研究を始めるずっと以前から、温度とは何かという疑問を持っていました。大抵のことは相対的なのに温度には下限があります。一番低い温度を 絶対零度 と言います。絶対というのはあり得るのかという疑問です。勿論、 絶対零度 より下があるはずなどという主張ではありません。
改めて、熱とは何か。温度とは何かを示します。
- 熱は高温の物体から低温の物体へと移動するエネルギーである。(原子や分子の運動)エネルギーの移動形態の一つ。
- 温度は物質が暖かい、冷たいなどの状態を表す指標である。物体をつくっている原子や分子の運動エネルギーの平均値を表すような物理量をいう。
そして、絶対零度をwikiで調べると、絶対温度の下限で、理想気体のエントロピーとエンタルピーが最低値になった状態を言います。これは理論値であって0K(ケルビン)を表します。摂氏で-273.15℃です。wikiの概要から。
温度は、物質の熱振動をもとにして規定されているので、下限が存在する。それは、熱振動(原子の振動)が小さくなり、エネルギーが最低になった状態である。この時に決まる下限温度が絶対零度である。古典力学では、エネルギーが最低の状態とは、原子の振動が完全に止まった状態である。
ただし量子力学では、不確定性原理のため、原子の振動が止まることはなく、エネルギーが最低の状態でも零点振動をしている。
古典力学では、原子の振動(運動)が完全に止まった状態を指して絶対零度と言います。ただし量子力学では、絶対零度でも零点振動をしているとあります。これが理解できません。原子の振動(運動)が止まった状態でも原子内の陽子・中性子・電子は運動している訳です。その原因が不確定性原理にあると言います。
図1 原子の振動(運動)はないが、陽子・中性子・電子の運動はある
過去の記事でも述べましたが、自然が映像ならば原子分子は映像です。原子の構造は三体問題に帰結すると考えています。映像の本質は回転運動にあると考えます。それ未満の量子力学とはつながらない様に感じます。
図2
人がわかるのは物と事です。事を運動Pと呼んでいます。実体が持つ値を真のエネルギー値と言います。物は陽子・中性子・電子の3個のみです。事(運動P)をあげます。
- 角度、時間
- 速度、流速
- 加速度、躍度(加速度の時間変化)
- 圧力、気圧
- 温度
- エネルギー
- 波
- 波動(時間の観念を含む)
- 孤立波(ソリトン)
- ソリトンの一種である素粒子
- 電磁波、光子
- 統計、確率
- エントロピー
- 情報(記憶)
ここで、確率は事(運動P)の結果です。自然が映像ならば、ミクロにおいて事(運動P)は離散的かつ確率的に現れます。その解釈が不確定性原理つながったと言って良いようです。
つまり、運動Pの結果が零点振動だということです。この零点振動から零点エネルギーの考え方が出てきたようです。これで、過去記事に述べた田坂広志氏によるゼロ・ポイントエネルギー(零点エネルギー)が出てきます。
- 2023年1月23日 田坂広志氏による ゼロ・ポイント・フィールド 仮説は”差分”ということ
ややこしい思考過程を経ていますが、結論を言います。運動P自体が差分です。
すると理論値である絶対零度も差分だということになります。
ここで、図2の考え方を説明した動画を示します。
動画1 10自然が映像ならわかるホントの相対性理論
基軸上にある実体が持つ値を真のエネルギー値と言います。
図3
観測者1から見たある物体の運動Pと観測者2からの運動Pは異なります。しかし、ある物体が持つ真のエネルギー値は不変です。
地球上で行う実験で得た温度を元に絶対零度を決めます。ある物体は地球で、観測者1も地球上にいます。
それでは、地球から太陽や金星の温度を観測して得た値はどうでしょう。太陽も金星も図2に示す固有の真のエネルギー値を持っています。地球上で得た温度と金星にいる人が金星で得た温度と同じである保証はどこにあるのでしょう。
地球上で言う絶対零度と金星で言う絶対零度が同じである保証はありません。絶対零度は絶対ではありません。観測者がいるところでの値に過ぎないのです。
金星の地上の正しい温度を知るには金星へ行って測るか、観測者がいる地球と非観測対象である金星のそれぞれの真のエネルギー値を知った上で、補正をする以外に方法はありません。
金星への探査機からの電波を使っての探査にはもっと複雑な事情が絡んできている(ようだ)というお話です。
写真1 出典:金星の概要
因みに金星の表面温度は摂氏460度とされます。この値は、太陽により近い水星よりも高いとされます。
正直な話、太陽により近い惑星は温度が高く、太陽から遠いならば温度が低いという話も何らかの補正が必要だと感じます。ストーブの近くは熱いが離れると熱くないという話と同じだと無邪気に信じることができません。
余談です。2月末に物質が持つ真のエネルギー値の意味に気付いたのは大きいです。今回、下限値がある温度とは何かがわかったのも大きいです。
君たちの科学の急速な進歩に対する根本的な障害の一つは、科学者たちが物質とエネルギーのかんたんな同一性をまだ十分に把握していないことだ。
ある科学者の言葉の意味がやっとわかってきました。物理学におけるエネルギーの定義は間違っています。
参考記事です。
- 2023年2月2日 熱力学の不思議
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