の次元軸上での回転が原因ではないかと考えています。空間は別の次元軸から眺めると”ただの隙間”に見えるはずです。空間は別の次元軸からの投影による映像に過ぎないということです。
別の次元軸をE軸と呼んでいます。空間をM軸と呼んでいます。E軸上の回転はM軸上で物質(泡)とポテンシャルとして表れていると考えています。力は遠隔で伝わりますが、媒質はありません。また、ポテンシャルはあります。もっとも上記の模型では二次元の境界面しか表現できませんので”空間での泡”として表現できません。
一つ次元が増えるだけで、空間は4倍になるのですからうれしい限りです。
図2
XY平面内での回転運動では、回転軸(z軸)にE軸が重なります。z軸方向にE軸の勾配が表れるということです。 物質の回転運動を制御できれば、E軸上の値を操作できそうです。そうすれば、別の空間での移動が可能になるかも知れません。俗に言うワープですwまた、原子の結合を核融合や核分裂以外の方法で制御できるかも知れません。そうすれば、福島第一原発での処理も希釈する以外の方法で処理できるでしょう。
空間とは何か、考えたことありますか。別の次元軸を考えるととてもうまくいきます。
岡潔の”情”について「分かつべからざる全体であり、無量のそういう部分がある。」といいます。空間から別の次元軸を見ると上記の特別の場合を除いて、「位置を持たないし、量ではない」ということです。これまで考察してきたとおり、2つの心はいずれも空間にありません。E軸上にあると考えざる得ないのです。大脳はおそらくE軸上の何かにつながっていると思われます。
図3
仮に人体に物質の回転を制御する機構があるならば、頭頂部と足下、あるいは生殖器にE軸の勾配が重なると考えます。すると処理系である大脳はE軸との接続点になり得ます。結果として岡潔の云うように”第2の心は頭頂葉に宿る”と言えます。【1】2つの心。
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