これまで、数学者の岡潔の言葉を参考に 自然科学 の問題点を挙げてきました。
当サイトにおいて、 自然科学 の問題点に関する記事は約60件あります。幾つか挙げます。
- 2018年10月30日 自然科学の問題点
- 2019年10月10日 自然と 物質的自然 の違い 自然科学の問題点
- 2022年4月25日 岡潔の”創造” 自然科学の問題点
- 2023年7月25日 改めて、 自然科学 の問題点(文明の危機)
自然科学における一番の問題点は、時間にあるとわかりました。【2】自然科学者の時間空間より。
自然科学者は初めに時間、空間というものがあると思っています。絵を描く時、初めに画用紙があるようなものです。そう思ってます。時間、空間とはどういうものかと少しも考えてはいない。これ、空間の方はまだ良いんですが、わかりますから。時間の方はわかりませんから。
時間というものを表わそうと思うと、人は何時も運動を使います。で、直接わかるものではない。運動は時間に比例して起こると決めてかかって、そういう時間というものがあると決めてかかって、そして、時間というものはわかると思っています。空間とは大分違う。
初め人類は、太陽と地球の運動の関係、即ち、地上に出来る光の影の角度から時間を作りました。時間は角度の変位です。角度そのものです。
12進数を表すに0~9とA及びBを用いました。 アナログ時計の文字盤には、10時→A、11時→B、正午→1012進を置いています。
それで、角度について調べました。角度の計量単位は、wikiの角度にあります。
- ラジアン: 円の半径に等しい長さの弧の中心に対する角度
度:円周を360等分した弧の中心に対する角度
秒:度の3600分の1
分:度の60分の1
点:度の11.25倍(用途は「航海又は航空に係る角度の計量」に限定される。)
点は馴染みがありませんが、角度としての度・秒・分・点について、単位系は非SI単位、SI併用単位とし、量と決められています。量は物理量の量です。
そして、wikiの物理量のところに、「物理学における一定の理論体系の下で次元が確定し、定められた単位の倍数として表すことができる量」と定められています。
問題はここです。くどいようですが、順に説明します。
- 人がわかるのは物と事
- 物には量がある
- 事には質がある
一方で、数には2種類あります。
- 物の量にかかる数・・・・岡潔の言葉(数は量のかげ)【6】数学の使えない世界
- 事の質にかかる数・・・・管理人(数は事の質のかげ)
角度は量ではありません。wikiが示す通り物理量においては「一定の理論体系の下で次元が確定し、定められた単位の倍数として表すことができる量」としか定義していません。定められた単位の倍数として表すことが出来る数のすべてを量としているところが問題です。
自然科学 は間違っています。何故なら、物の量と事の質の区別がないからです。
だから、E=mc2の数式において、事の質であるE:エネルギー、c:光速度と物の量であるm:質量が等号で結ばれていても疑問に思わないのです。
光速度がわかるためには、その前に時間がわかっている必要があります。 相対論物理学者に捧ぐ その4より。
これを読んで、この文章中の致命的誤りをすぐに指摘できる人はすくないでしょう。たいがいの人は、「うーん、さすがはアインシュタイン!」などと思ってしまうところではないでしょうか。人間にとってもっともわかりづらい”時間”というものに目をつけ、1世紀のもの間、人類を騙しつづけたアインシュタインは、ただならぬ詐欺師であったと言っても過言ではありません。上文に、アインシュタインの考えた”時間”の意味が明瞭に記されています。「光の伝播法則の上に時間の概念を樹立し・・」という意味は、簡単にいえば「真空中の光速度cを用いて時間を定義する」という意味です。致命的に誤っているのはここです。”c”とはなんでしょうか?cとは、光の”速さ”であり、「1秒間に光が真空中を進む距離」として定義されるものです。つまり、c=299863381m/s・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・①ですね。昔から”速度”というのは、速度=[距離]/[時間]で表されてきました。それを、アインシュタインは、”時間”を速度cを用いて定義したのです。(ここで「はっ」と気づいた人もいるでしょう)おかしいと思いませんか?時間を光速度cを用いて定義するには、その前に時間というものが分かっていなければならない。なぜならcとは①の距離/時間で求められるものだからです。
エネルギーにも光速度にも時間が含まれています。そもそも時間は角度、あるいは角度の変位です。
杉岡氏のサイトの記事を読んでから随分と年月を要しました。ようやく結論が出た気がします。
少し違うお話です。
自然科学は時間を基準にしています。時間は角度そのものですから、計測できる最小秒を調べました。すると面白いサイトがありました。「フェムト秒はどれくらい短い?」です。そのサイトにある図が次です。
図1 出展:上記
この図は、上に距離(長さ)を示し、下に時間を示してモノサシにしています。管理人がこれまで用いてきた図と比べると興味深いです。
図2 長さのスケール
天体望遠鏡の精度は角度で言うこともあります。『アルマ望遠鏡、「視力2000」を達成!— 史上最高解像度で惑星誕生の現場の撮影に成功』より。
アルマ望遠鏡のように複数のパラボラアンテナを結合させて一つの望遠鏡とする「電波干渉計」では、アンテナの間隔を離せば離すほど解像度(視力)が向上します。2014年10月24日、アルマ望遠鏡は過去最大のアンテナ展開範囲15キロメートルで試験観測を行いました(注1)。観測対象は、おうし座の方向約450光年彼方にある若い星、おうし座HL星でした。この時の解像度は、史上最高の0.035秒角(角度の1度の約10万分の1)で、人間の視力に換算すると2000となります(注2)。またこれは、ハッブル宇宙望遠鏡が達成できる典型的な解像度を上回ります(注3)。
角度で0.035秒角だと言います。
図1のフェムト秒を角度に換算することは出来るはずですが、管理人には無理です。
- 1フェムト秒は10-15秒すなわち1000兆分の1秒
多分、前回までの記事に示したように1020倍ほども拡大していることと思われます。天体観測や固体中の電子励起の研究をするにも同じ「時間:角度」を1020倍しているに同じだと言えます。
- 2024年1月15日 万物の理論は出来ない その理由(1)
- 2024年1月24日 万物の理論 は出来ない その理由(2)
上の記事で伝えたかったのは、事の質である波(電磁波、放射線)を使って、物の量である天体の大きさや質量、あるいは素粒子の質量などを求めることは出来ないということです。
- オーディオ機器で管弦楽を聴いて、バイオリンの重さを言い当てようとしても二重の意味で無意味です。音波はスピーカーから出ているに過ぎず、バイオリンはそこにありません。例え、バイオリンがそこにあっても、バイオリンの重さを量ることはできません。音は事の質だからです。
E=mc2の数式を疑うことなく、努力を続けても徒労に終わること間違いありません。行き着く先、それが抽象です。
余談ながら、抽象というと神学論争、水掛け論や唯識論を思い出します。
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