タイトルをどうするか悩みました。自然科学の物理学において、原子が回転する構造を持つという概念がありません。
少し前提が長いです。
古くは長岡半太郎(1865年8月19日~1950年12月11日)による土星型原子モデルがあります。
図1 長岡の「土星型モデル」
弧理論による原子模型は、この土星型原子モデルに近いです。つまり、原子は回転運動しているという前提がないとタイトルの意味がわかりません。
因みに、物理学において、似たような考え方でパリティ(偶奇性)というのがありますし、化学においては、糖やアミノ酸に右手、左手の違いがあると知られています。これをキラリティーと言うようです。
わかりやすく言えば、偶奇性やキラリティーは、像を鏡に映したとして、重ねられるか、重ねられないかの違いです。
空間において、右手をどのように移動しても、向きを変えても左手に重なりません。同様に、(弧理論のとおり)右回転する原子は、どのように移動しても、向きを変えても左回転する原子に重なりません。
要は、自然科学において、量子力学の偶奇性や化学のキラリティーはあっても原子の回転運動にかかる偶奇性という考え方はないということです。
ただし、弧理論のモデルは、回転方向が異なるというだけではありませんで、その違いを簡単に書くと次になります。
- 陽子・中性子・電子、それぞれの回転運動は、2つの発散トーラスを組み合わせた楕円双極が基になっており、原子の回転運動の構造は、既に2つの発散トーラスの差分である。
この説明は難しくなりますので省略します。一応、参考になる記事を挙げます。
- 2019年7月29日 物や事の「わかり方」 物理学者 の世界観
本題です。それで、先日、次の動画を観て気づいたことがあります。
動画1 縄文人の能力とは?/矢作直樹先生に聞く01
ヒトの右脳と左脳の働きの違いは、弧理論による原子の回転方向と相関があるのではないか、ということです。
弧理論は、矢作直樹氏の「高次元の存在を考えてもよいのではないか」という考え方そのままです。
- 岡潔「(山崎弁栄上人は)本当に実在するのは心だけである。自然は心があるために映写される映像に過ぎないと言った。」
弧理論は、別の次元軸からの投影による映像という、その仕組みを言います。別の次元軸を基軸(あるいは気軸)と言います。私たちのいる世界をM軸といいます。そして、M軸は基軸からの投影による映像です。これは、矢作直樹氏の高次元と同じです。
その仕組みから、M軸上に物と事が現れます。事は物の動きです。これを運動Pと言います。
図4 物がわかり、次いで事がわかる 時間は運動Pから作る
つまり、M軸は3次元で、基軸と併せて4次元だと言うことになります。物質は運動していて、運動に直交して基軸はあります。ですから、通常、基軸の方向を特定することは出来ません。
それで、4つの次元は4つの3次元に分解できます。
図5 xy平面内で回転運動する物体の回転軸(z軸)方向に基軸(K)は重なる
ここで、物体がxy平面内で運動する場合、z軸に基軸(K)が重なります。これにより、z軸方向に基軸上の値が表れます。これはz軸方向に基軸の勾配が重なるということを意味します。
弧理論によれば、M軸に直交する基軸方向に中心は2つあります。2つの中心をアとワと呼びます。
ここで、ヒトは次によります。
- ヒト=タマ+シヰ+ウ(渦:物と事)
- ヒトハアノモノ
ヒトには、心が2つあります。タマとシヰです。そして、「ヒトハアノモノ」です。
要は、ヒトの根幹(心の働き)である気(キ)は、基軸上にあるということです。しかも、気(キ)はアから来ます。だから、仏教の他力(気づかされる)があり得るのです。
- 他力(気づかされる)により、ヒトは発見・創造、ひらめき、アイディアを得る
この他力は気軸上にあるアからやって来ます。では、どのように来るのかの説明です。
脳と脳を模したAIは、処理系としては同じです。そこにひらめきなどの仕組みはありません。脳もAIも還元主義で理解できますし、構築できます。
- わからないもの(ブラックボックス)をわけることによりわかるとしても、常に複数のわからないもの(ブラックボックス)が必ず残る
このブラックボックスはいつまでも残り続けます。実は、周囲の条件によって状態を変化させるブラックボックスがあります。
条件式やトランジスタ、リレーなどや脳細胞と神経繊維は、見ようによってはブラックボックスです。この周囲の条件によって状態を変化させるブラックボックスを膨大に積み重ねたのが脳でありAIです。
図7 脳もAIも還元主義によるブラックボックスで再構築できる
ただし、脳はたんぱく質で出来ており、構成する原子に回転運動があり、かつ、その回転運動の向きがある程度(統計的な意味合いで)揃っているならば、z軸方向に基軸(気軸)が重なることは考えられます。 AIの設計(コンピューターの設計)には、原子の回転方向という考え方はありません。これが、脳とAIの違いです。
人の身体の組織内において、原子の回転軸方向がわずかでも揃うならば、身体の頭部と足の方向に気軸が持つ値による勾配が現れます。すると、ア、もしくはワの値の違いによって「脳の働き」に違いが出るかも知れません。これが右脳左脳の違いにつながるだろういう理屈です。
図8 身体を構成する原子に回転運動があり、回転面がxyに揃うならば、z軸方向に気軸(旧E軸)は重なる
図9 脳もAIも条件によって状態が変化するブラックボックスの積み重ね
もう少し詳しくすると条件によって状態が変化するブラックボックスたる脳細胞を構成する原子の状態、即ちその回転面が揃うことによって、気軸からの影響を受ける原子が現れることがあるかも知れず、そうであれば、ニューロンの出力が(唐突に)変化するかも知れないと考えます。
詰まるところ、人の思考(知識、情報の処理)は生理的電流ですから、ニューロン内の原子によっては、相当する生理的電流に違いが出ることがあると考えます。これが人の心理的状態(弛緩と関心)によっておきる「気づき、ひらめき」につながると考えます。
- 高次元(気軸)→右脳(ひらめき)
この仕組みはAIにはありません。逆に言えば、自然科学から人の心の仕組みと働きはわからないということになります。
発見・創造、ひらめきやアイディアがどのように出てくるのかは、昔も今もこれからも自然科学からは出てきません。岡潔が言った問題は今も解決していません。【10】数学上の発見より。
ポアンカレーはここで自分の数学上の発見を数々述べて、そうしてそのあとでこういってる。「数学上の発見は特徴、3つある。1つは一時にパッとわかってしまう、瞬間にわかってしまう。第2は理性的活動なしに起こったことは何時もない。しかし、その時期は随分ずれる。それも1年とか1年半とか経ってからのことが多い。
第3は結果が理性の予想の範疇の中にあったことはない、理性の予想通りであったことはほとんどない、大抵は予想とは違う。この3つの特徴を備えているが、これは如何なる知力の働きによるのか、誠に不思議である」と、そう書いている。
それで、この問題はヨーロッパの文化の核心に触れた問題ですから、それでフランス心理学会が早速これを取り上げて問題にして、当時の世界の大数学者に、「あなたはどんな風にして数学上の発見をしておられますか」と問い合わせた。その返辞の大部分はポアンカレーがいった通りだった。これで問題は確立した訳です。
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